新卒の就職活動では、職務経歴書は不要とされるケースが一般的です。しかし、企業や応募状況によっては、新卒でも職務経歴書の提出を求められる場合もあります。

この記事では、新卒で職務経歴書が必要になるケースや企業が提出を求める理由、記載すべき内容や記載例などを解説します。

履歴書との違いや作成時の注意点もあわせて紹介するので、新卒で職務経歴書の作成が必要になった場合の参考にしてください。

新卒に職務経歴書は原則不要!

職務経歴書

新卒採用では履歴書のみが一般的

新卒採用では、履歴書のみで応募でき、職務経歴書は不要なのが一般的です。

多くの新卒の学生には、社会人として就業経験がありません。そのため、企業は過去の職歴よりも、将来の成長可能性や人物像を重視する傾向があります。

履歴書に記載するのは、学歴や資格、志望動機、自己PRなどの項目です。採用担当者は履歴書の内容から、応募者が学生時代に学んだ知識や価値観、物事への取り組み方などを汲み取り、入社後に成長できる人材であるかを判断します。

職務経歴書は社会人経験をまとめる書類

職務経歴書では、これまでの社会人としての実務経験をまとめます。記載するのは、経験した仕事の内容や役割・成果など、採用後の業務に直結するような内容です。

そのため、即戦力を探している転職活動では、多くの場合、履歴書と合わせて職務経歴書の提出を求められます。

一方で、新卒採用の場合、職務経歴書に書く内容がない人も少なくありません。そのため、応募者に職務経歴書の提出を求めないケースがほとんどです。

ただし一部の企業では提出を求められる

新卒採用では職務経歴書は求められないのが一般的ですが、企業によっては職務経歴書の提出が必要な場合もあります。

特に、新卒でも実務経験やスキルを重視する傾向がある企業では、職務経歴書の提出を求められるケースが多いでしょう。

採用担当者が確認するのは、履歴書だけでは判断しきれない仕事への取り組み方やスキルなどです。アルバイト経験などから業務に繋がるような役割や成果を探し、具体的にまとめましょう。

なお、新卒採用で職務経歴書の提出が求められる場合、企業の記載ミスの可能性も考えられます。まずは採用担当者に連絡し、新卒の職務経歴書の要不要、記載すべき内容について確認しておくと安心です。

新卒でも職務経歴書が必要になるケース

  • 経験重視の企業に応募する場合
  • 長期インターン経験がある場合
  • 既卒・第二新卒の場合
  • 転職エージェントを利用する場合

外資・IT・ベンチャーなど経験重視企業に応募する場合

外資系企業やIT企業、ベンチャー企業では、新卒であっても実務に繋がるようなスキルや経験を採用判断の材料にするケースがあります。特に専門スキルや実務に近い経験がある場合は、その内容を詳しく確認したいと考える企業も少なくありません。

履歴書では学歴や志望動機などの基本情報はわかりますが、学生時代に取り組んでいたことの内容や、そこで担当していた役割、具体的な成果まで詳しく把握するのは困難です。

そのため、企業によっては職務経歴書の提出を追加で求め、経験やスキルの内容をより具体的に確認することもあります。

長期インターン経験がある場合

長期インターンでは、資料作成や顧客対応、プロジェクトの補助など、実際の業務の一部を継続的に担当する場合があります。

履歴書だけではなく職務経歴書を使って、応募者がインターン中にどのような業務に携わり、どのような役割を担っていたのかを詳しく確認したいと考えているためです。

募集要項に記載がなくても、書類提出の段階で追加資料として職務経歴書の提出を求められるケースもあります。長期インターンの経験がある場合は、事前に内容を整理しておくと安心です。

既卒・第二新卒として応募する場合

新卒として就職活動をしている場合でも、既卒や第二新卒として応募する場合には、職務経歴書の提出を求められることがあります。「既卒」は卒業後に就職活動を続けている状態のこと、「第二新卒」は入社後まもなく転職活動を行う状態のことを指します。

既卒や第二新卒は、アルバイトや短期の就業経験、インターンなど、学生生活以外の経験を積んでいる場合が多いです。

しかし、履歴書だけでは、経験の内容までは伝えきれません。そのため、応募者の経験やスキルを詳しく確認する目的で、職務経歴書の提出を求められるケースがあるのです。

転職エージェント経由で応募する場合

既卒や第二新卒が転職エージェントを利用して企業に応募する場合、応募者の経験や強みを整理するために、エージェントから職務経歴書の作成を求められることがあります。

エージェントは、職務経歴書や面談の内容をもとに、企業へ応募者を紹介します。その際、履歴書だけでは伝わりにくい経験やスキルを補足するため、推薦コメントを添えて企業に提出するケースも少なくありません。

経験や役割を整理した職務経歴書を準備しておくと、採用担当者に応募者の強みをより具体的に伝えやすくなるでしょう。

なぜ企業は新卒に職務経歴書を求めるのか?

ポテンシャルではなく再現性を見たいから

企業が新卒に職務経歴書を求める理由の一つは、応募者の強みとなる行動や成果に再現性があるかを確認するためです。

新卒採用ではポテンシャルを重視する傾向がありますが、これまでの経験でどのように物事に取り組んできたかも重要な判断材料になります。

職務経歴書では、経験の簡単な紹介だけでなくプロセスや工夫点まで詳しく説明できます。企業は、応募者が入社後も学生時代と同じように業務に取り組める人材かどうかを判断する材料として、職務経歴書を活用します。

学生経験を「成果ベース」で見たいから

企業が職務経歴書を求めるもう一つの理由は、学生時代の経験を成果の視点で評価したいからです。

履歴書に書かれている学歴や資格、志望動機などの基本情報だけで応募者を評価すると、活動の内容や成果が十分に伝わらず、客観的な判断が難しくなる場合があります。

しかし、職務経歴書で学生時代の経験や具体的な成果が確認できれば、根拠をもとに応募者の強みを評価しやすくなるでしょう。

そのため企業は、応募者がこれまでにどのような成果を出してきたのかを確認する資料として、職務経歴書を活用する場合があります。

文章力やビジネス理解度を確認するため

職務経歴書は、応募者の文章力やビジネス理解度を確認する書類としても活用されます。

社会人として仕事をするうえで、業務内容や課題を文章で整理し、相手にわかりやすく伝える能力は不可欠です。採用担当者は職務経歴書の構成や文章から、情報を整理する力や論理的な説明力の有無を確認します。

また、文章の内容から応募者のビジネス理解度も伝わります。自分の経験を順序だてて説明できる応募者は、仕事でも目先のタスクだけでなく、目的や成果を意識しながら行動できる可能性が高いといえるでしょう。

そのため企業によっては、新卒であっても職務経歴書を提出させることで、応募者の思考力や文章力を確認しようとするケースもあります。

新卒の職務経歴書に書くべき内容

新卒の職務経歴書

長期インターン・アルバイト経験

長期インターンやアルバイト経験は、新卒の職務経歴書では特に書きやすい内容です。採用担当者は実務に近い経験から、応募者の仕事への取り組み方や責任感を確認します。

長期インターンの場合は実際の業務に関わるケースが多いため、担当したプロジェクトや改善活動などを具体的に書きましょう。またアルバイト経験を書くときも、単に業務内容を説明するだけでは十分とはいえません。

例えば、接客アルバイトであれば、顧客対応だけでなく、売上向上に向けた取り組みや新人教育を担当した経験などを説明すると、主体性やリーダーシップを伝えられます。

役割や成果を整理して説明すると、入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。

保有資格・スキルと活用実績

資格やスキルも、新卒の職務経歴書で評価される要素の一つです。採用担当者は、応募者が持っている能力の種類や程度を確認します。

履歴書と異なり、職務経歴書は記入枠の大きさが決まっていません。資格やスキルの名称だけでなく、レベル感や具体的な活用シーンもあわせて記載しましょう。

語学資格であれば英語を使った活動や留学経験、パソコンスキルであれば大学のレポート作成やデータ分析で活用した場面を書くと、実務への応用力が伝わります。

学業・研究・課外活動での成果

学業や研究活動、課外活動も、新卒の職務経歴書に記載できる重要な経験です。採用担当者は学業での取り組みから、問題解決力や継続力を確認します。

「職務経歴書に書くことがない」と感じる人でも、学生時代の活動を振り返ると、企業が評価する能力や経験がみつかるケースは少なくありません。

ゼミや研究活動・サークル活動などの経験をもとに、課題解決や成果までつなげたエピソードを探してみましょう。取り組みの過程まで具体的に説明することで、実務とのつながりがイメージしやすくなります。

自己PRに活かせる具体的な成果エピソード

職務経歴書には、インターンや学業・課外活動以外の活動で得られた成果を書くこともできます。例えば、個人で取り組んだプロジェクトやコンテストへの参加、自主的なスキル習得などの経験です。

目標に向けてどのような工夫を行い、その結果どのような成果につながったのかを説明すると、採用担当者は応募者がどのような場面で成果を上げられるのかを把握しやすくなります。

また、自分の強みや行動特性を具体的に示す材料にもなるため、自己PRとしても活用できるでしょう。

新卒の職務経歴書の書き方【例文付き】

職務経歴書は履歴書のように決まったフォーマットがある書類ではありません。ただし、多くの職務経歴書では「職務要約・職務経歴・自己PR」の3つの項目を中心に構成されます。

ここからは、新卒の職務経歴書でよく使われる項目の記載例と書き方のポイントを解説します。

職務要約の記載例

新卒の職務要約

職務要約は、職務経歴書の冒頭に記載する経験のあらすじです。新卒の場合は社会人としての職歴がないため、アルバイトやインターン、ゼミ活動などの経験を簡潔にまとめます。

採用担当者は最初に職務要約を確認するため、短時間で理解できる内容にまとめることを心がけましょう。文章量は200~300文字程度が目安です。一文が長くなり過ぎないようにすると、読みやすくなります。

アルバイトやインターンなど複数の経験がある場合は、箇条書きにしたりすべてを詳しく書いたりする必要はありません

応募先の業務内容や自分の強みにつながる経験を中心に整理し、特に伝えたい内容を優先してまとめると、全体の要約としてわかりやすくなります。

職務経歴の記載例(インターン・アルバイト)

新卒の職務系r系

職務経歴は、アルバイトや長期インターンなどで経験した業務内容や担当した役割を記載する欄です。

勤務先や担当業務、取り組んだ内容を簡潔にまとめると、採用担当者が応募者の経験を理解しやすくなります。新卒の場合は、接客や売り場づくりなどの具体的な担当業務まで書くと、どのような役割を担っていたのかが伝わりやすくなるでしょう。

アルバイトやインターンなど複数の経験がある場合は、時系列に並べて記載するのが一般的です。古い経験から書いても構いませんが、新しい経験から順に並べると直近の活動や成長をアピールしやすくなります。

また、応募職種に関連する経験にボリュームを持たせると、メリハリがついて強みが伝わりやすくなるでしょう。

一方で、業務内容を書かずに勤務先だけを並べると、どのような経験をしてきたのかが採用担当者に伝わりにくくなります。勤務期間や担当業務を整理し、具体的な内容を示すようにしましょう。

自己PRの記載例

新卒の自己PR

自己PRでは、応募者の強みを具体的な経験とともに説明しましょう。

採用担当者が確認しているのは、どのような状況でどのような行動を取り、どのような結果につなげたのかを確認することで、応募者の人柄や仕事に対する姿勢を確認しています。そのため、経験の背景・取り組み・結果の流れを意識して文章を構成すると、強みを伝えやすくなります。

ただし、文章全体が強みの説明に終始しないように注意が必要です。「主体性があります」「努力できます」などの表現は、ポジティブなように見えるものの、それだけでは評価につながりにくいでしょう。

具体的な経験と成果を示しながら強みを説明すると、応募者の仕事への姿勢をより明確に伝えられます。

新卒が職務経歴書を書くときの注意点

職務経歴書の注意点
  • 枚数・形式などの基本ルールを守る
  • 履歴書との内容を一致させる
  • 誇張やAI任せの作成を避ける

枚数・形式など基本ルールを守る

職務経歴書を作成するときは、指定された枚数や形式などの基本ルールを守りましょう。

企業から枚数やフォーマットの指定があれば、指示に従って作成します。特に指定がない場合は、A4サイズで1~2枚程度にまとめるのが一般的です。

フォントや文字サイズを統一したり、見出しや箇条書きを使いながら、採用担当者が読みやすいレイアウトで整理しましょう。

ルールを守る姿勢は、社会人としての基本的なビジネスマナーや相手への配慮を示すことにもつながります。また、限られた枚数の中で情報を整理して伝える能力を、応募者の論理的思考力や情報整理力として評価されるケースもあります。

履歴書との内容・表記の整合性を保つ

職務経歴書を作成する際は、履歴書の内容と矛盾がないように注意する必要があります。採用担当者は履歴書と職務経歴書を合わせて確認するため、記載内容に違いがあると、どちらが本当か混乱してしまう可能性があります。

特にアルバイトの勤務期間、インターンの参加期間、資格の取得時期などの項目は、十分に確認しておきましょう。

また、表記方法もバラバラにしてはいけません。履歴書で使用している企業名や資格名、和暦・西暦の表記異なる書き方をすると「提出書類全体に統一感がない」「仕事も丁寧さにかけるのでは?」という印象を持たれてしまう恐れもあります。

誇張やAI任せの作成をしない

職務経歴書を書くときは、経験を過度に誇張したり、AIで作成した文章をそのまま使用したりせず、事実を自分の言葉で説明するようにしましょう。

採用担当者は書類審査の場だけでなく、その後の面接でも経験の内容を詳しく確認します。大げさに書きすぎたエピソードについて面接で質問されたとき、説明に矛盾があると信頼を損なう原因にもなりかねません。

また、AIが作成した文章は一般的な表現が多いため、応募者の具体的な経験や強みが伝わりにくくなります。AIツールを使って文章を作成する場合も、そのまま提出するのではなく、自分の経験に合わせて内容を見直すことが重要です。

履歴書と職務経歴書の違いは?

項目 履歴書 職務経歴書
目的 応募者の基本情報を伝える 経験や成果を具体的に説明する
文字量 簡潔にまとめる 必要に応じて詳しく説明する
新卒採用での要不要 基本的に必要 基本不要だが例外あり

履歴書はプロフィール

履歴書は、応募者のプロフィールを簡潔に整理して伝える書類です。新卒採用の書類選考では、ほとんどの場合で提出を求められます。

履歴書に記載する主な内容として挙げられるのは、氏名や連絡先・学歴・志望動機などです。また、証明写真を貼付する必要があるのも、履歴書の特徴といえます。

あらかじめフォーマットが決まっていることが多いので、それぞれの記入欄に収まるよう簡潔に情報をまとめるのがポイントです。

職務経歴書は経験の深掘り

職務経歴書は、これまでの経験や取り組みの詳細や流れを記載する書類です。履歴書がプロフィールを整理する書類であるのに対し、職務経歴書は具体的な経験や成果を説明する役割を持っています。

職務経歴書では、アルバイトやインターン、学業などの経験をもとに、どのような役割を担い、どのような成果を出したのかを具体的に整理しましょう。採用担当者は職務経歴書の内容から、応募者の実務能力や仕事への向き合い方などを判断します。

履歴書と職務経歴書、両方の提出を求められた場合は、それぞれの役割を把握して書き分けることが必要です。自分の人物像と経験の両方を採用担当者に伝えられるよう工夫しましょう。

【新卒向け】職務経歴書テンプレートはこれ!

らくらく履歴書

新卒で職務経歴書が必要になった時は「らくらく履歴書」でテンプレートを使って作成するのがおすすめです。履歴書や職務経歴書を簡単に作成できる無料サービスで、画面の案内に沿って項目を入力するだけで迷わず書類を作成できます。

また、記載内容について悩みがちな職務要約や自己PRは、AIを使って自動作成することができます。学歴や職歴の年月を自動で計算する機能や、学校名を候補から選択できる入力補助機能もあるため、うっかりミスが心配な方でも安心して作成できるでしょう。

作成した書類は、PDFにしてメールでそのまま送信できるほか、保存してコンビニで印刷することも可能です。

アプリをインストールすると、スマートフォンやパソコンから手軽に利用できる点もメリットといえます。ただし、AIが作成した文章やテンプレートは、内容が自分の経験や応募企業に合っているかを確認しながら調整することが大切です。

自分の魅力をしっかり伝えるためにも、自分の言葉で内容を整理した書類に仕上げるようにしましょう。

新卒でも職務経歴書は武器になる!

新卒の就職活動では、基本的に履歴書のみで応募するケースが多く、職務経歴書は必須ではありません。だし、長期インターンの経験がある場合既卒・第二新卒として応募する場合など、状況によっては提出を求められることがあります。

新卒で職務経歴書を作成する際は、アルバイトや学業などの経験を整理し、役割や成果を具体的に伝えることが重要です。

履歴書との違いや書き方のポイントを理解し応募先に合わせて内容を整理することで、評価につながる職務経歴書を目指しましょう。

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