履歴書に使用する写真の裏には記名が必要です。記名をしておくと履歴書から写真が剥がれてしまったときに、探しやすくなります。募集要項に記載されていなければ、合否に影響はありませんが、万が一のケースに備えることや相手を気遣うことはビジネスマナーのひとつです。

ビジネスマナーを守ることで、相手企業からプラスの印象を得られるでしょう。この記事では、写真の裏側に書くべき内容や、書き忘れた場合の対処法などを解説していきます。

写真の裏側に名前を書く時のポイント

撮影した日付を記入する

  • 氏名
  • 撮影日
  • 生年月日
  • 所属(新卒の場合)

写真の裏側には上記の項目を記載します。氏名を記載する際には初めて名前を見た人でも把握してもらいやすいように、苗字と名前の間を一文字分、空けましょう。撮影日の記載はあくまでも推奨項目ですが、企業によっては記入を必須としているところもあります。

新卒の際には学校名と学部名など所属を記しておくと、より明確に照らし合わせることが可能です。撮影日と生年月日を記入する際、西暦にするか和暦にするかは履歴書の記載方式に合わせます。

全ての項目を記載する際には所属・氏名・生年月日・撮影日の順で記載します。情報を記載しすぎると履歴書を紛失した際に個人情報の流出の心配もあるため、最低限の項目に留めましょう。相手企業の募集要項によっても変わりますが、電話番号などの記載は基本的には不要です。

黒の油性ペンを使用して記入する

写真の裏側に名前を記入する際には黒の油性ペンを使用します。読みやすい文字になるように、細字のタイプを使いましょう。黒いボールペンを使用するとにじみは避けられますが、写真の表面に凹凸が出やすくなる点と、のりを塗ったときににじみやすくなる点からおすすめしません。

文字がにじんだり、消えたりすることから水性ペンも不向きです。記入する際に使用するペンはインクがにじみにくいもの、写真に影響がでにくいものを選びましょう。黒の油性ペンが手元に無い場合には、ゲルインクのペンで代用するのも可能です。

筆圧によっては写真の表明に影響が出てしまうため、力を入れすぎずに記入することを心がけましょう。初めて使用するペンで記入する際には、あらかじめ試し書きしておくと安心です。

インクが乾いてから写真を貼る

写真の裏に油性ペンで記入したすぐ後はインクが乾いていない状態です。完全に乾いてから貼らないとインクがにじんでしまい文字が見づらくなってしまうため、少なくとも記入してから10分ほどは乾かすようにしましょう。

記入した文字を触ってみてにじまないことを確認してから、履歴書に写真を貼るときれいな文字の状態を保てます。乾いたことを確認するために触る際には、仕上がりに影響が出にくいところを軽く触るようにします。

乾くまで少し時間がかかるため、写真の裏に項目を記入してから履歴書を書くという順番がおすすめです。履歴書を書き終わった頃には、写真の裏のインクも乾いているため効率的に作成できます。

シールタイプであれば記入は不要

シールタイプの写真を使用する際には、裏面に文字が書けないため名前などの記入は不要です。しかし企業の募集要項に、写真の裏へ名前の記入が必須と記載があれば、書類不備となってしまいます。複数の企業へ応募する際には履歴書用の写真はシールタイプを避けた方が良いでしょう。

シールタイプに記入できても、ほこりや汚れなどがついてしまい粘着力が弱くなってしまいます。粘着力が弱くなると写真が剥がれやすくなってしまうためおすすめしません。募集要項に「写真裏に名前の記載必須」という案内が無ければ、シールタイプに無理に記名する必要はないでしょう。

写真は丁寧に貼る

履歴書用の写真の裏側に名前を記入するのは、あくまでも写真が剥がれてしまったときの対策です。まずは剥がれてしまわないように丁寧に貼る必要があります。履歴書の写真を貼る際にはのりか両面テープを使用しましょう。

名前を写真の裏に記入した後にのりづけをします。のりづけした後に履歴書に貼り、のりがはみ出ていないことと、完全に乾いたことを確認してから履歴書を封筒に入れます。

両面テープの場合は写真が折れるのを防ぐために隅までテープを貼り、テープがはみ出ていないことに気をつけるのがポイントです。履歴書に写真を貼る際にセロハンテープを使用すると仕上がったときの見た目が良くないため避けましょう。

印象が良くなる履歴書用の写真を撮るコツ

人気企業となると多くの応募者の履歴書が同じ時期に集まります。状況によっては書類選考をする場合もあるかもしれません。その場合、履歴書に貼る写真の印象はとても大事なポイントとなります。

企業側に自分の存在を印象づけるためにも、履歴書用の写真にもこだわりましょう。写真写りが合否に影響することは少ないですが、見栄えの良い写真を貼ることでプラスに働くことはあります。

逆を言えば写真撮影をするときの服装や表情で、マイナスイメージを与えてしまう可能性もあるでしょう。ここからは、写真でプラスの印象を持ってもらうためのコツを紹介します。

写真館で撮影する

履歴書用の写真を撮影する際に写真館を利用するのか、証明写真機を利用するのか、コストを抑えるために自撮りするかで悩むこともあるでしょう。しかし、基本的には写真館で撮影するのがおすすめです。

写真館で撮影すれば就活に適した背景や表情もアドバイスしてもらえるというメリットがあります。予約する必要があったりコストがかかったりするというデメリットもありますが、クオリティの高い写真を残せるでしょう。

撮影する前に求めているイメージを伝えられると、より理想的な仕上がりとなります。最近ではWeb履歴書の提出をメインとしている企業も増えてきているため、撮影後はデジタルデータを持っておくと安心です。

自撮り写真はコストを抑えられますが、明るさの調整や写真の角度が難しいためおすすめしません。証明写真機を使用する際は姿勢や表情、背景の色などをしっかりと事前準備した上で臨みましょう。

身だしなみを整えて写真を撮影する

  • スーツもしくはジャケットを着用
  • シャツの色は白
  • アクセサリーは不要

履歴書用の写真を撮影する際には上記のポイントを心がけましょう。履歴書の写真は企業側への第一印象になります。一般的には証明写真が合否に影響していなくても、服装や髪型などが企業イメージに適していないと不利に働いてしまう可能性があります。

男性はネクタイを着用すると、印象が引き締まるためおすすめです。シャツの色はさまざまなスーツになじみやすく清潔感の出る白色がおすすめです。シャツの襟はしっかりと見えるように整えておきましょう。女性の場合は、髪がシャツの襟にかからないように気を配る必要があります。

シンプルであることが大切な履歴書用の写真においては、アクセサリーは基本的には必要ありません。めがねは顔の印象が伝わりやすいシンプルなものを着用しましょう。アクセサリーを着用する際には目立たない小ぶりなものを使用します。

撮影してから3ヶ月以内の写真を使用する

履歴書に使用する写真は必ず3ヶ月以内のものという絶対的なルールはありません。しかし履歴書に貼られている写真と、面接時の本人とのギャップが大きく異なることを防ぐために3ヶ月以内に撮影したものを使用することをおすすめします。

企業によっては3ヶ月以内、6ヶ月以内など明確に指定している場合もあります。募集要項で指定されていなければ、あくまでも目安のひとつとして把握しておきましょう。

撮影するときの背景の色に注意する

履歴書用の写真を撮影する際の背景は、白・青・グレーの3色が一般的です。この3色のいずれかを使用することで、写真の見栄えが良くなります。

白を背景色にすると明るい印象を与えられます。また、爽やかな印象を演出したいなら青色の背景を、落ち着いた雰囲気を出したいならグレーの背景を選びましょう。薄いピンクの背景もありますが、柔らかい印象を与える一方、幼くも見えてしまうため応募する企業によっては合わないこともあります。

自分がアピールしたい印象もしくは応募する企業のイメージに合わせて選ぶのがおすすめです。背景色に悩んでしまう際には口コミなどを参考にしながら就活用の写真を多く扱っている写真館に依頼するのが良いでしょう。

撮影時の表情と姿勢を意識する

  • 背筋を伸ばすこと
  • 顎を引くこと
  • 表情を自然にすること

証明写真で撮影する際には、上記の3点を意識するだけで、写真の印象が大きく変わります。

写真であっても猫背の状態では、暗い印象を与えてしまいます。背筋を伸ばし表情が伝わるように顎を引いて撮影しましょう。写真を撮る際には歯を見せないように口角を軽く上げることがポイントです。

また、自然に口角を上げられるように撮影前には顔の筋肉をほぐしておきましょう。汗や皮脂が目立たないよう、撮影前に軽く拭き取るなどの事前準備も大切です。

証明写真機で撮影する際には白い布やハンカチをひざの上に乗せて撮影すると、レフ板代わりとなるため顔の印象を明るくできます。

履歴書に貼る写真に関するトラブルの対処法

裏側に名前を書かずに写真を貼ってしまった場合

もし履歴書用の写真の裏に名前を記入せずに貼ってしまった場合には、無理に剥がす必要はありません。名前を記入するのはあくまでも履歴書から写真が剥がれてしまった際の対策であって、名前を記入することが最優先の目的ではないためです。

写真を剥がした後は履歴書も写真にもしわがついてしまうため、再利用ができません。時間に余裕があり履歴書と写真の予備がある場合、募集要項に名前記載が必須となっている場合は作成しなおした方が良いでしょう。

時間や履歴書などの予備がなく、募集要項に写真裏の名前必須と記載されていなければそのまま使用しても問題ありません。次回からは記入忘れが無いように準備することを心がけましょう。

履歴書に貼る写真のサイズを間違えてしまった場合

履歴書に貼る写真を間違えた際、そのまま使用すると雑な印象を与えるため撮り直すことをおすすめします。サイズが合わないから不採用ということはありませんが、多くの応募者の中から選考をする場合は比較されたときに不利になってしまいます。

履歴書に貼ってからサイズが違うことが判明した際には、最初から作り直しすることがおすすめです。写真だけを切り取って直すこともできますが、仕上がりがあまり良くありません。

履歴書用の写真として使用されるサイズは一般的に横30mm×縦40mmです。このサイズを用意することで、さまざまな履歴書に対応しやすくなるでしょう。

履歴書用の写真は裏側に記名と適切な貼り方をしよう

履歴書から写真が剥がれてしまったときに備えるために、写真の裏には名前を記入することがおすすめです。名前だけではなく生年月日や撮影日、新卒の場合は所属などもあわせて記載しておくと良いでしょう。

募集要項に記載が無い限り、写真が剥がれなければ裏面に名前が記載されていることは企業側に伝わりません。しかし万が一のケースに備えて記入を行い、貼る際にも簡単に剥がれないように対策することもビジネスマナーのひとつです。

写真の裏に名前を記入する理由と、記入するときのポイントや写真撮影のコツは、地道な印象アップのポイントとして意識しておく点であるため、ぜひ参考にしてください。

らくだ先生
履歴書に貼る写真の裏側に書く内容のまとめ
  • 万が一に備えて記名しておくのがおすすめ
  • 名前以外にも情報を書いておくことでトラブル防止になる
  • 黒の油性ペンで書くと消えにくい

 

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