職務経歴書は無料フォーマットを利用して作成しよう
職務経歴書を作成する際は、無料でダウンロードできるフォーマット別のテンプレートを利用するのがおすすめです。
PDFやExcel、Wordなど、自分で使いやすい形式の職務経歴書のフォーマットに情報を入力していけば、簡単に作成できます。就活にかかる手間やコストをなるべく削減し、面接などの対策に時間を割くためにも、フォーマットを利用して効率的に仕上げましょう。
【Excel・PDFあり】職務経歴書の3種類の無料フォーマット
職務経歴書は、「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」の3つのフォーマットが主流です。それぞれの特徴を、Word・Excel・PDFのテンプレートとあわせて解説していきます。
一般的で新卒向けの「編年体形式」
出典:履歴書テンプレート・職務経歴書フォーマットの無料ダウンロード|リクナビNEXT
編年体形式は、古い経歴から順に書いていくフォーマットです。これまでの経歴がシンプルに伝わるため、使用されることの多い一般的な形式となっています。
同じ業種に長く勤めている方であれば、どのような流れでキャリアアップしてきたのかという点がわかりやすく見えるため、こちらのフォーマットを用いるのが効果的です。
また、新卒の場合、特筆してアピールする経歴がないことが通常ですので、編年体形式を選ぶことが多いです。
直近の職歴をアピールしたい転職者向けの「逆編年体形式」
出典:履歴書テンプレート・職務経歴書フォーマットの無料ダウンロード|リクナビNEX
逆編年体形式は、最も新しい経歴から順に書いていくフォーマットで、主に直近の業務をもとにアピールを行いたい方に向いています。
最新の業務内容が最初に目に入るため、現在どのようなスキルを持っているかがすぐにわかる点が特徴です。
ただし、多くの業種を経験している場合、そのキャリア形成の過程が伝わりにくくなる可能性があります。最新のスキルを重視するか、経歴の流れを重視するかで、編年体形式と逆編年体形式を使い分けましょう。
経歴が多い方向けの「キャリア形式」
出典:履歴書テンプレート・職務経歴書フォーマットの無料ダウンロード|リクナビNEX
キャリア形式は、時系列に関係なく、職種や業務内容などに分けて経歴をまとめて記載するフォーマットです。複数業種を経験していたり、転職回数が多い方は、こちらの形式で端的にまとめると読みやすさが向上します。
営業や事務など、職種によって求められるスキルは異なります。それぞれで経歴をまとめることで、どのようなスキルを何年間培ったのかがわかりやすくなり、結果的にアピールポイントも明確にできます。
また、書く順番の入れ替えがしやすく、応募企業に合わせて特にアピールしたい経験を最初に配置することができるという他の形式にはない強みがある点も特徴です。
【記入例あり】職種別の職務経歴書のおすすめフォーマット20選
営業

営業職は成果を問われることが多い職種です。そのため、売上や目標の達成率などを具体的な数値で示すと効果的です。
また、顧客との関係をどのように構築したのかを明記することで、職務への取り組み方が伝わり、企業とのマッチ度を測る重要な判断材料となるでしょう。
事務

事務職は効率的に業務を遂行する力が求められます。時間短縮や、より正確なデータ管理のために行った施策などを挙げると、具体的な能力が伝わるでしょう。
マーケティング

マーケティング職では、市場分析やキャンペーンの実施結果を数値で示すようにしましょう。どのようなツールや手法を用いていたのかまで説明できると効果的です。
顧客ニーズなども踏まえて業務を進める必要があるので、どのようにコミュニケーションを図ったのかを付け加えられれば、実務的な能力が伝わります。
販売・接客

販売・接客は売上の実績だけでなく、顧客対応のスキルや問題解決力のアピールができます。顧客満足度など、指標として挙げられる数値は多いため、それらを効果的に見せる工夫が重要です。
コンサルタント

コンサルタント職はクライアントの課題分析から提案までのプロセスや、その成果などがアピールポイントになります。
携わる業務が多岐に渡ることが多いですが、その全てを詳細に書くよりは、特にアピールとなる業務をいくつか抜き出して書くことで、印象がはっきりとすることが期待できます。
金融・証券

金融・証券系は成果以外にも、リスク管理や信用が重視される職種です。そのため、成果ばかりを前面に押し出すのではなく、どのような意識や取り組みで安全性を担保していたのかについても書けると、信頼のおける人物という印象を与えられるでしょう。
教育職

教育職は現場での指導だけでなく、教材やカリキュラムの作成の経験も十分にアピール材料になります。自身が担当していた業務を洗い出してみましょう。
また、指導の際に欠かせない円滑なコミュニケーションや、モチベーションの向上のためにどのような取り組みを行ってきたのかも重要となります。
広報

広報は扱っている媒体によって業務内容が大きく異なるため、まずは志望企業が主に取り扱う媒体が何なのかを確認しましょう。複数の媒体で広報に携わっていた場合には、なるべく志望企業と近い分野のものをベースに説明すると、即戦力としての期待が高まります。
近年ではSNSなど現代的なメディアを利用した広報活動が盛んなため、これらに関する業務経験があれば積極的にアピールしましょう。
クリエイティブ系

クリエイティブ系は、自身が携わった具体的な成果物があると、非常に効果的なアピールができます。また、使用するソフトやツールについても明記しておきましょう。
他部署との連携や、フィードバックへの対応なども必要となる業務であるため、これらに関する経験も簡単に付け加えられると良いでしょう。
製造業

製造業では生産効率化や品質向上の取り組みに加え、安全・安定の意識が問われます。メンテナンスやトラブル対応も業務のうちであるため、欠かさずに記載しましょう。
製造業は環境によってチームや連携の体制が大きく異なります。説明が簡易的すぎると、細部が志望企業にうまく伝わらない可能性があるため、注意しましょう。
物流

物流では在庫から配送スケジュール、トラブル対応といった管理事項が多く、どのような体制やシステムで業務をこなしてきたかが重要です。
また、輸送コストの削減や効率化など、実績がわかりやすい部分は積極的にアピールしましょう。数字で測りにくい成果も多い職種であるため、数字で表せる成果は欠かさずに取り上げることがおすすめです。
カスタマーサポート

\カスタマーサポート向けの職務経歴書フォーマットはこちら!/
カスタマーサポートでは、問い合わせ件数や解決率、対応時間、満足度など、具体的な数値に表われる実績が多いです。全てを事細かに記載しても良いですが、特に強みだと感じるものに注目して記載するのも効果的です。
また、クレーム対応のスキルは非常に重宝されるので、業務においてどのような対応を行っているのかが明記できると良いでしょう。
法務

法務の業務は幅広く、どのような契約や紛争、コンプライアンス関連への対応をしてきたかによって、企業からの評価は大きく異なります。
まずは自分が携わった業務をリストアップし、その中から志望職種で特に重視されると考えられる経験を軸として経歴を組み立てていくことがおすすめです。
人事

人事では採用以外に、勤怠管理や社会保険の手続きなど事務的な業務も多く、これらを総合して高い水準でこなせる人材が求められます。
数値としてアピールできる実績は定着率や成長支援などに限られますが、具体的な業務内容を細かに書くことで、正確に仕事を行える印象を与えられるでしょう。
飲食業

飲食業はアルバイトと業務が混同されやすいため、正社員ならではの専門性の高い業務を取り上げることができると、差別化に繋がります。
特に店舗運営の経験がある場合は、売上の実績やスタッフ管理の経験を数値で示すと効果的です。携わった業務はなるべく幅広く書き、広く活躍できる人材であることを示すことがポイントです。
施工管理職

施工管理職では携わった建築やプロジェクトによって業務内容が異なるため、まずはどのような業務を経験したのかを明記しましょう。その上で、自身が担当した役割を列挙し、スムーズで安全な工事のための取り組みを伝えられると好印象です。
また、持っていると有利になる資格が多いため、少しでもアピールになる場合は必ず記載しましょう。
介護職

介護職では、身体介護以外にもレクリエーションや家族対応などの業務経験を記載しましょう。また、関連する資格を持っている場合は明記することで、専門性の高さがアピールできます。
業務におけるエピソードには事欠かない職種ですので、特に自分の強みが発揮されたと感じる経験を抜き出して実績として挙げると良いでしょう。
歯科衛生士

歯科衛生士の業務内容は幅広いですが、まずは基本的な予防処置・診療補助・保健指導についての業務を記載し、そこから自身の専門とする業務へ繋げると、業務内容が明確になります。
使用経験のある機器や、行ったことのある処置なども明記していると、スキルのアピールができるでしょう。
保育士

保育士として担当したクラスの年齢や規模、保育内容などが明記されていると実績が伝わりやすくなります。
指導の経歴だけでなく、実際に子どもとどう触れ合い、どのような成長に寄与したのかというエピソードも簡潔に交えると、説得力のある職務経歴になります。
看護師

看護師は診療科によって業務内容が異なるため、まずは主に何科で業務に携わったかを明記する必要があります。
その後、経験のある業務をなるべく多く記載し、幅広いスキルをアピールしましょう。 病床数や他の看護師の数など、診療科の規模も付け加えられると能力が具体的になります。
【見本付き】職務経歴書の基本的な書き方

基本はA4用紙2~3枚に収める
職務経歴書は、なるべくA4用紙2枚程度に収めるようにしましょう。経歴など書くことが多く、どうしても2枚で収まらないという場合でも、3枚までが限度です。
あまりにも枚数が多い職務経歴書は、内容が充実していても最後まで読まれない可能性が高く、選考で大きく不利になってしまいます。
また、職務経歴書を含む応募書類は、両面印刷にするべきではありません。そのため、ExcelやPDFなどの画面で2~3ページまでであれば適切な量といえます。
業務内容と実績を具体的に書く
職歴の業務内容と実績は、なるべく具体性を持たせて書く必要があります。特に、数値を用いることが説得力を高めるコツです。
例えば、売上増加に貢献した実績をアピールしたいのであれば、実際に何%の売上増であったのかを述べることで、自身の能力を客観的な事実から伝えることができます。
また、同じ業務内容でも、その志望企業で求められているスキルや人物像を意識して強調する部分を工夫することでより効果的に見せることもできるでしょう。志望企業の研究を行った上で、そのような書き方が適しているかを判断しましょう。
資格や免許は正式名称で記載する
職務経歴書に記載する資格や免許は、必ず正式名称で書くようにしましょう。「運転免許」や「英検」など有名なものであっても、「普通自動車第一種免許」「実用英語検定2級」のように略さず表記する必要があります。
また、取得日や有効期限についての記載も必須です。基本的には年月までで問題ありませんが、日付も重要な判断材料になる資格・免許の場合は、年月日まで記載しましょう。
ただし、有効期限が失効している資格・免許については、「現在失効」と書く必要があります。その際、「現在失効中、更新予定」として再び有効にする意思があることを示せば、その資格や免許を前提とした職種への応募が可能である場合もあります。
自己PRは簡潔にまとめる
職務経歴書には履歴書と同様に自己PRの欄がありますが、内容は履歴書と差別化させることで幅広いアピールができるでしょう。
ただし、職務経歴書の主題はあくまで職務経歴の部分なので、ここで半ページ以上など長々と自己PRを書くのは適切ではありません。
実務的なスキルや強みをベースにして、あくまで職務経歴の補足のような役割として簡潔にまとめるようにしましょう。
職務経歴書を作成する際のポイント
職歴が多い場合は簡略化してもOK
転職回数が多く、それぞれの職歴を詳しく書いていると3枚以内に収まらない場合は、重要度の低い職歴についての記述を簡略化しても構いません。
例えば営業職へ応募する際に、営業とIT系の経歴が複数あるのであれば、IT系の経歴は簡易的な紹介に留めることで、営業の経歴を詳しく述べるスペースが確保できます。
特定の職歴自体の表記を省略したり、「〇年~〇年まで3社で営業職として勤務」のように社名を省くことはNGです。ただし、守秘義務によって企業名を伏せなければならない場合には、それに従って職種名のみを記載するようにしましょう。
履歴書と矛盾しないようにする
職務経歴書に書く内容は、履歴書で一部を取り上げている場合もあります。そのため、それぞれの書類での記述同士が矛盾していると、信用を大きく損なう原因になってしまいます。
特に、職務経歴に関する矛盾は絶対に避けるべきです。主観的な意見も混ざる自身の強みに関する自己PRとは異なり、具体的な勤続年数や業務内容は必ず同じで、書き方によって変動するようなことはありません。
完成した職務経歴書と履歴書を見比べ、矛盾した表記がないかは必ず確認しておきましょう。
レイアウトは見やすさを重視する
職務経歴書には決まったレイアウトはなく、ある程度自由に作成することができます。しかし、あくまで自身について知ってもらうための書類であるため、内容だけでなく視覚的な読みやすさも重要です。
枠の配置や行間、文字サイズなどに気を付けず、デフォルトの設定のまま入力していると、小さい文字が詰まった読みにくい職務経歴書になる可能性があります。
文字サイズは12pt程度まで上げ、行間も詰まり過ぎないように適宜変更することで、内容が理解しやすい見栄えに仕上げることができるでしょう。
パソコン作成の場合はPDFで保存する
職務経歴書をパソコンで作成したら、PDFで保存するようにしましょう。
ExcelやWord形式のファイルは、そのままだと第三者から編集が可能であり、内容の信憑性が低いです。また、ファイルを開く環境によってレイアウトが崩れることも多く、応募書類としては向いていません。
ExcelやWordで編集した場合は、出力の際に「PDF」を選択して保存することで、PDF形式の職務経歴書が完成します。また、出力された職務経歴書がPDFとして開かれるか、レイアウトが崩れていないかも確認してから送るようにしましょう。
職務経歴書に関するQ&A
職務経歴書はスマホでも作れる?
職務経歴書は、パソコンがなくてもスマホで作成・保存することができます。職務経歴書の作成ができるアプリやWebサービスを使えば、簡単に端末へ職務経歴書のデータを保存できるでしょう。
ただし、スマホで作成した職務経歴書でも、採用担当者が見る時はパソコンの画面か紙面になります。その際に不自然な文字サイズやレイアウトではないかを確認するため、実際に印刷してみることをおすすめします。
「らくらく履歴書」ではスマホ作成にも対応しているため、活用してみましょう。
PCやスマホで作成した職務経歴書をコンビニ印刷するには?
データとして作成した職務経歴書は、USBに移すか、ネットプリントを利用することでコンビニのコピー機から印刷することができます。
ほとんどのネットプリントサービスではPDF形式に対応していますが、画像やその他の形式には対応していないこともあるため注意が必要です。
また、コンビニによって対応しているネットプリントサービスの種類が異なるため、コンビニに行く前に必ず対応しているサービスを確認しておきましょう。
アルバイト経験は職務経歴に書くべき?
通常、アルバイトの経験は職務経歴には含めません。ただし、期間が3か月以上であり、志望職種と関連性が高かったり、専門的な知識やスキルの必要なアルバイトであれば、記載することでアピールに繋がる可能性があります。
また、履歴書の自己PRや志望動機の内容として「バイトリーダーの経験」などを取り上げている場合は、そのアルバイトの経歴を書いておくことで矛盾なく見せることができます。
3か月未満の短期や単発のアルバイトを書いても問題はありませんが、他の強くアピールしたい職歴の印象が埋もれてしまうこともあるため、適切に取捨選択を行うようにしましょう。
職歴がない場合はどうすればいい?
職歴が特にない場合でも、職務経歴書の提出を求められることがあります。新卒採用のみの場合は提出を求められないケースが多いですが、新卒と中途を同時に採用している場合は、提出を求められることも多いです。
職務経歴として挙げられる経歴がない場合は、職務経歴欄をフォーマットから削除するか、職歴がない理由を職務経歴欄に記述すれば問題ありません。
また、職務経歴がないと全体として内容が少なくなるので、自己PRや資格などの部分をやや広めにとり、「アピールに乏しい」といった印象を与えないように工夫するようにしましょう。
職務経歴書のフォーマットを活用して簡単に作成しよう
職務経歴書は形式が比較的自由なため、どのように作ればいいか迷ってしまうことも多いです。この記事で紹介した基本的なフォーマットを活用すれば、形を整えつつも自分なりの内容を書き込んでいくことができます。
また、どのようなフォーマットであっても、基本的な書き方や書くべき内容を押さえていないと、有効なアピールにはなりません。押さえておくべきポイントを踏まえた上で、志望企業にどのような見せ方をすればいいかを考えましょう。
- 基本は編年体形式・逆編年体形式・キャリア形式から選ぼう
- 職務経歴は省かずに全て記載しよう
- 職種ごとに効果的な業務のアピールを意識しよう