履歴書の性格欄は、応募者の人柄や仕事への向き合い方を伝えるための項目です。ただし、書き方によっては、意図した内容がうまく伝わらなかったり、マイナスイメージにつながったりするケースもあります。
この記事では、履歴書における性格欄の役割や基本的な書き方、よく使われる性格別の例文を解説します。あわせて性格診断サービスの活用方法や、よくある悩みへの対処法などについても紹介しているので、履歴書の性格欄をどう書けばよいか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
履歴書の性格欄は何のためにある?

会社の雰囲気やメンバーとの相性を判断するため
履歴書の性格欄では「応募者がどのような人間関係の中で力を発揮しやすいか」という点が確認されています。
企業での仕事は、日常的に同じ部署や周囲の人と関わりながら進めるケースがほとんどです。万が一、人間関係でトラブルを抱えると、せっかく採用した人材が早期に離職してしまう恐れもあります。
そのため、採用担当者は性格欄を使って、会社やチームに馴染める性格かどうかを判断しています。
協調性をもって業務に取り組むタイプなのか、慎重に確認しながら行動するタイプなのかなど、性格がしっかり伝わると、配属後がイメージしやすくなります。働く姿を具体的にイメージできるため、選考において重視されています。
働くうえでの強み・価値観を知るため
性格欄では、成果や能力の高さそのものではなく、その人がどのような考え方で仕事に向き合うかという点も見られています。
どれほど高いスキルや経験を持っていても、業務の進め方や求められる役割と噛み合わなければ、能力を十分に発揮することはできません。
例えば、事前準備や確認を重視する人が、即断即決を求められる業務に配属されてしまった場合、本来の慎重さが生かせません。そのため企業は、職歴や資格だけでなく、仕事の進め方や判断の基準となる価値観にも目を向けています。
自身を客観的に見れているかを判断するため
性格欄には、自己分析を通じて自分の行動や考え方をどの程度客観視できているかをチェックする目的もあります。
自分の性格や、普段どんな行動を取る傾向にあるのかなど、言語化して伝えられる人は自分自身を冷静に見ていると受け取られます。そのため、採用後も業務の状況や周囲の動きに合わせて、考え方や進め方を調整しながら働けそうだと判断してもらえるでしょう。
自分を客観的に見れている人には、日々の業務でも自主的な行動や改善が期待できます。どんな性格であっても、適格に把握しているだけで高く評価されます。
【3STEP】履歴書の性格欄の書き方
①性格を一言で示す
②行動やエピソードで補足する
③入社後の業務や人間関係につなげる
①自分の性格を一言でまとめる
履歴書の性格欄では、まず自分がどんな性格なのかを一言で簡潔に表すと、採用担当者が内容を把握しやすくなります。
履歴書は、採用担当者が限られた時間の中で目を通す書類です。特に性格欄は記入スペースが小さいことも多く、すべての文章を丁寧に読み込む余裕がないケースも想定されます。
そのため、冒頭で「協調性がある」「前向き」などと言い切ることで、短い時間でも文章の概要が伝わります。
②性格を裏付ける具体的な行動やエピソードを書く
性格を一言で示した後は、日常の行動や経験など、具体的なエピソードを続けましょう。
自己分析を重ねて導き出した性格だったとしても、一言のキーワードだけではイメージが漠然としやすく、印象に残りづらくなってしまう恐れがあります。
これまでの仕事や学生生活など、身近な場面での行動を振り返り、自分らしさが伝わるエピソードを探しましょう。
例えば、協調性をアピールしたいのであれば、周囲と相談しながら役割分担を決めたり、作業を進めた経験などを挙げると伝わりやすいです。成果や評価を書く必要はなく、行動の傾向が伝わるような内容にすることがポイントです。
③入社後の人間関係や業務にどう結び付けるかを記載する
性格欄の最後では、その性格が入社後にどのように生かされるかを示しましょう。仕事や人間関係とのつながりが見えると、性格そのものの説明にとどまらず、実際に仕事をしているイメージとして伝えることができます。
慎重な性格であれば、確認を重ねながら進める姿勢が業務に役立つと伝えられます。明るい性格であれば、職場でのコミュニケーションを円滑にする点に触れるとよいでしょう。
採用担当者に入社後に活躍する姿をより明確に想像してもらうためにも、性格が生かせる具体的なシーンをイメージしながら書くことが大切です。
【性格別】履歴書で性格を前向きに伝える例文
協調性がある性格を伝える場合

協調性があります。周囲の意見を丁寧に聞きながら状況を整理し、役割分担や進め方を調整してきました。物事を進める際には、相手の立場を踏まえて調整し全体の流れが滞らないよう意識しています。入社後も、立場の異なる考えを尊重しながら、チーム全体が円滑に動くよう関わっていきたいです。
協調性は、履歴書の性格欄で特に使われやすい表現の一つです。それだけに「協調性」とだけ書いても、他の応募者の履歴書に埋もれてしまい、採用担当者の印象に残りづらい可能性が高いです。
相手の考えを尊重したうえで動く姿勢は、職場での信頼関係を築くうえでも重要ですが、ありきたりな表現では魅力が伝わりません。
性格欄に記載する際には「周囲と相談しながら判断した」や「立場の違う意見を調整した」など、具体的な姿勢や行動をセットで書くと、前向きなイメージを持たれやすくなるでしょう。
真面目・コツコツ型の性格を伝える場合

真面目な性格です。決められたルールや手順を守り、日々業務と向き合ってきました。作業の抜けや漏れが起きないよう、確認を重ねながら進めることを意識しています。
入社後も、与えられた役割を着実に果たし、周囲から信頼される存在として業務に取り組んでいきたいと考えています。
真面目・コツコツ型の性格は、安定して業務に向き合える人柄として評価される傾向があります。
性格欄では、真面目さを成果に結び付ける必要はなく、日常の姿勢として表現すると違和感なく伝わりやすいのでおすすめです。決められた流れを守る姿勢や、継続して取り組む行動が伝わると、安心感につながるでしょう。
日々の積み重ねを大切にする姿勢は、周囲からの信頼を得やすい特徴ともいえます。自信を持ってアピールし、評価につなげるよう心がけましょう。
前向きで明るい性格を伝える場合

明るい性格です。状況に応じて周囲と声を掛け合いながら行動してきました。業務が滞りそうな場面でも、雰囲気を和らげながら前向きに取り組み、周囲が動きやすい空気をつくることを意識しています。
入社後は、職場の雰囲気に目を配り、円滑なコミュニケーションを通じてチームに貢献していきたいと考えています。
「前向きで明るい」という性格は、無難すぎて魅力が伝わらないように感じるかもしれません。しかし、雰囲気を和らげる行動や、周囲に声をかける姿勢を添えれば、誠実な印象につながりやすいです。
書き方に迷った場合は、職場や学校など集団で活動する際の雰囲気づくりにどのようにかかわってきたのか、という点を意識してみましょう。
同じ明るさでも、困った場面で積極的に問題と向き合った経験を書けば「前向き」と伝わります。また感情の切り替えができる点を示すと、職場での柔軟な対応力も伝わるでしょう。
慎重・丁寧な性格を伝える場合

慎重な性格です。作業前には手順や注意点を整理し、確認を重ねながら丁寧に進めることを心がけてきました。業務全体の流れを意識しながら、抜けや漏れが出ないよう取り組んでいます。
入社後も、落ち着いて業務に向き合い、ミスを防ぐ姿勢で周囲を支えていきたいと考えています。
慎重・丁寧な性格は、採用担当者に「確認を怠らず進める、リスク管理のできる人」という印象を与えやすい個性です。
落ち着いて行動する姿勢は、周囲に安心感を与える要素にもなるでしょう。急いで判断せず、状況を整理してから動く姿勢を補足すると、慎重さの価値がより明確になります。
一方で、ただ「慎重です」「丁寧です」と書いただけでは、業務のスピードが遅いと思われる可能性もあるので注意が必要です。事前準備や見直しを重視するなど、性格が表れる具体的な場面を記載し、安定感のある人柄をアピールしましょう。
好奇心旺盛・学習意欲が高い性格を伝える場合

好奇心旺盛な性格です。新しい知識や情報があれば自ら調べ、理解を深める姿勢を大切にしてきました。業務を理解する際にも、背景や目的を意識しながら学び、理解したうえで行動することを大切にしています。入社後は、自分の性格を業務に生かしながら、必要な知識やスキルを着実に吸収していきたいと考えています。
好奇心や学習意欲は、成長意欲と結び付けて捉えられやすい性格です。
ただし、記載する内容によっては「飽き性なのでは?」と受け止められる恐れもあります。プラスの印象を残すためにも、知識や経験を得るためにどう行動したかを示すとよいでしょう。
また、学んだことを生かして、次にどのように行動しているのかを補足するのも効果的です。単に興味の幅が広いだけでなく、落ち着いて学びを深める姿勢として伝わります。新しい環境への適応力として受け取ってもらえる可能性も高いでしょう。
自分の性格を知るためには「性格診断サービス」がおすすめ!
MBTIタイプ診断

MBTIタイプ診断として広く知られているのが、16Personalitiesです。MBTIの考え方をもとに、性格を16タイプに分類する無料のオンライン診断として、多くの人に利用されています。
診断では、考え方の傾向や意思決定のスタイル、対人関係での振る舞い方などが分かりやすく整理されます。そのため「自分はどのような行動を取りやすいのか」「仕事や人間関係でどんな傾向があるのか」を把握する材料として活用しやすい点が特徴です。
履歴書の性格欄では、診断結果のタイプ名を書く必要はありません。結果を参考にしながら、自分の行動傾向を言葉に置き換え、性格を整理する目的で活用するとよいでしょう。
コンピテンシー診断

引用:ミイダス
コンピテンシー診断は、ミイダスが提供する適性診断サービスで受けることができます。あらかじめ用意されている質問に答えると、仕事の場面で表れやすい行動特性を分析できる点が特徴です。
分析結果では、主体性や対人影響力、ストレス耐性などが指標として示されます。性格や価値観だけでなく「どのような行動を取りやすいか」を把握しやすい点がメリットです。普段の仕事への向き合い方を客観的に振り返る材料としても役立つでしょう。
履歴書の性格欄では、診断結果を行動の傾向として言い換えて表現すると、実際に仕事に向き合う姿勢のイメージが伝わりやすくなります。
グッドポイント診断

引用:リクナビNEXT
グッドポイント診断は、リクナビNEXTが提供する自己分析サービスです。診断を受けると、結果に応じて18種類の特性のうち5つが提示され、自分の特徴を複数の視点から把握できます。
また診断結果を「あなたは○○な性格です」といったように、第三者の視点でフィードバックされる形式なのも特徴です。自分では気付けなかった性格や行動特性にも気づくことができるでしょう。
文章が思い浮かばず、性格欄の表現に迷いやすい人にとっては、特に言語化のヒントを得やすい診断といえます。
DISC診断

引用:vonvon
DISC診断は「主導型・感化型・安定型・慎重型」の4タイプを基本に行動やコミュニケーションのスタイルを分類する診断です。
それぞれのタイプにシンプルに整理されるため、他のタイプとの違いが分かりやすい特徴があります。「自分はどのような行動を取りやすいのか」を短時間で把握できるでしょう。
また、分類が明確な分「慎重に確認しながら進めるタイプ」「周囲と協力しながら動くタイプ」など、行動スタイルを表す言葉へ置き換えやすいのも利点です。言語化する際に迷いにくいのもDISC診断の強みといえるでしょう。
履歴書の性格欄に関する悩みと対処法

地味で目立たない性格なので伝えられるポイントがない
「地味」と捉えられがちな性格も、見方を変えることで「堅実」や「几帳面」といった誠実な姿勢として伝えられる場合があります。
ポイントは「地味」という主観的なイメージを客観的な表現に置き換えることです。まずは、自分の性格が周囲に与えているメリットは何かについて考えてみるとよいでしょう。
例えば、前に出て発言することは少なくても、周囲の状況を見ながら役割を支えていたのであれば「周囲に配慮できる性格」と言い換えることができます。目立つような性格でなくとも、ポジティブな印象に結びつけることができます。
こだわりが強い・慎重すぎる性格はネガティブに捉えられないか不安
こだわりが強い、慎重すぎるといった性格は、補足するエピソードによってはマイナスイメージにつながりかねません。「業務スピードが遅い」「柔軟性に欠ける」などの印象を持たれると、採用を躊躇われてしまうことも。
こだわりの強さや慎重さを性格として記載する場合は、細部まで意識が向く点や、途中で投げ出さず最後までやり抜く姿勢が分かるエピソードを添えるのが効果的です。
余計なこだわりではなく、納得できるまで確認する行動や、責任を持って進める姿勢が伝わると前向きに受け取られやすくなります。
短所だと感じる性格しか思いつかないときはどうしたらいい?
短所を自覚しているということは、既に自己分析がある程度できている状態ともいえます。無理に前向きな性格を探そうとする必要はありません。
性格欄では、短所をそのまま並べるのではなく、見方を変えて捉えてみましょう。例えば、「慎重すぎる」という短所は「慎重だからこそ事前確認を欠かさない」「慎重だからこそミスを防ぐ行動を取ってきた」などと言い換えることができます。
ポジティブに変換しながら、自分の行動や考え方を振り返ってみましょう。
履歴書の性格欄は「強みが仕事で生きること」を意識して書こう!
履歴書における性格欄の役割は、応募者の人柄や仕事への向き合い方を示すことです。
採用担当者は性格欄を通じて、職場との相性やどのような姿勢で業務に取り組むかなどをを見極めようとしています。そのため、性格は一言で示したうえで、行動の傾向や考え方が伝わる形で補足することが重要です。
短所だと感じている性格も、見方を変えれば、責任感や安定感といった個性として伝えることができます。
「アピールにつながるような性格がない」と感じる場合は、性格診断サービスを利用するのもおすすめです。自分の傾向を整理し、言葉にするためのヒントとして役立つでしょう。
自分らしい性格を仕事と結び付けて整理し、履歴書の性格欄を前向きなアピールにつなげていきましょう。

