履歴書の退職理由の正しい書き方は?ケース別の例文付きで解説

このページでは履歴書の職歴欄に書く「退職理由」の正しい書き方について解説しています。

退職理由は必ずしも詳細に書かなければならないものではありませんが、一言添えておくとよりわかりやすい履歴書になります。

シンプルな定型文を活用し、採用担当者に正しく伝わるような履歴書を作成しましょう。

履歴書に退職理由を書く必要はある?

履歴書の職歴には、それまでの入社と退職の経歴を書くことが求められます。このとき、退職の理由を細かく書く必要はありません

よほどの都合がない限り、一般的に退職理由はそれほど重視されることがなく、どのような経験を経て現在に至るのかという点の方が重視されやすいです。

ただし、入社にあたって配慮が必要となる場合や、理由を書いた方が選考で有利になると考えられる場合は、端的に退職理由を記すこともおすすめです。理由を長々と書くのは不適切なので、原則1行以内に収めるようにしましょう。

【場合別】履歴書の退職理由の正しい書き方

自己都合で退職したときは「一身上の都合により退職」

自己都合で退職した場合の正しい記入例

自分の意思で退職した場合の書き方は、「一身上の都合により退職」と記入します。自己都合とは、転職、結婚、療養、介護などの個人的な事情を指します。

履歴書の経歴欄はあくまで概略なので、退職や転職の理由を詳細に書く必要はありません。余白にも限りがあるので、ひと目で退職したことがわかるように書きましょう。

もし、退職理由を具体的に伝えておきたい場合には、「一身上の都合により退職」のあとに「(○○のため)」と書き足すと、ひと目で理由がわかるのでおすすめです。

例えば、理由が結婚であれば、「一身上の都合により退職(結婚のため)」、介護であれば「一身上の都合により退職(父親の介護のため)」と書きます。

会社都合で退職したときは「会社都合により退職」

会社都合で退職した場合の記入例

自分の意志に関係なく、会社側に理由があって退職した場合の書き方は、「会社都合により退職」と記入します。会社都合とは、倒産やリストラなどが該当します。

「会社都合により退職」のあとにカッコ書きで「(○○のため)」と書き添えるとわかりやすくなります。

ただし、「会社都合」は自分の勝手な判断で使うことはできません。例えば、「会社が倒産しそうだから退職した」という場合は「自己都合」になります。

会社都合か自己都合かの判断は難しい場合があるため、退職時に発行される離職票などをもとに記入することが望ましいでしょう。

任期満了で退職したときは「契約期間満了のため退職」

契約満期で退職した場合の記入例

契約社員などで、契約期間が終了して退職する場合は、「契約期間満了により退職」と記入します。

契約期間の途中で退職した場合は、それが会社からの通告だったのか、自分から申し出たものなのかによって、それぞれ会社都合と自己都合に分類されます。「契約期間満了」と表現できるのは、契約期間の最後まで勤務を続けた場合に限るため注意しましょう。

契約期間を果たしたという経歴は、「仕事を最後までやり遂げられる人」という印象にもなるのでしっかり記入しましょう。

転職するために退職したとき

転職のために退職する場合は、理由を経歴欄に書かなくてもOKです。

気になる場合は「キャリアアップのため退職」などと書いても構いませんが、無理に書く必要はありません。

また、「給料が安いから」など条件面への不満を書くのはNGです。そもそも限られた文字数で正確な退職理由を伝えるのは難しく、間違ったかたちで受け取られてしまう可能性もあります。

ただし、転職理由は面接では必ず聞かれる項目です。履歴書には書かずとも、面接では説得力のある受け答えができるように準備しておきましょう。

退職理由を履歴書に書いたほうが良いケース

転職回数が多い

退職理由を添えて記入する場合の職歴記入例

転職回数が多いと「採用してもすぐ辞めてしまう人」と思われないか、心配になるかもしれません。

転職に、出産・療養・介護など明確な理由がある場合は、自己都合や会社都合の記入例のように「○○のため」と一言理由を書くと説得力があります。

また、その他の場合は、「キャリアアップのため退職」などポジティブな言葉を一言添えることで「チャレンジ精神がある」「順応性が高い」などプラスの評価を得られることもあります。

しかし、無理に言葉を付け足すと、読みづらくなったり、本意が伝わらず誤解を招いたりする可能性もあります。本当に表記が必要な理由なのか、誤解を招く理由でないかをよく考えてから、退職理由を書くか決めましょう。

職歴に一貫性がない

業界や業種に一貫性がない場合、「継続力がない」「飽きっぽい」といった印象をもつ企業もあるかもしれません。

この時は、「他業界に挑戦するため退職」「資格を活かして働くため」など、マイナスイメージを払拭する文言がおすすめです。

しかし、企業側が1番知りたいのは、退職した理由よりも志望動機です。なぜ他業界に転職してまで志望企業を目指すのかという細かな部分は、志望動機欄や面接でしっかりアピールするようにしましょう。

長期間ブランクがある

長期間ブランクがある場合の職歴記入例

4ヶ月〜年単位で職歴にブランクがある場合、「社会人として復帰できるか」「この期間何をしていたのか」と疑問を持たれることが多いです。

もし、出産・育児などのやむを得ない事情が合った場合は、「一身上の都合により退職(○○のため)」と明記しましょう。多くの場合は、子育てに専念していた期間だと理解してもらえるはずです。

療養の場合、「○月○日現在完治し、勤務に支障はありません」など付け加えると、採用担当者も安心します。

また、資格取得など勉強のためにブランクができた場合は、「資格取得のため退職」「語学留学のため退職」などと記入することで、自主的にスキルアップできる人という印象を持ってもらえます。

これらの理由がない場合でも、空白期間をなくすために前職の勤務期間を本来より長く記載するのはNGです。理由がはっきりしない場合は無理に書く必要はありません。面接のときに「転職活動に注力していた」など前向きな説明ができるようにのみ準備しておきましょう。

在職中に履歴書を提出するときの注意点

「現在に至る」の正しい書き方

退職前に履歴書を提出する場合は、退職理由を書く必要はありません。

現職の最後に「現在に至る」という文言を付け加えればOKです。

もしすでに具体的な退職日が決まっている場合は「現在に至る(○年○月○日退職予定)」と付け加えましょう。

また、退職予定日と勤務可能日を本人希望欄などに書いておくと、採用までの流れがスムーズになります。

退職日がわからない・覚えていないときの対処法

給与明細や源泉徴収票を確認する

過去の給与明細や源泉徴収票が手元に残っていれば、最後に振り込まれた給与の年月日から退職日を確認できます。

源泉徴収票は直近7年間であれば前の職場に再発行請求することも可能です。

しかし、発行までに時間がかかってしまう上、退職理由によっては請求をしにくい場合もあります。そのため、まずは書類や記録が残っていないか身の回りを確認しましょう。

また、給与の受け取りに使っていた通帳を見てみるのも有効です。いつからいつまで給与が支払われていたかという記録から、在籍期間を割り出すことができます。

公的機関で調べる

ハローワークや日本年金機構などの公的機関で調べるのも1つの手です。

ハローワークでは、雇用保険の加入履歴を調べることができます。マイナンバーカードを持っている人であれば、マイナポータルアプリから雇用保険の加入履歴を照会しPDFでダウンロードすることも可能です。

また、日本年金機構が運営している「ねんきんネット」では、国民年金・厚生年金の加入履歴をインターネットで確認できます。

いずれの方法も務めていた企業名と在籍期間を正確に把握できるので、退職日を覚えていないときに有効です。

職歴をまとめて記入する

職歴をまとめて記入するときの記入例

「どうしても退職日がわからない」「確認する時間がない」という場合は、一定期間の職歴をまとめて記入しましょう。3カ月未満の短い勤務期間であれば、まとめた方がかえってわかりやすい履歴書になる場合もあります。

もしくは、直近の職歴のみ正確に記入して、退職日がわからない過去の経歴については「※大学卒業後、◯年◯月まで◯社経験 詳細は職務経歴書に記載」などと、経歴欄の末尾に書き添えて対応することもできます。

まとめて書いた経歴を面接で聞かれる可能性もあるので、回答できるよう準備しておきましょう。

退職理由を書く場合は書き方を考えよう

履歴書に退職理由を書く場合、理由を伝えることによってプラスの影響がなければ書く意味がなくなってしまいます。

そのため、明確な意図がなければ具体的には書かず、特に伝えておきたい理由の場合にのみ退職理由を伝えることがおすすめです。

また、書き方としても冗長に書くのではなく、この記事で紹介した例文を参考に、簡潔な表現に留めることを意識しましょう。

らくだ先生
退職理由の書き方のポイント
  • 基本は「一身上の都合により退職(○○のため)」のようにシンプルに書こう

  • マイナスな表現ではなく「キャリアアップ」など前向きな言葉を使おう

  • 退職理由を書く必要はないものの面接では説明できるように回答を準備しておこう

 

履歴書の用紙サイズはどう選ぶ?コンビニ印刷の方法も解説【見本あり】

このページでは履歴書の用紙サイズの選び方と特徴について解説しています。

用紙サイズはA4、B5の2種類あり、どちらを使用しても問題ありません。経験や実績を踏まえ、記入しやすい方を選び、自分の人柄がしっかりと伝わる履歴書に仕上げていきましょう。

履歴書の用紙サイズはA4とB4が一般的

就職活動や転職活動で使う履歴書のサイズは、A4サイズとB5サイズの2種類が一般的です。

企業から履歴書指定がない場合はどちらのサイズを使っても問題ありませんが、市販品ではA4サイズを採用していることが多いです。

企業から履歴書のサイズを指定された場合のみ、規定に則った用紙サイズで作成するようにしましょう。

A4サイズは広々と書ける

A4サイズ履歴書の見本

A4サイズの履歴書は297mm×420mmのA3サイズの履歴書を二つ折りにしたもので、A3やA判と呼ばれることもあります。

A4サイズはB5サイズと比べると、紙が大きいため記入欄が広くなっています。経歴やスキルなど情報を多く書く人は、記入欄が広いA4サイズを選ぶようにしましょう。

特に新卒の方は、志望動機などをより魅力的に仕上げる必要があるので、記入欄を広く取れるA4サイズがおすすめです。また、他に提出書類がある場合には、それらのサイズもA4に合わせると整った印象を与えられます。

B5サイズはまとまりが良い

B5サイズ履歴書の見本

B5サイズは257mm×364mmのB4サイズの履歴書を二つ折りにしたもので、B4やB判と呼ばれることもあります。

B5サイズはA4サイズよりも記入欄が狭くはなりますが、すっきりとまとまりがある履歴書に見えるのが特徴です。経歴やスキルを多く書く必要がない人などは、B5サイズを選ぶのをおすすめします。

転職活動をしている方は、A4サイズで経歴やスキルの記入欄に空白ができないように、記入できるように気を付けましょう。

履歴書の写真の大きさは縦4cm×横3cmが基本

履歴書の写真サイズ見本

履歴書の写真のサイズは「縦36〜40mm×横24〜30mm」が一般的です。

コンビニエンスストアや文房具店などで販売されている日本工業規格の履歴書では、このサイズが規定となっています。

履歴書にはA4サイズとB5サイズがありますが、写真の大きさは変わりません。また、写真撮影時には顔が大きくなりすぎないように、全体のバランスを見て撮影するのを心がけてください。

ただし、企業独自のフォーマットの履歴書を使用する場合は、写真のサイズが異なることもあるので確認を忘れずにしましょう。

履歴書の写真のサイズは、写真を貼る欄に記載されています。撮影時にはそれを目安にして印刷サイズを選び、印刷後は貼り付けに適したサイズになるよう丁寧に切り取りましょう。

封筒は履歴書がぴったり入るサイズを選ぶ

履歴書に合う封筒サイズ

履歴書がA4の場合、封筒は角形2号がおすすめです。この角形2号の封筒は履歴書以外にも書類を入れられる余裕があるので安心です。

一方、履歴書がB5の場合、封筒は角形3号が適しています。A4よりも一回り小さいため、角型2号にも入れることはできますが、基本的には用紙サイズにフィットした大きさの封筒を使うことがおすすめです。

また、履歴書を含む応募書類は直接封筒に入れるのではなく、クリアファイルに入れた状態で封筒に入れ、折れ曲がりや水濡れを予防するようにしましょう。

PCで履歴書を作成する際のポイント

近年では、履歴書をPCで作成することが一般的になりつつあります。手書きと違い、PC作成の履歴書は見た目が整いやすく、採用担当者にとっても読みやすいのが特徴です。

しかし、作成時に見た目が雑だと逆効果になることもあるため、細かいポイントに注意することが重要です。

以下では、PCで履歴書を作成する際に押さえておきたいポイントを解説します。

ベーシックな見た目の履歴書を選ぶ

PCで履歴書を作成する際は、ベーシックなデザインを選ぶことが重要です。

Web上には様々な履歴書テンプレートがありますが、基本的には厚生労働省様式やJIS規格に準拠したシンプルなものを使用しましょう。厚生労働省様式は、従来のJIS規格から「通勤時間」や「扶養家族」などの項目を削除し、より実用的に改良されています。

デザイン性が高すぎる履歴書は「協調性に欠ける」「ビジネス文書として不適切」と見なされることもあるため避けるのが無難です。特に、新卒や転職活動では誠実さや丁寧さが評価されるため、派手なデザインは控えましょう。

見た目の整った履歴書は読み手に好印象を与え、内容をしっかりと伝える第一歩となります。

フォントは明朝体に統一する

PCで履歴書を作成する場合、フォントは読みやすさを最優先に選ぶことが大切です。

特にビジネス文書においては、明朝体が基本とされており、「MS明朝」や「ヒラギノ明朝」といったフォントが推奨されます。明朝体は字形が整っており、フォーマルな印象を与えるため履歴書に適しています。

一方、ゴシック体も見出しなどで使用する分には問題ありませんが、本文は統一感を保つために明朝体を選ぶと良いでしょう。また、履歴書内のフォントは1種類に統一することで、読み手に違和感を与えません。

フォント選びは細かな点ですが、履歴書の完成度に大きく影響するため、丁寧に仕上げましょう。

文字サイズは揃える

履歴書の文字サイズは10〜11ptが目安とされており、ビジネス文書で一般的に使われるサイズです。サイズが小さすぎると採用担当者が読みづらくなり、大切な内容が伝わらない可能性があります。

また、文字を大きくしてスペースを埋めようとするのも避けるべきです。適切な文字サイズに揃え、枠内に収まるよう文章量を調整しましょう。見出しや名前欄を強調したい場合は、1〜2pt大きくする程度で十分です。

全体の文字サイズが統一されている履歴書は、読み手にストレスを感じさせません。さらに、見やすさを意識して行間を適切に空けると、情報が整理されてすっきりとした仕上がりになります。

履歴書を作成する際は、細部にまで気を配り、読み手を意識したレイアウトを心がけましょう。

履歴書と職務経歴書で用紙サイズは異なってもいい?

履歴書と職務経歴書のサイズは、必ずしも揃えなければならないという決まりはありません。しかし、同じサイズに統一することで採用担当者が書類を整理しやすくなり、好印象を与えます。

特にA4サイズはビジネス文書の標準規格であり、履歴書・職務経歴書ともにA4サイズに揃えるのが一般的です。

もし企業指定の履歴書がB5サイズであった場合でも、職務経歴書をA4サイズで作成すること自体は問題ありません。ただし、サイズを変える際は書類ごとの見た目や印象がバラつかないよう、フォントやレイアウトの統一感に配慮することが大切です。

提出する書類は、採用担当者にとって読みやすく整理しやすい形式にまとめることで、選考をスムーズに進められる可能性が高まります。

履歴書の印刷方法

コンビニで印刷する方法

コンビニで印刷する場合は、USBメモリで印刷する方法と、ネットプリントで印刷する方法があります。

コンビニにあるプリンターは、A3サイズの印刷に対応しています。金額はサイズやカラーモードによって異なりますが、1枚10〜100円ほどです。

コンビニのプリンターの性能は良いので、インクのムラなどもなく綺麗な状態で印刷することができます。

USBから印刷するときは、USBやSDカードに印刷したい履歴書のデータを入れておきましょう。

コンビニのプリンターから「USBから印刷する」「SDカードから印刷する」といった方法を選択することで印刷することができます。

USBメモリがない場合は、コンビニのネットワーク・プリントサービスに履歴書のデータをアップロードして印刷することができます。

ただし、ネットワーク・プリントサービスに対応していないコンビニもあるので、最寄りのコンビニが対応しているかどうかを事前に調べておきましょう。

自宅で印刷する場合は?

自宅で印刷する場合、A3やB4サイズの印刷に対応していないことが多いです。その場合は、A4かB5の用紙に片面ずつ印刷します。

1枚にまとめるために両面印刷を選びがちですが、A4・B5サイズの用紙に両面印刷をすると、両面印刷をすると裏面の文字が透けて読みにくくなってしまいます。そのため、両面印刷はせず片面印刷をして用紙を2枚に分けるようにしましょう。

2枚に分けて印刷した履歴書は、クリップで留めて提出します。名前や写真が記載されている用紙を上にして、2枚重ねてクリップでまとめましょう。

履歴書は用紙サイズから提出までポイントを押さえよう

履歴書を作成する上で気を付けなければならないことは、用紙選びだけでなく書き方や送り方など多岐にわたります。

どれか一つでも形式のマナーを損なっていると、書類全体の印象が悪化するおそれがあるため、一つひとつの作業を慎重に進めることが重要です。

履歴書作成の第一歩である用紙から適切なものを選べるように、この記事を参考にして取り組みましょう。

らくだ先生
履歴書のサイズと選び方のポイント
  • 履歴書のサイズは、A4サイズとB5サイズが一般的

  • 履歴書のサイズを選ぶときは記入する内容量を判断基準にしよう!
  • 履歴書の両面印刷はNG。2枚になってしまった場合は、クリップで留めて提出するのがマナー!

履歴書を送るときの切手料金とは?【見本あり】|切手の正しい貼り方も解説

このページでは履歴書を郵送するときに貼る切手について解説しています。

料金はどのように決められるのかという基本ルールから就活ならではのマナー、おすすめの郵送方法まで、気になるポイントを徹底解説しています。

就活をするうえで必ず知っておくべきルールがたくさんあるので一つ一つチェックしていきましょう。

履歴書を郵送するときの切手の料金は?

第一種郵便のサイズ・重さの対応表

出典:日本郵便

郵便料金一覧

出典:転職Hacks

郵便物は「大きさ(縦横の長さ)」「重さ」「厚さ」によって「定形郵便物」「定形外郵便物(規格内)」「定形外郵便物(規格外)」の3種類に区分されます。

また郵送に掛かる切手の料金は先述の「区分」と「重さ」により決定します。

よって、履歴書を郵送する場合には概ね「封筒のサイズ」と「重さ」で切手の料金が決まると言えます。

A4判の履歴書は「角形2号」の封筒で郵送

A4判履歴書を郵送するときの重さと郵送料金

A4判の履歴書を郵送する場合は「角形2号」の封筒を使用しましょう。

汚れや折れから守るために書類はクリアファイルに入れ、クリアファイルごと大型封筒に入れます。

角形2号の封筒に履歴書などの一般的な応募書類を入れると50g以上100g以内に収まる重さになります。

また角形2号の封筒は縦240mm×横332mmの大きさであり、一般的な内容物を入れても厚さが3cmに満たないので「定形外郵便物(規格内)」に区分されます。

よって、切手の料金は「定形外郵便物(規格内)」かつ「100g以内」なので「140円」となることが一般的です。

B5判の履歴書は「角形3号」の封筒で郵送

B5判の履歴書を郵送する場合は「角形3号」の封筒を使用しましょう。

角形3号の封筒に履歴書などの一般的な応募書類を入れると50g以上100g以内に収まる重さになります。

また長形3号の封筒は縦267mm×横197mmの大きさであり、一般的な内容物を入れても厚さが3cmに満たないので「定形外郵便物(規格内)」に区分されます。

よって、切手の料金は「定形外郵便物(規格内)」かつ「100g以内」なので「140円」となることが一般的です。

三つ折りした履歴書は「長形3号」の封筒で郵送

三つ折りした履歴書を郵送する場合の重さと郵送料金

三つ折りした履歴書を郵送する場合は「長形3号」の封筒を使用しましょう。

長形3号の封筒に履歴書などの一般的な応募書類を入れると25g以上50g以内に収まる重さになります。

また角形3号の封筒は縦120mm×横235mmの大きさであり、一般的な内容物を入れても厚さが1cmに満たないので「定形郵便物」に区分されます。

よって切手の料金は「定形郵便物」かつ「50g以内」なので「94円」となることが一般的です。

ただし、就活に用いる履歴書を「三つ折り」することはマナーとしてNGとなっています。

これは文字の書かれた部分と折り目が重なり、履歴書の読みやすさが損なわれるためです。

そのため長形3号の封筒を使用するのは、アルバイト・パート用の履歴書を郵送する場合のみにしましょう。

切手の料金に不備があった場合はどうなる?

超過の場合は問題なく郵送される

切手の料金が不足していた場合は送り主に郵便物が送り返されたり、受け取った企業が不足分を支払うこともあります。

しかし、切手の料金が超過していた場合は問題なく送り先へと郵送されます。

しっかりと郵送されるか不安な場合には、予想される料金より1段階上の料金の切手を貼っても良いでしょう。

ただし、送り先の企業の採用担当者に「切手の料金計算を正しく行えないのではないか」「雑な人なのではないか」といったマイナスイメージを持たれるリスクがあることに注意しましょう。

郵便局に持ち込みするのが確実!

料金に不安がある場合は、郵便局に持ち込むことをおすすめします。

郵便局では窓口で出す場合、「大きさ」「厚さ」「重さ」をその場で測定し、郵送料金を割り出してくれます。

料金が確定したら切手代わりとなる印字シールをきれいに貼ってもらえるので、その場で料金を支払い、そのまま郵便物を引き取ってもらいます。

郵便局の窓口では、企業に届く日にちも確認できるので、安心して送付することができます。

また提出がギリギリになってしまった場合は、郵便窓口に持ち込むことで「速達」などに切り替えて対応してもらうことができるので、不安なときは郵便局直接持ち込みすることをおすすめします。

切手の正しい貼り方

裏面に軽く水をつけて3秒待ってから貼る

切手を貼る際には、水で濡らした指でなでるなどして裏面に軽く水をつけましょう。

水分が多過ぎると貼った際に封筒や内容物に水が浸み込んでしまうので注意が必要です。

また裏面の糊がしっかりと溶けるように満遍なく水分が付着するようにしましょう。

濡らした切手はすぐには貼らず、3秒程度待ってから貼ると糊が十分に溶けて封筒にしっかりとくっつきやすくなります。

左上に適度な余白を残して貼る

切手を貼るときの正しい位置

切手は封筒の封が上に向く状態で左上の位置に貼付しましょう。

このとき、左上の角からは少し離し、余白が生まれるように貼ると見栄えが良くなります。

真っ直ぐ綺麗に貼る

履歴書の入った封筒は採用担当者が最初に見る提出物となるので、見栄えは重要です。

そのため切手は真っ直ぐ綺麗になるように貼りましょう。

斜めに曲がっていたり、シワができていたりすると悪印象を与えてしまうことに繋がります。

複数枚貼るときは縦に並べる

封筒に切手を複数枚貼るときはに並べて貼りましょう。

このとき、真っ直ぐ綺麗に配置されるように注意を払いましょう。

また、値段の高い順に上から並べると整然とした印象になります。

ただし、履歴書を郵送する場合には基本的に1枚の切手で済ませた方が良いとされています。

切手が多く並んでいると見栄えが悪くなるため、どうしても1枚では収まらないという場合でも2枚に収めるようにしましょう。

普通郵便以外の郵送方法も知っておこう!

直接受け取ってもらえる「簡易書留」

「簡易書留」は郵便局で所定の手続きをして、320円の追加料金を支払うことで利用できる郵送方法です。

普通郵便とは異なり、送り先の人に郵便物を直接受け取ってもらうことが可能です。

また引き受けと配達完了までの記録が残るためインターネット上で郵便状況の確認(追跡)を行える、土日・祝日にも配達してくれるなどの利点もあります。

しかし、受領印を押し、直接受け取るという手間が発生するため、企業によっては迷惑に思われてしまう可能性があります。

よって郵送方法が指定されていない場合には基本的に「普通郵便」を利用することをおすすめします。

締め切りが近いときは「速達」

速達を送る時の表面見本

履歴書などの応募書類の提出締め切りが近い場合には、すぐに配達してもらえる「速達」を利用しましょう。

投函日の午前中に集荷されれば、基本的には翌日の午前中には送り先へ届けられます。

また土日・祝日にも配達をしてくれる他、「簡易書留」や「特定記録」との併用も可能です。

確実に翌日までに届くようにしたい場合には午前中に郵便局に持ち込み、窓口で受け取ってもらうことをおすすめします。

料金は重さによって変わりますが、応募書類のような250g以内の郵便物であれば、基本料金に260円上乗せしたものになります。

そのため封筒には普通郵便の料金と追加料金を合計した金額の切手を貼る必要があることに注意しましょう。

郵便局へ直接差し出す場合には、速達での配達を希望する旨を伝えると赤字で速達と書かれたスタンプを押してもらえます。

自らポストに投函する場合には、封筒の右上に赤く太い横線を書き入れると速達の郵便物として扱ってもらえます。

万が一にでも消えてしまわないように、油性のペンでしっかりとした太さの線を引くようにしましょう。

郵送の記録を残したい場合は「特定記録」

「特定記録」は郵便局で所定の手続きをして160円の追加料金を支払うことで利用できる郵送方法です。

郵便物を出した記録(受領証)の受け取りやインターネット上で郵便状況の確認(追跡)が可能です。

ただし、土日・祝日の配達は行われていません。

また「簡易書留」とは異なり、受取人に受領印を押し、直接受け取るという手間が発生することはありません。

そのためインターネットでの郵便追跡を行いたい場合には「特定記録」を利用することをおすすめします。

らくだ先生
履歴書の郵送方法と切手料金
  • 履歴書郵送の切手料金は「封筒のサイズ」「重さ」で決まる!
  • 履歴書を「角形2号(A4判)」、「角形3号(B5判)」で送るときの切手料金は基本140円!
  • 通常は「普通郵便」、やむを得ない場合は「速達」や「特定記録」を利用しよう!

派遣社員歴を履歴書に書くポイントは?パターン別の見本付きで解説

この記事では、履歴書における派遣社員の経歴の書き方について解説しています。

職歴欄には何を書くべきか、どのように書くべきかをパターン別に解説している他、気になるQ&Aなど、派遣社員ならではの履歴書作成のポイントを紹介しています。

正社員の経歴の書き方とは異なる点も多いので、しっかり押さえていきましょう。

派遣社員の経験を履歴書にはどう書く?

派遣元と派遣先企業・派遣期間・業務内容まで記載

派遣経験の正しい書き方

履歴書の職歴欄に派遣社員としての職歴を記す際には、登録した派遣会社である「派遣元」と実際に働いた「派遣先」の両方の企業名とともに「派遣期間」を記載しましょう。

一つの会社に雇用されている正社員とは異なり、派遣社員は複数の企業名を明記する必要があるため、どの派遣元からどの企業へと派遣されていたのかを分かりやすく記載する必要があります。

「どのような仕事をしていたか」といった「業務内容」も「派遣先」と一緒に記載しましょう。

業務内容は細かく書かず、1行程度で収まるように簡潔に記載するのが好ましいです。

総合すると、派遣社員としての職歴は「派遣元」と「派遣先」の会社名、「派遣期間」、「業務内容」の4点を記入する必要があります。

また派遣期間の年表記は、履歴書内の他の記入箇所と「西暦」もしくは「和暦」のどちらかに統一しましょう。

「入社」「退職」ではなく「就業」「派遣期間満了」と記載

派遣社員は派遣先企業に直接入社するわけではなく、あくまで派遣会社から派遣されるかたちで雇用されます。

そのため、正社員のように「入社」や「退社」という表記は使用しません。

派遣元企業への登録時は「登録」、派遣先企業での勤務開始時は「就業」と記載します。

勤務終了時は「派遣期間満了」もしくは「派遣期間満了につき退職」などという表記を使用します。

ただし、派遣元は同じまますぐに次の企業に派遣された場合には「派遣期間満了」と記載せず、続けて次の派遣先での職歴を記載しましょう。

また派遣期間満了の前に自身の都合により派遣先から退職した場合には、「一身上の都合により退職」と記載しましょう。

【パターン別】派遣期間の職歴の書き方

派遣元と派遣先企業がともに1社の場合

派遣元と派遣先企業が1社の場合の職歴の書き方

履歴書には職歴のパターンごとに好ましい派遣期間の書き方が存在します。

派遣元と派遣先企業がともに1社の場合は、記載する情報ごとに行を分けて記載しましょう。

この場合、「派遣元」「派遣先」「業務内容」「派遣期間満了」の順に一行ずつ書きます。

派遣先の行のスペースが余るときは働いた「部署」を記載しても良いでしょう。

派遣元企業が1社で派遣先企業が複数の場合

派遣元企業が1社、派遣先企業が複数の場合の職歴の書き方

派遣元企業が1社、派遣先企業が複数の場合は最初に「派遣元」の企業名を記載します。

その次の行から、それぞれの「派遣先」の企業ごとに一行ずつ情報を記載していきます。

このとき、派遣先の企業名とともに「業務内容」も簡潔に記載しましょう。

履歴書では「企業でどのような仕事をしたか」が大切なので忘れないようにしましょう。

また各行の最後に括弧書きで派遣先の任期満了時期を記載しておくと、読み手に派遣期間を分かりやすく伝えることができます。

そして最後に「派遣期間満了」と次の行に記載しましょう。

この場合の派遣期間満了の時期は派遣元の企業を利用しなくなった時期のことです。

派遣元と派遣先企業がともに複数の場合

派遣元と派遣先企業がともに複数の場合の職歴の書き方

派遣元と派遣先企業がともに複数の場合には、派遣元ごとに情報をまとめると読みやすくなります。

前述した「派遣元企業が1社、派遣先企業が複数の場合」の書き方をそれぞれの派遣元ごとに繰り返していくかたちで記載していきましょう。

この場合では特に「派遣元」と「派遣期間満了」の間に記載する「派遣先」の情報を1マス下げて書くと、派遣元ごとの区切りが一目見て分かりやすくなるでしょう。

いずれの場合でも読み手から見て読みやすい履歴書になるかということを意識して書くことが大切です。

派遣社員歴を履歴書を書くときのポイント

経験・スキルが伝わるように書く

職歴には経験・スキルが伝わるポイントを簡潔に入れる

それぞれの派遣先企業での実績や得たスキルを積極的に記載し、アピールしましょう。

これは数年で異なる仕事に就くことが一般的な派遣社員は、同じ仕事を長期間続けてきた正社員経験者よりもどのようなスキルを習熟しているのかが分かりにくいためです。

情報量が多過ぎると読みにくくなってしまうので、多数の派遣先での職歴があるほど、簡潔に記載することを意識しましょう。

特にアピールしたい経験だけを他より詳細に書くこともおすすめです。

履歴書を送る企業に合った実績スキルを持っている場合には、そのことに関して優先的に記載すると良いでしょう。

正社員の経験がある場合は優先してアピール

正社員の経験がある場合は優先してアピールする

正社員の経験がある場合には、正社員で得たことを優先的にアピールしましょう。

基本的に短期間で別の仕事に就く派遣社員の職歴よりも、長期間同じ仕事の経験を積む正社員としての職歴の方が採用担当者から重視されやすいからです。

どの部署や課でどのような役割で働いたか、どのような実績を立てたかまでしっかりと記載し、アピールしましょう。

職歴欄に書ききれない場合は一部を省略するのも可

多くの派遣先を経験し、一般的な職歴欄に収まらないほどの経歴がある場合、そのすべてを細かに書いているとスペースが足りなくなる可能性があります。

こうした場合、比較的短期間の勤務だった派遣先や、応募企業と関連性の薄い派遣先についての記載は省いて記載しても良いでしょう。

ただし、直近の派遣先については必ず記載する必要があります。保険や年末調整の関係で、前職の情報が正しくないと思わぬトラブルを招く可能性があるためです。

派遣社員の経歴に関するQ&A

短期の派遣やアルバイトも書いたほうがいい?

履歴書では単発など極端に短期間の派遣やアルバイトの職歴でも必ず記載しなければいけないということはありません。

そのため、基本的には記載する必要はありません。

短期の派遣の職歴で履歴書を送る企業に合ったスキルを身につけたというようなアピールに活用できる場合に限り、記載することをおすすめします。

就業中の場合は履歴書にどのように書けばいい?

就業中の場合の職歴の書き方
行が不足した場合は「現在に至る」「以上」を同じ行に詰めて書く

現在も就業中である場合には、職歴欄に書いた就業企業情報のすぐ下の行に「現在に至る」と記載しましょう。

そして、その次の行に「以上」と続けましょう。「以上」のみ右詰めで記載します。

「現在に至る」が書かれていないと就業中かどうかが分かりにくくなってしまうので、就業中の場合には忘れず記載しましょう。

守秘義務で社名を書けない場合は?

派遣先との契約で、社名や業務内容の表記が禁じられていた場合、具体的な社名を書くことはできません。

その場合、業種名や大まかな業務内容にとどめ、「〇〇(業種)企業で〇〇として就業」といった表記にした上で、具体的な社名を出せない理由をその下に記載しておけば問題ありません。

応募書類に書いた内容が守秘義務違反として発覚するケースは稀ですが、万が一のリスクに備えて上記のような書き方にしておくと安心です。

履歴書に派遣の経歴を書くときは書き方に注意しよう

派遣社員の経歴は、他の職歴に比べて内容が複雑かつ多数になる傾向があります。そのため、書き方をしっかりと理解していないと、応募先に正しく情報が伝わりません。

また、同じ経歴であっても、企業に合わせて強調するポイントを変えたりすることで、より効果的に見せることもできます。この記事で紹介した基本的な書き方や工夫のコツを参考に、しっかりと能力が伝わる職歴を作成しましょう。

らくだ先生
派遣の経歴を書くときのポイント
  • 履歴書には「派遣元」と「派遣先」の両方の企業名、「派遣期間」、「業務内容」を記載しよう!
  • 派遣期間の情報は整理して簡潔に、読みやすくまとめよう!

  • 正社員の経験がある場合は優先的に経験やスキルをアピールしよう!

履歴書の健康状態欄の書き方とは?【記入例あり】|注意点を徹底解説!

このページでは履歴書の「健康状態欄」の正しい書き方について解説します。

健康状態欄は企業が応募者の心身の状態を確認し、入社後の業務遂行に支障がないか判断するための重要な記入欄です。

入社後に「話が違う」と言われないよう、現在の状況を正しく記入しなければなりません。病気や怪我などへの必要な配慮を明確にして、業務に支障がないことをアピールしましょう。

健康状態を書くときの基本ルールをおさえよう!

健康状態が良好な場合の健康状態欄記入例
持病がある場合の健康状態欄の記入例

特に大きな病気がなければ原則「良好」と書く

がんや心筋梗塞などの大きな病気、入院が必要な怪我の経験がなければ、健康状態欄には原則「良好」と書きましょう。

過去に入院や手術を経験した場合は既往歴として扱われますが、完治していて業務に支障が出ないなら書く必要はありません。

健康状態欄に書くべきなのは、あくまでも「現在の健康状態」です。今の時点で志望企業が求めている業務遂行力があるなら、健康状態は良好として扱われます。

既往症がある場合は記入する

持病の有無にかかわらず、仕事に支障がなければ「良好」と書いてOKですが、注意したいのが既往症です。過去に大きな病気や怪我の経験があれば、「既往歴」があることになります。

これらの既往症は、完治していれば「良好」扱いになると説明しましたが、再発のリスクがある場合は記入する必要があります。

例えば1年前、骨折で通院や手術を経験していれば、骨折は「既往症」として扱われます。今でも機能障害により通院を継続していたり、加齢で数年後に症状が出る可能性があったりする場合、健康状態欄で申告しましょう。

入社直後に症状が出た場合「症状を隠して入社した」と思われてしまいます。記入するか迷った場合は、治療を受けた医療機関に相談しましょう。医師から「申告の必要がある」と言われた場合は「経過観察のため通院中」といった記述が必要です。

定期的な通院における必要な配慮は明記

【例文】

・良好(業務に支障はありませんが、月に1度通院しています)

・業務に支障はありませんが、持病の定期検診で3ヶ月に一度、通院の必要があります

持病や既往症がある場合、通院のため公休日以外に定期的な休みを取ったり、早退したりする必要があるでしょう。その場合は、健康状態欄に「どう配慮してもらいたいのか」を明記することが大切です。

まずは「業務に支障が出ないよう勤務できる」ことをアピールします。その上で「通院のため3ヶ月に1度、半休の取得を希望いたしますが、業務に支障はありません」など、通院頻度と必要な配慮を明記しましょう。

業務に支障が出ないことと、会社側にどう配慮してもらいたいかを具体的に伝えると、納得してもらいやすいです。

履歴書を書く段階では、具体的な病名や症状を書かなくても良い場合もあります。そのときは通院状況だけ書き、面接で具体的な症状を質問されたタイミングで、詳細を伝えましょう。

【記入例】履歴書の良好以外の書き方

喘息がある場合

【記入例】

・喘息があるため、埃が多い環境以外での勤務を希望いたします

・勤務中は吸引器の使用を希望いたします

埃が多そうな勤務環境の場合や、勤務中に許可してもらいたい事柄があれば、必ず伝えることが大切です。

「喘息の症状が出やすい環境を避けたい」という意思、勤務中に常備する必要があるものは明記し、事前に配慮してもらいましょう。

腰痛やヘルニアがある場合

【記入例】

・腰痛があるため重い荷物を運ぶ業務は難しいですが、それ以外の業務は可能です

・ヘルニアのため速く走ることは難しいですが、通常の歩行は支障ありません

腰痛やヘルニアがあると、重労働やスピーディーな動きが難しいかもしれません。できない業務を明確にしつつ、それ以外の業務であればしっかり対応できることを伝えましょう。

うつ病や他精神疾患がある場合

【記入例】

・業務に支障はありませんが、精神疾患の定期観察とカウンセリングのため、月に1度平日の休暇取得を希望いたします

精神疾患の服薬のため、車の運転以外の業務を希望いたします

うつ病や精神疾患は完治しにくく、経過観察中の人が多い病気です。しかし重い症状から回復し、普通に日常生活を送れている状態であれば「良好」と書いて問題ありません。

定期的な通院が必要な場合は、ほかの病気や怪我と同じく、通院頻度と難しい業務を明記します。薬の服用で症状を抑えている事実については、わざわざ自分から伝える必要はありません。

もし面接官から服薬について聞かれた場合は、「服薬で症状は安定しているため、業務に支障はない」と伝えます。

薬の副作用で眠くなるといった症状がある場合も、通常の業務に支障がなければ「運転以外の業務は可能です」などと伝えましょう。

履歴書に健康状態を書く理由

企業の目線で考えると、履歴書に健康状態欄があることで、応募者が自社の業務を遂行できるか確認できるメリットを得られます。

応募者に持病や既往症があると、入社後に配属先や勤務地、業務内容に制限が生じる可能性があります。必要な配慮をあらかじめ把握できれば、応募者が入社後に体調を大きく崩して、業務が停滞する状態を防げるのです。

応募者としても、入社後に無理なく働き続けられる環境を見つけることがもっとも理想的です。双方がスムーズに業務を遂行できるよう、健康状態は正直に申告しましょう。

健康状態欄を「空欄にしない」のがポイント

健康状態欄を「空欄」にするのはNGです。空欄にしてしまうと、「隠したい病気があるのでは」と疑われて不利になります。実際に持病や既往症がある人は、「病気が原因で不採用になるかもしれない」と不安になりやすいものです。

しかし、企業が応募者の健康状態を理由に不採用とした場合、厚生労働省が定める「公正な採用選考の基本」に反します。

以下に、厚生労働省のサイトから「公正な採用選考の基本」の具体的な意味合いが明記されている箇所を引用します。

「応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しないということです。そのため、応募者の適性・能力に関係のない事柄について、応募用紙に記入させたり、面接で質問することなどによって把握しないようにすることが重要です。これらの事項は採用基準としないつもりでも、把握すれば結果としてどうしても採否決定に影響を与えることになってしまい、就職差別につながるおそれがあります。」

引用:厚生労働省

つまり企業は「病気や怪我の状態」といった応募者の「適性・能力」と無関係の要素を理由に、不採用にはできません。応募者は健康状態欄に症状と状況をしっかり書いて、入社後に症状が出ても配慮してもらえるようにすることが大切です。

ただし業務に支障がないかがポイントのため、「必要な配慮さえあれば、業務を遂行できること」を説明できるようにしましょう。健康状態欄を正しく記入することが、応募者と企業双方にとっての円滑な業務遂行につながるのです。

厚生労働省が作成した最新の「履歴書様式例」には健康状態を記載する箇所はありません。健康状態の申告に不安がある人は、こちらの履歴書様式を使用するのも良いでしょう。

 

参考サイト

ハローワーク「履歴書の書き方」

厚生労働省「公正な採用選考の基本」

厚生労働省「履歴書様式例」

らくだ先生
健康状態欄の書き方ポイント
  • 履歴書の健康状態を空欄にするのはNG。現在の健康状態を正しく記入しよう!
  • 生活や業務に支障がない場合、履歴書の健康状態欄には「良好」と記入しよう!
  • 持病や既往症がある場合は「できない業務」と「それ以外は可能である旨」を明記し、通院頻度と必要な配慮を記入しよう!

履歴書に修正テープはNG?書き間違えたときのベストな対処法

このページでは履歴書の修正の仕方について解説しています。履歴書はビジネス文書として扱われるため、書き間違えた部分に修正テープや修正液を使用するのは不適切です。

失礼のないよう丁寧に記入するのはもちろん、間違った際もマナーを守って綺麗な履歴書に仕上げましょう。

履歴書に修正テープ・修正液は使ってもいい?

修正テープを使うのはNG

結論から言うと、履歴書に修正テープを使ってはいけません。修正液、砂消しで消す、カッターで削り取るのもNGです。

また、履歴書は原本を提出するのが原則なので、修正テープで直してコピーやスキャンしたものも使用できません。

もし履歴書で1文字でも間違えてしまったときは「最初から書き直す」のが正しい対処法になります。書き直すのは大変と思うかもしれませんが、修正テープあり・なしが、採用の可否に影響する可能性も十分あり得ます。これは就活でもアルバイトでも同じです。

書き間違いをしてしまった場合、修正テープは使わずに、必ず新しい用紙に書き直しをしましょう。

修正テープを使ってはいけない理由

ビジネスにおいて、捺印や署名が必要な書類に修正テープなどを使うことはマナー違反です。それどころか修正テープで文字を隠すと、改ざんや隠蔽の可能性も出てきてしまい、履歴書の信憑性がなくなってしまいます。

履歴書は応募者の経歴を証明する「ビジネス文書」です。どんなに経歴が立派でも、修正テープが1箇所でもあればマイナスな印象を与えてしまうかもしれません。

「ミスに適切な対応ができない人」と判断され、採用選考で不利になることも十分あり得ます。修正箇所のない整った履歴書を提出することは、選考を受けるための最低ラインと言っても過言ではありません。

採用担当者に不信感を与えないためにも、修正テープは使わずに必ず書き直しをしましょう。

やむを得ず修正するときは「二重線と訂正印」で対応

履歴書の間違いを二重線と訂正印で修正した見本

履歴書で書き間違いをしてしまったときは、「書き直し」が鉄則です。しかし、どうしても修正したい場合は「訂正印」を使うこともできます。

間違えてしまった箇所に二重線を引き、上から訂正印を押します。このとき二重線は、定規などでまっすぐ引きます。塗りつぶしたりぐちゃぐちゃにして修正箇所を隠してはいけません。訂正印は二重線に被るように押し、正しい文字は修正箇所の上側にはっきりと書きましょう。

ただし、訂正印はあくまで最終手段です。修正したという事実がマイナスに受け取られる可能性もあります。そもそも最初から修正する必要がないよう、時間に余裕を持って履歴書を作成することが第一です。

万が一間違えてしまったときのために、予備の履歴書も準備しておくのがおすすめです。

履歴書に修正テープを使ったら落ちる可能性も

履歴書は、応募者の第一印象を決める重要な書類です。修正テープを使った箇所があると「やる気がない」「手抜きしている」「ビジネスマナーをわかっていない」と、印象を悪くしてしまうかもしれません。

中には、修正テープを使ってもいい、修正テープを使っても採用試験に受かったという情報もありますが、修正箇所がないに越したことはありません。

他の応募者がミスのないきれいな履歴を提出していれば、修正テープを使った履歴書が見劣りするのは当然でしょう。はじめから修正箇所のない履歴書を提出しておけば、何の不安もなく面接を受けることができます。

採用担当者は、たった1枚の紙から応募者の人間性を読み取ります。誠意や熱意が伝わるよう、履歴書は1文字1文字丁寧に仕上げましょう。

履歴書を書き間違えないためのコツは?

下書きをしてから清書する

履歴書を書く時は必ず下書きをしましょう。下書きをすることでミスを減らし、採用担当者に伝わる文章が書けているかどうか客観的にチェックすることもできます。

下書きは鉛筆で書くよりも、パソコンで作成する方がおすすめです。パソコンで下書きを作れば、間違えても書き直しが簡単で、誤字脱字や表現のミスも自動で修正してくれます。

一方、鉛筆で下書きをすると、下書きの跡が残ってしまったり、消しゴムでボールペンのインクが擦れて、汚れてしまうことがあります。

鉛筆を使う場合、下書きは薄く書き、清書後はボールペンが完全に乾いてから消しゴムを使うなど、より美しい仕上がりになるよう心がけましょう。

綺麗な机の上で履歴書を書く

書き間違いを防ぐには、履歴書を書くときの環境を整えることも大切です。机の上が散らかっていると集中力が散漫になり、書き間違いもしやすくなります。

まずは机の上の不要なものを片付けて、十分なスペースを確保しましょう。また、せっかく書いた履歴書が汚れてしまわないよう飲食物は近くに置かないことをおすすめします。

前述してきたとおり履歴書は企業に提出する重要な書類です。ミスに繋がりそうなものは取り除き、できる限りのリスク回避をしましょう。

パソコンで履歴書を作成する

以前は手書きの履歴書が当たり前でしたが、最近はパソコンで履歴書を作成するのも一般的になりました。

パソコンで履歴書を作成すれば、書き間違いのリスクを大幅に減らすことができます。誤字脱字、助詞の間違い、変換間違い、不自然な表現を見つけ、自動的に修正箇所を提案してくれるからです。

実は採用担当者にとっても、手書きよりも読みやすい、応募者にパソコンスキルがあるかどうかわかる、といったメリットがあります。

企業側から指定がなければ、自分が使いやすい履歴書のフォーマットをダウンロードして作成してみましょう。間違いのない履歴書を1つ作っておけば、手書きする時も見本にできます。

参考サイト

ハローワーク「履歴書の書き方」

厚生労働省「厚生労働省が作成した新たな履歴書様式例」

らくだ先生
履歴書を書き間違えたときのポイント
  • 履歴書に修正テープや修正液はNG!間違え場合は最初から書き直そう!
  • 訂正印は最終手段。書き直しがどうしてもできない場合には正しく使おう!
  • 書き間違いを防ぐために下書きは必ずしよう。パソコンで作成するのがおすすめ!

履歴書の通勤時間の書き方とは?【見本あり】|基本ルールを徹底解説!

このページでは履歴書の「通勤時間」の正しい書き方について解説しています。

通勤時間とは、自宅から会社までの片道の所要時間です。通勤に問題がないことを採用担当者に伝えるために、正確にわかりやすく書くことが大切です。

しかし、勤務地がわからない、引っ越しの予定があるなど、通勤時間がはっきりしないこともあるでしょう。

ここでは、通勤時間がわからないときの対処法を状況に合わせてご紹介します。

通勤時間を書くときの基本ルールをおさえよう!

履歴書の通勤時間欄の記入例

ドアtoドアで片道の所要時間を書く

履歴書に通勤時間を書くときは、自宅を出発してから会社に到着するまでにかかった時間を記載します。

徒歩、自転車、電車、バス、自家用車、バイクなど全ての交通手段が含まれます。電車などに乗っている時間だけではなく、自宅から駅までの徒歩時間なども含めて計算しましょう。

ここで書くのはあくまで「片道」の所要時間なので、誤って往復時間を記入しないよう注意してください。いくつか通勤経路がある場合は、その中から最短ルートを記載します。

通勤時間によって交通費の支給や社宅の利用条件などが変わる可能性もあるので、通勤時間はできるだけ正確に記入しましょう。

通勤時間は5分単位で記入する

履歴書の通勤時間欄は、5分単位で記入するのが一般的です。正確に書こうとして1分単位の細かい時間を書くと、逆に分かりづらくなってしまいます。

通勤時間が19分の場合は20分に、31分であれば35分にするなど、切りの良い数字を書きましょう。ほとんどの履歴書は、通勤時間記入欄に「  時間  分」とあらかじめ印字されています。

例えば「(空欄)時間30分」と時間の部分を空欄にしてしまうと「記入漏れ」と勘違いされてしまうかもしれません。通勤時間がちょうど1時間であれば、「1時間00分」、1時間以内であれば「0時間30分」など、「0」をきちんと記入しておきましょう。

通勤に使用する交通手段を書く

通勤時間の欄は、時間だけでなく「交通手段」も記入するとよりわかりやすくなります。記入する場所は、通勤時間欄の余白部分でOKです。

例えば、徒歩、自転車、地下鉄、など手段を端的に書き添えましょう。JR○○線、バス停○○から、など通勤に利用する路線名を具体的に書くとより正確に伝えることができます。

通勤時間が分からない・未定の場合の書き方

勤務地が未定の場合

勤務地が未定の場合の通勤時間欄の書き方

部署によって勤務地が違う、いくつか支店があるなど、面接の時点で勤務地がわからないことがあります。

その場合は、現住所から1番近い勤務地までの時間か、本社など各地の拠点となる勤務地までの時間を記載します。

配属を希望する勤務地までの時間を記載してもよいでしょう。いづれの場合も、どこまでの所要時間なのかわかるように記載しましょう。

合否に関わらず引っ越しが決まっている場合

引越し先が決まっている場合の通勤時間欄の書き方

採用の合否に関係なく引越しが決まっている場合は、引越し先のしい住所からオフィスまでの通勤時間を記入します。

新住所から通う旨と、転居日が決まっている場合は一緒に記載しましょう。例えば「新住所より(2023年12月1日転居予定)電車、バス 0時間30分」のように書くと端的に伝わります。

また、履歴書の住所記入欄に、現住所と合わせて新住所も忘れずに記載しましょう。

採用が決定してから引っ越す場合

地方から都内の企業に就職希望の場合やUターン就職の場合など、採用決定後に引っ越しを検討する場合があります。

「内定後は速やかに転居可能」「採用いただけましたら転居を検討いたします」など補足を記入します。時間欄は「ー時間ー分」のように「ー」を記入し、空欄は避けましょう。

フルリモート勤務の場合の場合

現在、テレワークやリモートワークが導入されている企業も増えてきていますフルリモート勤務の場合は、通勤時間欄には「ー」を記入してOKです。

または、本社までの所要時間を書き「フルリモート勤務のため、形式上記入しております」といった一文を添えましょう。

一部テレワークなどの場合は、自宅からオフィスまでの所要時間を記入すれば問題ありません。

企業は通勤時間欄で何を見ているのか?

応募者の体力的な負担について

採用後は自宅オフィスを毎日行き来することになります。長時間の通勤は身体に負担がかかり、体調面や仕事に支障が出る可能性があります。

また災害時や公共交通機関が使えなくなった際、自力で帰宅できないのは応募者にとって大変なことです。企業側はこういったことを考慮し、一般的に通勤時間は90分以内を目安にしていると言われています。

90分以上になってしまうときは、業務に支障がないことを本人希望欄などでアピールするか、無理せず引っ越しを検討してみるのもいいかもしれません。

企業が負担する交通費について

通勤にかかる交通費は、企業側が全額もしくは一部負担するのが一般的です。金額に上限があるかどうかは企業によって異なります。

国税庁が定めている通勤手当の非課税限度額は15万円ですが、企業側の上限はこれより少ない金額のことが多いようです。

交通費は企業にとっては経費なので、あまりにも高額になると採用の可否に関わるかもしれません。新幹線高速道路などの交通手段を利用予定の人は、企業側と相談になると心づもりしておきましょう。

正しい通勤時間の調べ方のコツ

ドアtoドアで検索する

通勤時間や通勤経路の検索には、Googleマップなどの地図アプリや、乗り換え案内アプリなどが便利です。

履歴書に記入する通勤時間は、自宅を出てからオフィスに到着するまでの時間です。最寄り駅などではなく、自宅の住所と勤務地の住所を入力して検索しましょう。

実際に通勤する時間帯を想定して調べる

通勤時間を調べるときは、実際に通勤する時間帯で検索しましょう。

特に午前8時前後の通勤ラッシュの時間帯は、電車やバスは変則的なダイヤで運行していたり、バスの場合は交通量によって到着時間がずれ込むこともあります。

通勤時の混雑具合やルートの確認のために、実際に行ってみるのもおすすめです。

通勤時間は合否に影響する?

結論から言うと、通勤時間が採用の合否を左右することはほとんどありません。面接では応募者の人間性や、これまでの経験を重視しているからです。

万が一、能力が同じくらいの応募者がいた場合、通勤時間が最終的な判断材料の1つになる可能性はありますが、採用選考に大きく影響するほどのことではないと考えられます。

通勤時間は正確に書き、自信を持って面接に挑みましょう

参考サイト

ハローワーク「履歴書の書き方」

らくだ先生
通勤時間欄の書き方ポイント
  • 通勤時間は片道の最短ルートを記入しよう!
  • 通勤時間は5分単位で記入し、交通手段も書き添えよう!
  • 通勤時間が分からなくても空白にするのはNG。状況に合わせた書き方で対応しよう!

履歴書は西暦・和暦どちらを書く?書き方の基本と早見表を紹介

このページでは履歴書の「年」の書き方について解説しています。西暦・和暦それぞれを使って表記する際には、覚えておきたいルール・マナーがいくつかあります。

ポイントを押さえて記入し、好印象を与えられるように丁寧に履歴書を作成していきましょう。

履歴書に西暦・和暦を書くときの基本ルール

履歴書の西暦の書き方見本

年を書くときは西暦・和暦のどちらでもOK!

履歴書には入学した年や資格を取得した年など、「年」を書く欄が多々あります。記入する際に悩むのが、平成・令和といった「和暦(元号)」か、20XX年といった「西暦」のどちらを使うべきかということです。

結論としては、西暦と和暦(元号)のどちらを使用しても問題ありません。

ただし、企業側から応募書類の表記方法に指定があればそれに従います。指定されているにも関わらず異なる表記をしていると、「注意力がない」「書類をきちんと確認しない」といったマイナスイメージを生みかねません。

また、履歴書内で既に西暦や和暦(元号)が印字されていた場合は、それらに合わせるようにすると良いでしょう。

表記は統一しよう

用いる表記は西暦と和暦のどちらでも構いませんが、西暦で記入すると決めた場合は、書類内の表記は全て西暦で書くよう統一します。書類内で西暦と和暦が混ざっていると、読みづらくなります。

例えば、「令和元年」「2020年」と並んでいるよりも、「2019年」「2020年」もしくは、「令和元年」「令和2年」と並んでいる方が一目で時系列がわかりやすいです。

履歴書内には作成した年月日や生年月日、学歴欄、資格や免許取得の欄などで、西暦や和暦を書く機会があるので、混在しないよう注意が必要です。

西暦・和暦が混ざってると確認不足の印象や、マナー面でのマイナスイメージを与えかねないので、提出前に再チェックしましょう。

履歴書の西暦・和暦の正しい書き方

算用数字を使う

縦書きの時は「漢数字」、横書きの時は「算用数字」を用いるのが、数字を書く時の基本的なルールです。履歴書は横書きで記入していく書類なので、算用数字を使うようにしましょう。

例えば二〇二二年ではなく「2022年」、令和四年ではなく「令和4年」と表記するのが正しい書き方です。

和暦の1年目は「1年」ではなく「元年」

和暦(元号)を用いる際に「元年」と「1年」のどちらで記載するかは間違えないようにしたいポイントです。一般的に、元号の最初の1年目は「元年」と表記されることが多いです。

また、元年とは0年という意味ではないので、例えば令和元年の次の年は令和2年になります。経歴の年数に矛盾が生じないように注意しましょう。

省略して書かない

履歴書は企業に提出する公的な書類です。略した記載は望ましくないので、省略せず正式名称を用いるようにしましょう。

省略される例としては、「2020/4/1」「2020.4.1」のように「スラッシュ」「ドット」の使用が挙げられます。西暦で書く際は「2020年4月1日」と書くようにします。

他にも和暦(元号)では、平成を「H」、令和を「R」と、アルファベットを用いて省略する表記がありますが、しっかりと漢字を使って記入しましょう。

また同じ年が続いたり、令和や平成などの漢字が続くと「〃」と、記号を入れて省略したくなりますが、略さず記載するのがマナーです。

履歴書の西暦・和暦を間違わないようにする方法は?

西暦・和暦の早見表を使う

西暦・和暦の早見表

出典:ルートテック

西暦と和暦をセットにした早見表があると、履歴書を書く際に役立ちます。入学・卒業以外にも資格取得や免許取得、留学などで年を書く機会の多い人は用意しておくと良いでしょう。

他にも、生まれ年から入学・卒業年度が分かるような早見表もあるので、自分の使いやすい早見表を活用してみてください。

入学・卒業年月の自動計算ツールを活用する

基本的な入学・卒業の年月のみ確認したい方には、生年月日を入れると入学・卒業年月日を自動で計算してくれるツールもおすすめです。

自分で計算すると間違ってしまう可能性がありますが、自動計算ツールでは正確に算出してくれます。

インターネットで「学歴計算ツール」などで検索すると、役立つツールが見つかるため、活用してみましょう。

履歴書の西暦・和暦は表記ゆれや年数の間違いに注意しよう

履歴書で複数回書くことになる年月日ですが、西暦・和暦のどちらかで統一する以外にも、細かな表記のポイントや年数を間違わないための工夫を意識する必要があります。

自己PRや志望動機とは異なり、年の書き方には明確な正解があります。そのため、表記ミスをすると履歴書の完成度へダイレクトに影響し、「注意不足」といったマイナスの印象を与えかねません。

記事内で紹介した書き方の基本や、間違えないためのツールを活用して、ミスなく履歴書作成を進めましょう。

参考資料

ハローハーク「履歴書の書き方」

ハローワーク「(参考)暦年の換算方法」

らくだ先生
西暦・和暦の書き方ポイント
  • 履歴書の年の書き方は西暦・和暦のどちらでもOK!
  • 表記は西暦か和暦のどちらかで統一し、漢字や数字は略さないよう注意しよう!
  • 和暦の1年目は「元年」と表記しよう!

履歴書の本人希望欄の書き方は?【例文あり】|基本ルールを解説!

このページでは履歴書の「本人希望欄」の書き方について解説しています。

この項目は、勤務するにあたって考慮してほしい希望を企業側に伝えるために設置されています。正しい書き方をきちんと理解し、失礼のない丁寧な履歴書を作成しましょう。

履歴書の本人希望欄を書くときの基本ルールをおさえよう!

履歴書の『本人希望欄』は、働く上で企業側に考慮してほしい特別な条件がある場合に自由に記入できる項目です。しかし、自由に書けると言っても、自分の希望を何でも書いてもよいというわけではありません。

内容や書き方によってはマイナスの印象を与えてしまったり、自社とは合わないと思われてしまう可能性があるので、基本ルールをしっかり押さえ、まとめていきましょう。

基本的には「貴社の規定に従います」と書く

本人希望欄の記入見本

考慮してほしい事情などが特にない場合は、「貴社の規定に従います」、あるいは「貴社規定に準じます」と記入するのが正しい書き方です。

これは新卒・中途以外にも、契約社員、アルバイト、パートの雇用形態でもルールは変わりません。

「これだけは譲れない」という条件以外は記載しない

本人希望欄に記入した内容は、企業側からは応募者が働く上で「譲れない絶対条件」として捉えられることが多いです。

安易な気持ちで書いてしまうと、その条件のせいで次の選考に進めなくなってしまう可能性があるので注意する必要があります。そのため、条件の内容は十分に精査してから記入するようにしましょう。

希望条件は簡潔に分かりやすくまとめる

希望条件が複数ある場合は、箇条書きで簡潔にまとめるのがおすすめです。また、文字量は最大でも8割以下に留め、理由を書くときも客観的事実のみを述べた文章になるように心がけましょう。

中には、やむを得ない事情を抱えている人もいるかもしれませんが、個人的な理由を長々と書くのはあまり良い印象を与えません。簡潔にわかりやすくまとめるようにしましょう。

「連絡に対応できる時間帯」や「入社可能時期」に条件がある場合は必ず書く

本人希望欄は働く上での希望を記入する項目ですが、選考や入社に関わる情報で予め伝えておきたいことがある場合は、書いても良いとされています。

例えば、在職中の方であれば日中は連絡を取れないケースが多いため、企業側の連絡に対応できる時間帯を記入しておくのがおすすめです。そうすることで、面接の日程調整がスムーズに行えるため、企業の方の負担にもなりません。

また、退職手続きに時間がかかる場合は、予め入社可能時期を記載しておくことで、認識の違いなどによるトラブルを未然に防げるようになります。

さらに、アルバイトやパートを視野に入れている方であれば、「勤務可能日」「勤務希望日数」なども一緒に記載しておくのが良いでしょう。

履歴書の本人希望欄を書くときにやってはいけないこと

「特になし」という表記や空欄で提出する

特に働く上で希望する条件などがない場合でも、「特になし」と記入するのは必ず避けるようにしましょう。上記でも紹介したように、特にない場合は「貴社の規定に従います」と書くのがマナーです。

また、空欄で提出するのも好ましくありません。場合によっては、「記載漏れ」と判断され、志望度が低い応募者であるというレッテルを貼られてしまう可能性があります。

給与や待遇面についての希望を書く

本人希望欄に給与待遇面について書くのはNGです。理由は、まだ選考にも進んでいない初めの段階で、自分の要求を主張するのは失礼にあたるからです。

基本的に採用面接では、一次面接、二次面接と選考が進む中で、待遇面について自然と話し合える機会が出てきます。

そのため、待遇面などの条件を交渉したい場合は、履歴書に希望を書くのではなく、面接で直接伝えるようにしましょう。

志望動機や自己PRを記入する

記入することがない場合、本人希望欄に志望動機や自己PR文を記入する人がいます。しかし、それはNG行為です。

項目に『本人希望欄』と書いてある以上、それ以外の内容を記載するのは好ましくありません。場合によってはルールをきちんと守れない人、自己主張が強すぎる人というようなイメージを与えてしまう可能性があります。

そうした事態を避けるためにも、各項目には適切な内容を記入するようにしましょう。

【ケース別】履歴書の本人希望欄の書き方と例文

希望職種がある場合

【例文】営業職を希望いたします。

応募先の企業に複数の職種が存在する場合は、自分が志望する職種を記載しておきましょう。ただし、必ず正しい職種名を書くこと。

万が一、求人情報と異なる職種名を記入してしまった場合、それだけで選考を落とされてしまう可能性もあるためしっかり確認しましょう。

連絡方法や入社可能日などに予め知らせておきたいことがある場合

連絡方法を指定したい場合

【例文】
現在就業中のため、以下の時間でご連絡いただけますと幸いです。
連絡可能時間:平日17時以降(休憩中の12~13時は連絡可能です)

選考が進むと、面接の日程調整などで企業側から連絡が来ることがあります。いつでも対応できる方は特に問題はありませんが、制限がある場合はそのことについて明記しておくのが良いでしょう。

ただし、注意が必要なのは、指定する時間は企業側に配慮した適切な時間帯であること。

「9時〜11時、16時〜18時」のように細かく区切ったり、「9時前」や「19時以降」のように早朝や夜遅い時間に設定したりするのは、企業の負担を増やすことになるので避けましょう。

入社可能日が確定している場合

【例文1】現職を8月末日に退職予定なので、9月1日より勤務を開始できます。

【例文2】
退職日:2022年8月末
入社可能日:2022年9月1日以降

退職日や入社可能日が決まっている場合は、予め記載しておくと企業とのやり取りをスムーズに行えるのでおすすめです。

ただし、記入するのは「確定している場合のみ」で、自分の希望や理想などで書かないようにしましょう。

勤務条件など働き方に希望がある場合

勤務時間に制限がある場合

【例文】保育園に通う子供の迎えのため、毎週水曜日は18時に退勤させていただければ幸いです。

家庭の事情などのやむを得ない理由で、勤務時間に制限がある場合、残業できない曜日や希望の退社時刻などを具体的に記載しましょう。

特に小さな子供がいる場合は、保育園の迎えや急な体調不良など、子供の予定や都合に合わせて動かなければならない場面も出てきます。

そのため、予めその旨を伝えておくことで、入社後の認識の行き違いなどを防げるようになります。

勤務地を指定したい場合

【例文】父の介護のため、埼玉・東京・神奈川のいずれかの勤務地を希望いたします。

家庭の事情などで勤務地に制限がある場合は、具体的な理由と希望勤務地について記載しましょう。

ただし、勤務地には可能な限り幅を持たせることが大切です。狭く限定してしまうと、一方的な要望を押し付けてくる人だと思われ、マイナスなイメージを持たれてしまう可能性があります。

扶養内で働きたい場合

【例文】扶養範囲内(年収103万円以内)での勤務を希望いたします。

パートやアルバイトに応募する際、「扶養範囲内で働きたい」という希望がある場合は本人希望欄に記入するのが適切です。

一見すると、勤務時間に制限があることを伝えるのは、「採用に不利になるのでは?」と感じてしまうかもしれません。

しかし、入社してから「実は長く働けません」となってしまうと雇用主に迷惑がかかってしまうため、予め伝えておくのが最低限のマナーです。

ダブルワークを希望している場合

【例文1】月・水・金は〇〇での勤務があるため、それ以外の曜日での勤務を希望いたします。

【例文2】月~金業日は17時まで株式会社〇〇での勤務があるため、18時以降のシフトを希望いたします。勤務日数は、週3〜4日でお願いいたします。

アルバイトの掛け持ちや、本業以外で副業をするというような、ダブルワークを希望をしている方は、そのことを本人希望欄に記入しましょう。

また、他の仕事との兼ね合いで、シフトに入れる時間帯や曜日、勤務日数などが制限される場合は、その旨も具体的に表記しておくことがおすすめです。

健康状態についての特記事項がある場合

【例文】業務に支障はありませんが、持病による通院のため、月に一度午前休暇を取らせていただければ幸いです。

健康上の理由で、働く上で企業側に配慮してほしいことがある場合は、本人希望欄に書くのが一般的です。

勤務時間帯に休暇が必要になる場合などは、その頻度や理由なども添えて記入するようにしましょう。

ただし、その際は「業務に支障がない」ことを明記することが重要です。企業側の視点では、基本的に持病があっても日常業務に影響がなければ、特に問題はないと判断されます。

参考サイト

ハローワーク「履歴書の書き方」

らくだ先生
本人希望欄の書き方ポイント
  • 特に希望がない場合は「貴社の規定に従います」と書こう!

  • 記入欄には、働く上で「絶対に譲れない条件」のみを記入しよう!

  • 入社可能日や連絡方法など、選考に関わる情報は予め企業側に知らせておくのがマナー!