このページでは履歴書の「通勤時間」の正しい書き方について解説しています。
通勤時間とは、自宅から会社までの片道の所要時間です。通勤に問題がないことを採用担当者に伝えるために、正確にわかりやすく書くことが大切です。
しかし、勤務地がわからない、引っ越しの予定があるなど、通勤時間がはっきりしないこともあるでしょう。
ここでは、通勤時間がわからないときの対処法を状況に合わせてご紹介します。
通勤時間を書くときの基本ルールをおさえよう!
ドアtoドアで片道の所要時間を書く
履歴書に通勤時間を書くときは、自宅を出発してから会社に到着するまでにかかった時間を記載します。
徒歩、自転車、電車、バス、自家用車、バイクなど全ての交通手段が含まれます。電車などに乗っている時間だけではなく、自宅から駅までの徒歩時間なども含めて計算しましょう。
ここで書くのはあくまで「片道」の所要時間なので、誤って往復時間を記入しないよう注意してください。いくつか通勤経路がある場合は、その中から最短ルートを記載します。
通勤時間によって交通費の支給や社宅の利用条件などが変わる可能性もあるので、通勤時間はできるだけ正確に記入しましょう。
通勤時間は5分単位で記入する
履歴書の通勤時間欄は、5分単位で記入するのが一般的です。正確に書こうとして1分単位の細かい時間を書くと、逆に分かりづらくなってしまいます。
通勤時間が19分の場合は20分に、31分であれば35分にするなど、切りの良い数字を書きましょう。ほとんどの履歴書は、通勤時間記入欄に「 時間 分」とあらかじめ印字されています。
例えば「(空欄)時間30分」と時間の部分を空欄にしてしまうと「記入漏れ」と勘違いされてしまうかもしれません。通勤時間がちょうど1時間であれば、「1時間00分」、1時間以内であれば「0時間30分」など、「0」をきちんと記入しておきましょう。
通勤に使用する交通手段を書く
通勤時間の欄は、時間だけでなく「交通手段」も記入するとよりわかりやすくなります。記入する場所は、通勤時間欄の余白部分でOKです。
例えば、徒歩、自転車、地下鉄、など手段を端的に書き添えましょう。JR○○線、バス停○○から、など通勤に利用する路線名を具体的に書くとより正確に伝えることができます。
通勤時間が分からない・未定の場合の書き方
勤務地が未定の場合
部署によって勤務地が違う、いくつか支店があるなど、面接の時点で勤務地がわからないことがあります。
その場合は、現住所から1番近い勤務地までの時間か、本社など各地の拠点となる勤務地までの時間を記載します。
配属を希望する勤務地までの時間を記載してもよいでしょう。いづれの場合も、どこまでの所要時間なのかわかるように記載しましょう。
合否に関わらず引っ越しが決まっている場合
採用の合否に関係なく引越しが決まっている場合は、引越し先の新しい住所からオフィスまでの通勤時間を記入します。
新住所から通う旨と、転居日が決まっている場合は一緒に記載しましょう。例えば「新住所より(2023年12月1日転居予定)電車、バス 0時間30分」のように書くと端的に伝わります。
また、履歴書の住所記入欄に、現住所と合わせて新住所も忘れずに記載しましょう。
採用が決定してから引っ越す場合
地方から都内の企業に就職希望の場合やUターン就職の場合など、採用決定後に引っ越しを検討する場合があります。
「内定後は速やかに転居可能」「採用いただけましたら転居を検討いたします」など補足を記入します。時間欄は「ー時間ー分」のように「ー」を記入し、空欄は避けましょう。
フルリモート勤務の場合の場合
現在、テレワークやリモートワークが導入されている企業も増えてきています。フルリモート勤務の場合は、通勤時間欄には「ー」を記入してOKです。
または、本社までの所要時間を書き「フルリモート勤務のため、形式上記入しております」といった一文を添えましょう。
一部テレワークなどの場合は、自宅からオフィスまでの所要時間を記入すれば問題ありません。
企業は通勤時間欄で何を見ているのか?
応募者の体力的な負担について
採用後は自宅とオフィスを毎日行き来することになります。長時間の通勤は身体に負担がかかり、体調面や仕事に支障が出る可能性があります。
また災害時や公共交通機関が使えなくなった際、自力で帰宅できないのは応募者にとって大変なことです。企業側はこういったことを考慮し、一般的に通勤時間は90分以内を目安にしていると言われています。
90分以上になってしまうときは、業務に支障がないことを本人希望欄などでアピールするか、無理せず引っ越しを検討してみるのもいいかもしれません。
企業が負担する交通費について
通勤にかかる交通費は、企業側が全額もしくは一部負担するのが一般的です。金額に上限があるかどうかは企業によって異なります。
国税庁が定めている通勤手当の非課税限度額は15万円ですが、企業側の上限はこれより少ない金額のことが多いようです。
交通費は企業にとっては経費なので、あまりにも高額になると採用の可否に関わるかもしれません。新幹線や高速道路などの交通手段を利用予定の人は、企業側と相談になると心づもりしておきましょう。
正しい通勤時間の調べ方のコツ
ドアtoドアで検索する
通勤時間や通勤経路の検索には、Googleマップなどの地図アプリや、乗り換え案内アプリなどが便利です。
履歴書に記入する通勤時間は、自宅を出てからオフィスに到着するまでの時間です。最寄り駅などではなく、自宅の住所と勤務地の住所を入力して検索しましょう。
実際に通勤する時間帯を想定して調べる
通勤時間を調べるときは、実際に通勤する時間帯で検索しましょう。
特に午前8時前後の通勤ラッシュの時間帯は、電車やバスは変則的なダイヤで運行していたり、バスの場合は交通量によって到着時間がずれ込むこともあります。
通勤時の混雑具合やルートの確認のために、実際に行ってみるのもおすすめです。
通勤時間は合否に影響する?
結論から言うと、通勤時間が採用の合否を左右することはほとんどありません。面接では応募者の人間性や、これまでの経験を重視しているからです。
万が一、能力が同じくらいの応募者がいた場合、通勤時間が最終的な判断材料の1つになる可能性はありますが、採用選考に大きく影響するほどのことではないと考えられます。
通勤時間は正確に書き、自信を持って面接に挑みましょう。
参考サイト
- 通勤時間は片道の最短ルートを記入しよう!
- 通勤時間は5分単位で記入し、交通手段も書き添えよう!
- 通勤時間が分からなくても空白にするのはNG。状況に合わせた書き方で対応しよう!