このページでは、英文履歴書や職務経歴書を送る際に同封するカバーレターの書き方について解説しています。
カバーレターは履歴書の情報にプラスして、応募者の熱意や気持ちを伝えてくれる書類です。
採用担当者の目に留まる内容を意識し、自分の魅力が伝わるよう仕上げていきましょう。
カバーレターとは?
カバーレターは就活や転職活動の際、海外の企業や外資系の企業などに、英文レジュメ(英文履歴書)を送るときに、同封する英語の書類です。英語では”cover letter”と表記されます。
自分の気持ちや職歴を1枚の用紙に簡単にまとめて伝えます。履歴書や職務経歴書のプラスアルファとなる内容が理想的です。
日本語でいうところの送付状や送り状に近い書類ですが、カバーレターは採用担当者に履歴書を見てもらえるか否かの判断材料にもなる大切な書類です。
熱意を込めて作成していきましょう。
カバーレターの書き方
出典:マイナビ転職
冒頭
カバーレターの上部に記載する内容です。
自分が誰なのか分かるように、まずは自分の情報から書き始めましょう。下記は必須の項目です。
自分の情報
- 氏名
-
住所
-
電話番号
-
メールアドレス
応募先企業の情報
-
企業名
-
採用担当者名
-
部署名
-
住所
カバーレターに書く採用担当者の名前は「個人名」がマナーです。
企業のWebサイトや求人情報などを確認し、できる限り採用担当者の名前を調べて記載しましょう。それでもわからない場合は、企業に電話して聞くのも良いでしょう。
また、提出する日付も忘れずに記載します。日本語で書く場合は西暦や和暦などの年から書き始めますが、英語の場合は「月+日, 年」もしくは「日+月, 年」の順番で記載するのがルールです。
本文
カバーレターのメインとなる採用担当者に向けた文章を書いていきます。
書き方のマナーとしては、必ず”Dear 〜〜”から書き始めます。この際、できる限り採用担当者の名前を書き入れましょう。
ジョブディスクリプションをチェックしてみたり、インターネットを活用することで、採用担当者の名前を見つけることが可能です。
どうしても担当者の名前が見つからない場合は、”Dear Hiring Manager”を使うのがおすすめです。
本文は大きく分けて3つの構成でまとめていきます。
最初の段落には応募職種や志望理由、めざましい実績をいくつか記載していきます。
たくさんの応募者がいる中で、自分の書類を読み進めたいと思ってもらえるような、興味を引く導入となるよう心がけましょう。
次の段落では、なぜ自分がこの職種にふさわしいのか、なぜこの会社にマッチしているのか、といった自己アピールができる内容をまとめていきます。
どのようにして最初の段落で記載した実績をあげたのか、自分が持っているスキル、応募先企業でなければならない理由など記載するのもおすすめです。
採用後に活躍している姿や、自分の提供できる価値、そして熱意が伝わる内容だと良いでしょう。
最後の段落では、カバーレターに目を通してもらったことに対する感謝を伝えつつ、直接会って面接してもらいたいという気持ちを伝えましょう。
他に知らせておくべき特記事項があればここで伝えます。
締め
カバーレターでは「敬具」とされる結びの言葉を書いて締めくくります。フォーマルな言葉を使いましょう。
- Sincerely,
- Best regards,
- Kind Regards,
- Thank you,
自分の書きやすいものを選んでください。
カバーレターの最後には、自分が書いたものであるという証明のために自筆で署名をし、そのあとにタイピングでフルネームを入れ、完成です。
署名は日本の送付状にはないルールなので、忘れないよう注意しましょう。
カバーレターを作成する時のポイント
3部構成で作成する
応募先企業の情報を記載したあとは、「①志望理由や実績を伝える」「②自己アピールする」「③面接してもらいたい旨を伝える」の3つのパートで構成するのがおすすめです。
導入部分となる「①志望理由や実績を伝える」パートでは、自分の実績や志望する職種や理由について述べ、採用担当者にどんな応募者か知りたいと思ってもらえる内容にします。
続く、「②自己アピールする」内容では、自分がその企業でないと考える理由や、応募職種に自分がマッチしている点、企業に貢献できることなど自分の魅力や気持ちをアピールします。
最後の「③面接してもらいたい旨を伝える」パートでは、カバーレターに目を通してもらったお礼だけで終わらせずに、「直接お会いして、話せることを楽しみにしています。」といった内容を必ず入れるようにしましょう。
用紙1枚にまとめる
カバーレターは、自分の魅力が短く簡潔にまとめられているのが理想です。
A4用紙1枚におさまるよう心がけましょう。
文字サイズは10〜12ポイントが読みやすいサイズです。
文字が大きすぎるとA4におさまらないですが、10ポイントよりも小さいサイズだと読みづらくなってしまいます。
導入の挨拶も含めて、4つ前後のパラグラフがちょうど良いボリュームだといえるでしょう。
最後に誤字脱字のチェックをする
最後に必ずスペルミスや文法の間違いがないか入念にチェックしてください。
英語での文章作成に慣れていない場合は、特にミスが起こりがちです。
自分の情報や企業の情報についても表記が間違っていないか確認しましょう。
複雑な項目ではありませんが、相手の名前や企業名にミスがあると、いい加減な印象を与えてしまいます。
自分のメールアドレスや電話番号についてもちゃんと連絡がとれるよう、ミスをしていないかを再度チェックしておくと安心です。
最後まで手を抜かず、書き終わったあとや提出前に見直すようにしましょう。
英文レジュメ(英文履歴書・職務経歴書)の内容をそのまま書かない
カバーレターは、採用担当者に履歴書や職務経歴書を見てもらえるかどうかが決まる大切な書類です。
実績などを書いてアピールする必要はありますが、単なる経歴や実績の羅列で終わらないよう注意してください。
他の候補者ではなく自分がその職種、応募先企業にマッチしている人材だと思ってもらえる内容がベストです。
誰にでも当てはまるような内容ではなく、自分の能力が伝わるように工夫して表現するようにしましょう。
カバーレターの送り方
メールでの送り方
メールで送る場合は、WordやPDFファイルで送るのが一般的です。
どちらか迷った場合は、企業側がファイルを開いた際に、書式やレイアウトが崩れるのを防ぐことができるPDFファイルで送るのがおすすめです。
また、ファイル名やメールの件名は受け取った人が一目で理解できるように、氏名や応募している職種の名称、cover letterといった単語を組み合わせて作成します。
メールアドレスについては、自分の名前が入ったビジネスシーンにふさわしいアドレスで送るようにしましょう。
メールで送る場合、メールの末尾に署名を入れるのがマナーです。「氏名」「電話番号」「メールアドレス」などを入れましょう。
メールの場合は、タイピングで署名を作成しても問題ありません。直筆のサインを入れたい人はパソコンに署名のデータを取り込んで、貼り付けることもできます。
郵送での送り方
海外に郵送する場合は、国際郵便を使って郵送します。
国際郵便では、国内郵便の住所の書き方と、名前や番地などを書く順番が大きく異なります。
国内郵便では都道府県を最初に書きますが、国際郵便の場合、最初に書くのはビルやマンション名、部屋番号です。
続いて番地・町名、市、県・州名、郵便番号、国名となっています。
また切手を貼る位置は、右上になるので注意しましょう。
- カバーレターは企業に興味を持ってもらえる内容を意識し、3部構成で簡潔に伝えよう!
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英文レジュメの情報を羅列するのはNG。より魅力的に伝わる内容に仕上げよう!
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誤字脱字の確認は必須。スペルミスや文法にも間違いがないか入念にチェックしよう!