職務経歴書は就職・転職活動において重要な書類です。できるだけ費用を抑えたい方は、100均での購入を検討されるかもしれません。しかし、「100均の職務経歴書を使うと選考に不利になるのではないか」と不安に感じる方も多いでしょう。

本記事では、100均の職務経歴書の選び方や書き方のポイント、作成時の注意点などを詳しく解説します。就職・転職活動で職務経歴書の作成にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

職務経歴書は100均で購入したものを使用しても大丈夫?

100均でも職務経歴書を購入できる

ダイソーやセリアなどの100均ショップでは、職務経歴書を気軽に購入できます。多くの場合、履歴書とセットになって販売されており、封筒や下書き用紙、記入例なども同封されています。

文具コーナーに配置されていることが多く、複数の規格が販売されていることもあります。用紙の質も一定の水準を保っており、一般的な事務用品として十分な品質を備えています。価格が手頃なため、気軽に購入できるのが特徴です。

店舗によって取り扱う商品が異なったり、在庫をあまり置いていなかったりすることもあるため、事前に在庫状況や職務経歴書の種類を確認しておくと安心です。

100均の職務経歴書でも選考には影響しない

採用担当者は職務経歴書の用紙の価格や見た目ではなく、記載内容を重視します。具体的には、これまでの職務経験や業務内容、実績、スキルなどが適切に記載されているかを確認しています。

100均で購入した職務経歴書であっても、誤字脱字がなく読みやすい文字で丁寧に記載されていれば、応募者の熱意や真摯な姿勢は十分に伝えられるでしょう。むしろ、高価な用紙を使用していても内容が不十分であれば、選考にマイナスの影響を与える可能性があります。

ただし、応募先企業から職務経歴書の様式指定がある場合は100均の用紙は避け、指定された様式を使用しましょう。企業によっては、独自のフォーマットを用意していたり、電子申請での提出を求めたりする場合もあります。求人情報をよく確認して企業の指示に従ってください。

100均の職務経歴書の選び方

用紙のサイズと種類を確認

100均ショップでは、A4・B5サイズの職務経歴書が販売されていますが、職務経歴書のサイズは一般的にA4サイズが標準として広く使用されています。企業から指定がない場合はA4・B5どちらを使用しても問題ありません。

A4サイズはA5サイズに比べて情報をしっかり記載できるうえ、見やすさと扱いやすさにも優れています。どちらかを選べるのであれば、A4を選ぶとよいでしょう。

用紙の種類には一般用、転職用、アルバイト用などがあり、それぞれ記入欄の構成が異なります。自分の職歴や応募目的に合った最適な用紙を選びましょう。特に転職用は職務経験を詳しく記載できる構成になっているため、社会人経験のある方におすすめです。

また近年では、業種や職種に特化した様式も増えています。たとえば営業職向けには営業実績を詳しく書けるもの、技術職向けにはスキルセットを細かく記載できるものなどがあります。

記入項目が自分の経歴に合っているかチェック

100均の職務経歴書を選ぶ際は、自分の経歴をしっかり記入できるかどうかも重要なポイントです。

職務経歴書には記入欄のレイアウトが異なる複数の種類があり、職歴の長さや経験した業務の量によって最適なものが変わってきます。特に注目すべきは職歴欄のスペースです。転職回数が多い方は十分な記入欄があるものを選びましょう。

また、業務内容や実績を詳しく書くためには、それぞれの項目に十分なスペースが必要です。プロジェクト経験が豊富な方は、プロジェクト概要や役割、成果を記載できる欄が大きいものを選ぶとよいでしょう。資格や語学力など、特殊なスキルをアピールしたい場合は、それらの項目が適切に配置されているものを選んでください。

自己PR欄や志望動機欄の大きさも、自分の強みを十分にアピールできるか判断する重要な要素です。

職務経歴書のセット内容を確認

職務経歴書の購入時は、パッケージに記載された同封物の内容もしっかりと確認しましょう。多くの100均の職務経歴書は、本体の用紙に加えてさまざまな付属品が同封されています。

記入例や作成ガイドが付属していれば、初めて職務経歴書を書く方でも安心して取り組めるでしょう。さらに、履歴書や送付状、封筒などがセットになった商品もあり、応募書類一式を効率的に準備できます。職務経歴書が複数枚入っているセットを選べば、書き損じた時にも安心で、下書き用にも使用できます。

同封物の種類や数は商品によって大きく異なるため、自分のニーズに合った内容かどうかをしっかりと確認しましょう。

100均の職務経歴書|書き方のポイント

経歴の書く順番を整理する

職務経歴書は一般的に入社日順の時系列で記載しますが、応募先企業によって効果的な記載順は変わってきます。

たとえば、転職先の募集職種に関連する経験を優先的にアピールしたい場合は、最も関連性の高い職歴から記載することも有効です。その際は、なぜその順序で記載したのかが採用担当者に伝わるよう、一貫性のあるストーリー立てを心がけましょう。

また、長期の経験がある場合は、直近の5年程度を詳しく記載し、それ以前の経歴は概要のみを簡潔にまとめる方法もあります。

職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく、自身のキャリアの方向性や成長過程を示す重要な書類です。企業が求める人材像を意識しながら、自身の経験をどのように表現するか事前に整理しておくとよいでしょう。

具体的かつ簡潔に記載する

職務経歴書への記載は、できるだけ具体的な数値や事実を用いて表現することが重要です。

「売上目標達成率120%を記録」「社員10名のチームリーダーとして新規プロジェクトを推進」「業務効率化により処理時間を30%短縮」といった具合です。

ただし、機密情報や社外秘の内容は避け、一般的な表現にとどめましょう。また、業界固有の専門用語や社内でのみ通用する言葉は極力使用を控え、誰が読んでも理解できる表現を心がけます。

業務内容の説明は、「何を」「どのように」「どのような結果を出したか」という流れで記載するとわかりやすいでしょう。文章は簡潔に、かつ具体的に書くことを意識し、一文が長くなりすぎないよう注意することも大切です。

応募先の企業に合わせて業務や実績を調整する

同じ経験でも、応募先企業によって強調すべきポイントは違います。まずは企業のホームページや求人情報から、求められている経験やスキルを詳しく確認しましょう。

たとえば、マネジメント経験を重視している企業であれば、チームリーダーとしての実績や部下の育成経験などを詳しく記載します。プロジェクト管理能力が求められる場合は、担当したプロジェクトの規模や達成した成果を具体的に示すとよいでしょう。

転職先の業界が現職と異なる場合は、業界を問わず活かせるスキルや経験を中心に記載すると効果的です。また、志望動機と職務経験を関連付けて記載することで、より説得力のある職務経歴書になります。

100均の職務経歴書を作成する際の注意点

同じ職務経歴書をコピーして使い回さない

職務経歴書をコピーして複数の企業に使い回すことは、避けるべきでしょう。なぜなら、企業によって重視する経験やスキルは異なり、それぞれの企業が求める人材像も違うからです。

たとえば、マネジメント経験を重視する企業もあれば、専門的な技術力を求める企業もあります。コピーした職務経歴書では、それぞれの企業が求めるポイントを効果的にアピールできません。また、コピー用紙を使用すると、用紙の質や印刷の色味が原本と異なることで、書類としての見栄えも損なわれます。

企業への熱意や誠実さを示すためにも、応募企業ごとに一から丁寧に職務経歴書を作成することが重要です。志望動機と職務経験を関連付けながら、その企業だからこそ活かせる経験を具体的に記載しましょう。

間違えた箇所に修正液や修正テープは使用しない

職務経歴書は、企業に対して自身をアピールする大切な書類です。そのため、修正液や修正テープでの訂正は厳禁とされています。

修正液や修正テープを使用すると、不誠実な印象を与えるだけでなく、書類としての信頼性も損なわれかねません。記入時に間違えてしまった場合は、必ず新しい用紙で書き直すようにしましょう。書き直しの手間を考えると、事前に下書きを作成するのがおすすめです。

下書きの段階で内容を推敲し、レイアウトや文字の配置も確認してから清書に移ることで、ミスのリスクを大幅に減らせます。

また、消せるボールペンも一見便利ですが、温度変化によって文字が消えてしまう可能性があるため、職務経歴書には不向きです。重要な書類には通常の消えないボールペンを使用しましょう。

生年月日・入社時期などの年月表記を統一する

職務経歴書における年月の表記は、西暦か和暦のいずれかに統一しましょう。たとえば「2020年4月入社」と「令和2年6月退職」というように表記が混在していると、文書としての統一感が損なわれ、読みづらい印象を与えてしまいます。

また、年月の書き方も「2024年4月」「2024.4」「2024/4」など、さまざまな表記方法がありますが、書類内で一貫した表記を使用しましょう。履歴書と職務経歴書を一緒に提出する場合は、両方の書類で同じ表記方法を採用することで、より見栄えのよい応募書類になります。

特に和暦を使用する場合は、年号の移行時期に注意が必要です。令和への改元前後の経歴を記載する際は、年号の変更を正確に反映させましょう。

どこに売ってる?100均以外での職務経歴書の入手方法

文房具店やコンビニ

職務経歴書は、文房具店やコンビニエンスストアでも購入できます。

特に文房具店では、用途に応じたさまざまなフォーマットの職務経歴書が手に入るでしょう。コクヨやアピカといった文具メーカーの製品は、長年の実績に基づいた使いやすい様式です。価格は200円から1,000円程度とやや高めですが、用紙の質がよく、記入例や下書き用紙なども充実しているのが特徴です。

一方、コンビニは24時間営業なので、急な面接が決まった際にもすぐに購入できる利点があります。

Webサイトからの無料ダウンロード

インターネット上には、職務経歴書のテンプレートを無料でダウンロードできるサービスが多数存在します。

大手転職サイトや就活支援サイトでは、業界や職種に特化したフォーマットも提供しています。これらのテンプレートは、最新の採用動向を反映した形式になっているため、より自分に合ったものを選択できるでしょう。

また、WordやExcelなどの一般的なソフトで編集できるため、書き直しや修正も簡単です。パソコンで作成することで、内容の微調整も簡単に行えるため、効率的に魅力的な職務経歴書を作成できるでしょう。複数の企業に応募する場合も、一度作成したデータを基にカスタマイズできます。

ただし、応募先企業が職務経歴書のパソコン作成を認めていない場合もありますので、事前に確認をしておきましょう。

100均の職務経歴書でも丁寧に記載すれば選考に影響なし

職務経歴書は100均で購入したものでも、内容さえしっかりしていれば問題ありません。採用担当者は用紙の値段や購入場所ではなく、記載内容の質を重視します。重要なのは、自身の職務経験や実績を正確かつ効果的に伝えることです。

企業ごとに内容をカスタマイズし、誤字脱字のない丁寧な記載を心がけましょう。また、年月表記の統一や修正液を使用しないなど、基本的なマナーを守ることも大切です。

採用担当者に響く魅力的な職務経歴書を作成し、次のキャリアチャンスをつかみ取りましょう。

 

らくだ先生
100均の職務経歴書を使うポイント
  • ほとんどの企業では用紙の品質は重視されない
  • 書き間違えた場合は一から書き直すべき
  • 応募先の企業ごとに内容をカスタマイズする

 

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