このページでは履歴書に記載する「メールアドレス」について解説しています。
メールアドレスを記入することで、電話以外でもコンタクトをとることができコミュニケーションがスムーズになります。わかりやすく正確に読み取れるような書き方を心がけましょう。
メールアドレスを書く時の基本ルール
ブロック体で丁寧に書く
メールアドレスを記載する際は読みやすい字で書きましょう。
字が読みづらいと採用担当者がアドレスを読み間違えてしまい、届くべきはずのメールが届かないということが発生し、双方が困ってしまいます。
本当は書類選考を通過していても、メールが届いていないことで面接に行くことができず、不採用になってしまう可能性もあります。
乱雑な字や筆記体はNGです。ブロック体で分かりやすく丁寧に書くことを心がけましょう。誰が見ても間違いのない文字で書くことが理想です。
判別しづらい文字にはフリガナをつけよう
正確にメールアドレスを伝えるためにも、大文字や小文字、数字など判別しづらい文字を使っている場合は、フリガナをつけるよう工夫しましょう。
例えば、小文字のl(エル)と数字の1(イチ)などは、手書きだと特に判別しづらいです。またメールが届かなかった場合、アドレスの再確認にも時間がかかってしまいます。
読みづらい文字を使用したアドレスを使う場合は、分かりやすく書くほか、フリガナをつけることで対策しましょう。
メールアドレスが長い場合は改行する
履歴書にメールアドレスを記載する際、アドレスが長い場合は改行して書くことが一般的です。
特に印刷した履歴書では、長いアドレスを無理に1行に収めると、文字が詰まり読みづらくなることがあります。
読みやすさを意識し、途中で適切に改行することで視認性が向上し、採用担当者に正確に伝わりやすくなります。
改行する際は、「@」や「ドット(.)」といった区切りの良い場所で改行するのがポイントです。
メールアドレスが長い場合は、全体のバランスを確認し、読み手の立場に立って配置を工夫しましょう。
メールアドレス記入欄がない時や、2つ欄がある時は?
中にはメールアドレスの記入欄がない履歴書もあります。アドレスは必須事項ではありませんが、記載しておくことで採用担当者がコンタクトをとりやすくなるので、記載するのがおすすめです。
この場合は、連絡先の欄や本人希望欄に【メールアドレス:xxxxx@xxx.com】などと書くようにすると良いでしょう。
また、メールアドレスの欄が2つある場合は、2種類書いておくようにしましょう。
アドレス間違いなどで万が一片方のアドレスにメールが届かなかったとしても、もう片方にメールを送ることができるからです。
記入欄がなくてもメールアドレスを記入したり、メールアドレスを2つ記載するなどして、企業と連絡がとれる手段を複数用意しておけば、スムーズにコミュニケーションをとることができます。
メールアドレスは記入するのがベスト
「メールアドレスは書きたくない」「そもそもメールアドレスは書くべきなのか」と考える人も少なくないでしょう。
しかし、特別な理由がない限り、履歴書にはメールアドレスを書いた方が良いといえます。選考に関するやり取りは電話だけでなく、メールで行われることも多いからです。
面接の日程や持ち物、会場についてのやり取りがメールでできていると、いつでも情報を見返すことができるというメリットもあります。
電話では聞きながらメモを残していても、本当に合っているのか不安になったり、時には間違ってメモしてしまう可能性もあります。メールでのやり取りでは、それらの不安を解消することができます。
また、電話番号以外にメールアドレスも記載しておくことで、採用担当者は緊急の用件は電話で、連絡事項はメールで、などのように使い分けることができ、スムーズなコミュニケーションにもつながります。
メールアドレスを書くことでマイナスな印象にはならないので、基本的には記載するのが良いと言えるでしょう。
履歴書に記載するおすすめのメールアドレス
大学のメールアドレス
就活中の大学生であれば、大学から付与されているメールアドレスを記載するのが良いでしょう。
大学のメールアドレスには大学名や「〜.ac.jp」が含まれていることから、就活生であることや、どこの大学の学生なのか、といったことが一目で分かります。
また、大学のメールアドレスであれば、あまり耳にしないドメイン名と比べて信頼度も高いです。
新しくメールアドレスを作成したくない人や、どのメールアドレスを使えば良いのか悩んでいる学生におすすめです。
フリーのメールアドレス
フリーのメールアドレスとはGmailやYahoo!メールに代表される、無料で使うことができるメールアドレスです。
フリーメールは転職活動をしている人や、大学のメールアドレスに使い慣れていない人、大学のメールがスマホでは確認できない、プライベートなメールアドレスを書きたくない人におすすめです。
登録してからメールを使えるようになるまで短時間で完了するので、就活や転職活動用に1つ用意しておくと良いでしょう。
企業とやり取りするためだけのアドレスを用意しておけば、メールマガジンなどで企業からの大切なメールが埋もれてしまうこともありません。
GmailやYahoo!メール以外の手軽に使えるフリーアドレスとしては、iCloudメールやOutlookがあげられます。
あまり知名度の低すぎるものはセキュリティの面からみてもふさわしくないので、利用者の多い大手のフリーアドレスがおすすめです。
履歴書に記載するのにふさわしくないメールアドレス
カジュアルすぎるメールアドレス
プライベートで使っているような、自分の好みや趣味が反映されたメールアドレスを記載するのは控えましょう。カジュアルすぎる印象を与えるメールアドレスはふさわしくありません。
例えば、好きなアーティストや恋人、ペットの名前を入れていたり、過去に作った適当なメールアドレスなどが挙げられます。
就活や転職活動といったビジネスシーンでの利用で好まれるのは、自分の名前や誕生日が入ったシンプルなアドレスです。
プライベートなアドレスしか所有していない場合は、大学のメールアドレスを使うか、新たに設定した方が良いでしょう。
適当な文字を羅列したメールアドレス
履歴書に記載するメールアドレスとして、適当な文字を羅列したアドレスは避けるべきです。
例えば「q5gztk46@xxx.com」のようなアドレスは、見た目に真剣さや信頼感を欠く印象を与えかねません。
さらには、採用担当者に「この応募者は細部に気を配らないのでは」と思われる可能性があります。
メールアドレスは、名前やイニシャル、誕生日などを組み合わせると、信頼感を保ちながら個人を識別しやすくなります。
適当な文字列ではなく、きちんとした構成のアドレスを用意することで、応募先に好印象を与える履歴書を完成させましょう。
キャリアのメールアドレス
携帯電話会社独自のドメインが使われたメールアドレスがキャリアメールのアドレスです。
auの「ezweb.ne.jp」やドコモの「docomo.ne.jp」、ソフトバンクの「softbank.ne.jp」などが挙げられます。
これらキャリアメールでは、ファイルサイズに制限があることから、添付ファイルが開けない可能性があります。
ファイルのやり取りを行うこともあるので、履歴書に記載するのは控えた方が良いでしょう。
また、キャリアメールではPCからの受信設定を拒否にしているケースもあります。
メールが届かなかったことで不採用になってしまうのを防ぐためにも、大学のメールアドレスやフリーメールを使うことをおすすめします。
会社のメールアドレス
転職活動者が注意したいのが、現在勤めている会社のメールアドレスを記載してしまうことです。
普段から使い慣れており、いつでもチェックできるからと記載したくなりますが、履歴書に書くのは控えましょう。
万が一会社の人の目についた場合、働く職場での印象がマイナスになる可能性があります。
また応募先企業からは、プライベートな転職に仕事で使うメールアドレスを用いることで、公私混同しているイメージを抱かせることにもなりかねません。
転職者は会社のメールアドレスは使わず、フリーのメールアドレスを使うようにしましょう。
履歴書に書いたメールアドレスが使われる場面はいつ?
履歴書に記載したメールアドレスは、採用プロセスの中でさまざまな場面で活用されます。
主に面接の日程調整や選考結果の連絡に利用されるほか、場合によっては応募先企業から課題や資料の送付を受け取る際にも必要です。
それぞれの利用シーンについて詳しくみていきましょう。
面接の日程調整
履歴書に記載されたメールアドレスは、面接の日程調整の際に最も頻繁に使用されます。
採用担当者は、候補者とのスケジュール調整を効率的に進めるために、メールを活用することが一般的です。
候補者にとっては、迅速かつ丁寧な返信を心掛けることが、企業に好印象を与えるうえで欠かせないポイントとなります。
そのため、メールアドレスは正確で、常に確認できるものを選ぶことが大切です。
受信トレイが整理されていないと、重要な連絡を見落とす可能性があるため、通知をオンにする、迷惑メールフォルダを定期的にチェックするなど、連絡の取りやすい環境を整えておきましょう。
選考結果の連絡
履歴書に記載したメールアドレスは、選考結果通知の手段として利用されるケースも多いです。
結果は合否にかかわらずメールで届く場合が一般的で、その中には次の選考に進むための案内や採用条件の詳細が含まれる場合もあります。
そのため、通知内容を正確に把握し、必要に応じて速やかに返信することが重要です。
特に、内定通知の場合は返答期限が設定されていることもあるため、スケジュール管理が求められます。
また、返信時にはビジネスマナーを守った丁寧な文面を心掛けることで、企業に好印象を与えることができるでしょう。
課題がある場合は資料の共有などに使われる
企業が採用選考の一環として課題を課す場合、履歴書に記載したメールアドレスが、その課題資料の送付先として利用されることがあります。
例えば、自己PR資料の作成やプレゼンテーション課題、テストなどの詳細がメールで送られてくることが一般的です。
この場合、メール内容を正確に読み取り、指定されたフォーマットや期限を守って課題に対応することが求められます。
また、送られてきたメールに添付ファイルがある場合は、ウイルスチェックを行い、安全にダウンロードできる環境を整えておくことも重要です。
履歴書をメールで送るときのマナー
履歴書をメールで送る際は、マナーを守ることで応募先に好印象を与えることができます。
タイミングや内容の整合性はもちろん、件名や本文の記載、添付ファイルの名前や容量など細かい点まで注意することが大切です。
適切な形式で送信することが、採用担当者に信頼感を持ってもらう第一歩です。
以下に、注意すべきポイントを詳しく解説します。
履歴書はすぐ送る
履歴書をメールで送る際は、指示を受けたらできるだけ早く送信することが重要です。
特に、面接日程の調整や選考スケジュールに直結する場合、迅速な対応が採用担当者への信頼感につながります。
送信が遅れると、応募に対する真剣さを疑われることもあるため、指示を受けたらその日のうち、または翌営業日中には送るよう心掛けましょう。
また、メールの送信前には、添付ファイルの有無や内容に間違いがないかを確認し、抜け漏れのない状態で送信することが大切です。
データが重い場合はギガファイル便などで共有
履歴書のデータが大きい場合、メール添付が難しいことがあります。
このような場合は、「ギガファイル便」などのファイル共有サービスを活用するのが有効です。
これらのサービスは大容量データを一時的に保存し、URLで共有する仕組みのため、受信側の負担を軽減できます。
利用時には、ダウンロード期限を確認し、期限切れにならないよう余裕を持たせて設定することが大切です。
また、リンクを送る際には、パスワードを設定し、別途メールで共有するなど、安全性にも配慮しましょう。
件名と本文も忘れずに入力する
履歴書をメールで送信する際、件名や本文の入力を忘れるのは大きなマナー違反です。
件名には「履歴書送付の件」や「応募書類の送付について」など、内容がひと目でわかるような表現を使いましょう。
本文では、応募先企業名、担当者名、挨拶文、応募する旨、そして添付書類の概要を簡潔に記載します。
例えば、「〇〇職種への応募のため、履歴書をお送りいたします」と明確に伝えるとよいでしょう。これにより、メールの受信者が内容をすぐに把握でき、好印象を与えることができます。
ファイル名に必ず名前を入れる
履歴書のファイル名には、自分の名前を必ず含めましょう。
例えば、履歴書.pdfのような一般的な名前では、採用担当者が他の応募者のファイルと混同してしまう可能性があります。
「田中太郎_履歴書.pdf」や「田中太郎_営業職応募.pdf」のように、名前と目的を明確に記載すると、企業側が管理しやすくなります。
必要に応じて日付を加えるとさらにわかりやすくなる場合もあります。
ファイル名ひとつにも気を配ることで、細部に注意を払う姿勢をアピールできるでしょう。
履歴書をメールで送る際によくある質問
履歴書をメールで送信する際、適切な方法や注意点に関して疑問を持つ方も多いでしょう。
例えば、スマホで送る場合のマナーや、使用するメールアドレスの選び方などが気になるポイントです。
応募先企業に失礼のない対応を心掛けるために、よくある質問とその答えを確認しておきましょう。
スマホのメールアプリから履歴書を送っても良い?
スマホのメールアプリを利用して履歴書を送ることは可能ですが、ビジネスマナーとして慎重さが求められます。
スマホで作成したメールは、PCでの表示と異なる場合があるため、メールのレイアウトや添付ファイルが正しく表示されるか事前に確認しましょう。
また、スマホ特有の予測変換ミスや誤字脱字が発生しやすいので、本文を送信前に見直すことが重要です。
可能であれば、一度自分宛てに試し送信し、問題がないか確認してから正式に送ることをおすすめします。
適切な確認手順を踏むことで、スマホのメールアプリからでも十分に対応は可能です。
送るときのメールアドレスはなんでも良い?
履歴書を送信する際に使用するメールアドレスは、信頼感を与えるものを選ぶことが重要です。
例えば、趣味に偏ったメールアドレスや、適当な文字列を並べただけのアドレスは避けましょう。
代わりに、氏名を含んだアドレスなど、フォーマルで応募先に分かりやすいものを選ぶのが理想です。
もし既存のアドレスが適切でない場合は、新しいアカウントを作成することを検討しましょう。
正しいメールアドレスの選択は、第一印象を良くするための基本です。