履歴書の自己PRの書き方とは?用途別の例文付きで基本から解説!

このページでは履歴書の「自己PRの書き方」について解説しています。

自己PRは履歴書の中でも志望企業に自分を採用してもらうためにとても重要なアピール材料であり、ポイントを押さえて仕上げることが大切です。

入社後に活躍できる人材であることが伝わるように経験とスキルを効果的に盛り込んで、採用担当者に適正や魅力が伝わる自己PR文を仕上げましょう。

履歴書における自己PRとは?

履歴書における「自己PR」は志望企業に採用してもらえるよう、自分の強み・長所・得意分野などをアピールすることです。

履歴書の自己PR欄は300~400字程度なので、ポイントを押さえて具体的にまとめる必要があります。

自分の長所を単に伝えるだけではなく、「長所を活かして入社後にどう貢献できるか」を明示しなければなりません。

「自分を採用すると会社にどのようなメリットがあるか」を根拠とともに履歴書の中で伝えることが大切です。

履歴書において効果的な自己PRを書くには、以下3つのポイントを押さえましょう。

自己PRを書くときのポイント

① 自分の長所・強み・得意分野を明確にする

② ①を活かして成果を挙げた経験を思い出す

③ 入社後に経験を活かして貢献できることを考える

3つを順番にまとめることで、入社後に活躍できる人材として評価してもらえる自己PRになるでしょう。

履歴書の自己PRでは何を見られている?

企業の採用担当者は履歴書の自己PR欄から、「応募者の経験やスキルが社風や業務内容にマッチしているか」を確認しています。

したがって、自己PR欄には自分の強み・長所の中でも、応募企業と業務に求められているものを書くことが大切です。

さらに「企業が応募人材に求めている強み・長所」を選び抜いて明確に伝える必要があります。

いきなり自己PRを書き始めるのではなく、まずHPや資料を使って企業研究し、その会社とリンクする強み・長所を見つけましょう。

例えば、斬新なアイデアを重視するベンチャー企業であれば、「目標達成に向けて柔軟な意見を発信できる」という長所が評価されやすいです。

この長所を「提案力」というスキルとしてアピールすると、高い評価を得られるでしょう。

このように企業が何を求めているか把握し、業務に活かせるスキルをピックアップすることがポイントです。

また、自己PRは面接の場でも採用担当者から聞かれることが多いため、話す内容も意識して書くことでしっかりとアピール出来ます。

履歴書に書く自己PRの例文

自己PR例文【就活・転職用】

就活・転職ともに、「私の長所(強み)は○○です」と結論から述べ、根拠として具体的な経験を提示します。

最後は成果や学んだことを材料に、入社後に貢献できることをまとめましょう。

新卒・就活用の例文

【リーダーシップ】

私の長所は人を巻き込むリーダーシップがあることです。大学では映像研究会の会長を務め、大学4年生のときには出場200チームの中から3チームが選ばれる「〇〇〇学生広告クリエイティブアワード(映像賞)」を獲得しました。

最初の頃は個性豊かなメンバーとなかなか方向性がまとまらず苦戦しましたが、その個性を活かし、メンバーの強みにあった役割分担を行うよう心がけました。またお互いの意見を尊重し合いながら目標に向かえるよう、リスクを恐れず新しいアイデアやチャレンジは積極的に受け入れる姿勢を持ちました。失敗を恐れずに挑戦することで、チーム全体の成長に貢献できたと考えています。

メンバーや仲間との関係を築くことで、チーム全体のモチベーションを高め、共に目標達成に向けて一丸となれることを実感しました。この経験を活かして、新しい職場においても自主的にリーダーを務め、チーム全体の成功に貢献したいです。

【相手の意図を汲み取る力】

私の長所は、相手の意図を汲み取って言語化する力です。私の能力が発揮された場面で最も多いのが、チームで行うミーティングです。私のアルバイト先の塾では、月に1回、生徒に効果的な授業を行うためのミーティングをしていました。そこには、性格が多様で異なる意見や能力を持つメンバーが集まっており、議論が進む中で論点が本題とずれてしまうことや、個人が本来伝えたい意図が、間違って他のメンバーに伝わってしまう場面が多くありました。

私はその際に、各々が伝えたいことを丁寧に汲み取り、誰がどんな意見を持っているかを整理し、目的の再確認をしながら、必要な要素を言語化して全体に伝え、その後の議論展開をスムーズにする役割を担い、有意義なミーティングを行えるようにしました。この強みを、貴社に入社した後、営業における取引先との商談やミーティングの場面などにおいても生かしていきたいと考えています。

【好奇心が強い】

私は好奇心旺盛で、何事にも主体性を持って挑戦します。私は、飲食店でアルバイトをした経験があり、そのお店では、リピーターを増やすためにオリジナルメニューを1品提供していました。オリジナルメニューは毎月社員さんが考案していましたが、うまくいかずにお店の売り上げは毎月2%ほど前月比で落ち続けていました。その改善に貢献したいと思い、元々商品企画に強い関心があったため、自分で商品企画について勉強してオリジナルメニューを自ら提案しました。

メニューを考える際に、他の店舗でヒットしたものや世の中の流行を徹底的に調べ、実際に試作も行いました。そして、初めて4ヶ月で自分の考えたメニューが採用され、多くのお客様に注文してもらうことができ、その月の売上は前月比から5%改善しました。この好奇心の強さと追求力を生かし、貴社でも新しいことに主体的に挑戦し、売上に貢献します。

転職用の例文

【協調性】

私は仕事において協調性を大事にしています。前職ではWebサイトや代表を開発するエンジニアとして、多くのプロジェクトに参加し、経験を積む中で、技術力とコミュニケーション能力の両方を高めることができました。プロジェクトの成功にはチームでの協力が欠かせません。そのため、積極的に他のメンバーと議論を交わし、意見を出し合いながら、問題解決に向けた努力を重ねてきました。 多様性に富んだプロジェクトに携わる中で、チーム全体の力を最大限に引き出すためには協調性が重要だと学びを得ました。

またWebサイトやその開発において、技術的な課題に決着することがありますが、そのような場面で柔軟な発想と対応力を発揮してきました。

より挑戦的なプロジェクトに携わり、より多くのスキルを身につけたいという強い思いから転職を希望しました。貴社では、新しい先進的な技術を継続したプロダクト開発に携わる機会が豊富にあります。自らの経験と能力の中で、貴社の目標達成に貢献したいと考えています。

【責任感】

私は後輩の育成を3年間担当し、業務を遂行する中で責任感が自身の強みであると感じています。

私の担当エリアでは、事業拡大のために多くの中途社員や新入社員を採用しましたが、マネジメント側の人材が不足しており、成果が出せないだけではなく、採用した若手が辞めてしまうという悪循環が起こっていました。この課題を解決するために、新人4名の教育担当を率先して引き受けました。しかし、自分だけではサポートが行き届いていないと感じたため、トップに相談し、教育担当をチーム分けし、新人に寄り添ってサポートできる体制を整えました。この改善によって、チーム全体で新人を育てる意識が芽生え、徐々に成果が上がってきました。

このような課題意識と解決策を見つけるための行動力は、責任感が私の強みであることを示しています。 私は常にチーム全体の成果に責任を持ち、課題に真剣に向き合い解決に取り組む姿勢で貴社に貢献していきます。

【コミュニケーション能力】

私は多くのプロジェクトに参加する中でコミュニケーション能力を高めました。話し合いの場にて心がけていることは、傾聴力と発言力をバランスよくとり、相手の意図や要求を正しく理解することです。これにより、効果的なコミュニケーション課題や課題解決策についてチーム内外と協議に対話し、共通の目標に向けて協力することが可能です。

また、前職がグローバル企業だったため、異なる背景や文化を持つ人々とのコミュニケーションにおいても、正しい言葉選びや表現力を尊重し、有利を解消し信頼関係を築く努力をしてきました。チーム一丸となり目標達成することを志し、貢献してきました。

貴社でもコミュニケーション能力を活かして、チーム全体の協力と効果的な情報共有を推進し、より良いパフォーマンスと効率を実現していきます。

自己PR例文【アルバイト用】

アルバイトは就活・転職の場合より簡潔にまとめて構わない場合もあります。

ただし、即戦力として貢献できることをアピールする点は共通しています。

【コミュニケーション能力】

私の強みは3年間のアパレルショップ経験で培ったコミュニケーション能力です。ショップ店員としてお客様と直接接する中で、お客様には様々なバックグラウンドやニーズがあることを理解し、心を込めたコミュニケーションを心掛けてきました。笑顔を絶やさず、店内では快適に過ごしてもらえるような環境作りを意識しました。

さらに、商品の特徴や素材、トレンドについても学んできました。その知識をお客様に正確かつ魅力的に伝えることは、購入満足度を高めるために重要だと考えたからです。相手のニーズを聞き取り、適切な提案を行うことで、お客様の満足度を向上させることができ、担当店舗では常に売り上げ3位をキープしていました。これらの経験から、コミュニケーション能力を活かし、貴社の商品販売に貢献していきます。

【課題解決能力】

私の強みは課題解決能力があることです。以前、飲食店のキッチンスタッフとして働いていたのですが、注文が多いピーク時は料理を提供するスピードと品質を両立させることが難しいことが課題としてありました。

まず、仕事の進め方に関するボトルネックを洗い出すために、スタッフ同士で会議を設けました。次に、スタッフ全員が連携してスムーズに動けるよう、新しいタスク分担を導入しました。調理担当者、盛り付け担当者、配膳担当者の役割を明確にし、効率的な連携を図ることで提供スピードがアップしました。

料理提供の流れを改善するためにも、調理器具や調味料の構成を見直したり、配置を変更することで作業効率が徹底的に向上しました。貴社の業務においても課題と改善を繰り返し、貢献していきます。

【行動力】

私は自身の行動力を発揮し、店舗の売り上げに貢献した経験があります。以前働いていたアパレルショップでは、新商品を積極的に売り込んでいくことが課題でしたが、なかなか売れ行きが伸びていない状況にありました。

そこで私は、その商品の特長をより効果的に伝えるための企画を考えました。商品の魅力を伝えるための販促ツールの作成や、店内ディスプレイの見直し、定期的に通ってくださる顧客へのヒアリングなどを提案し、実施しました。結果、新商品は徐々に人気を伸ばし、店舗目標を達成することができました。 さらに、他のスタッフにもアプローチ方法を共有し、収益向上に貢献することができました。

この積極的に取り組む姿勢や柔軟な発想が、チーム全体のモチベーションを高め、店舗のパフォーマンス向上につながることを実現しました。新しい環境においても、自主的に行動し、チームと協力しながら成果を挙げることを心掛けていきます。

履歴書の自己PRの書き方と構成

ここまでで紹介した自己PRに盛り込むポイントをどうまとめていくか、具体的な書き方と構成を確認しましょう。

自己PRは「結論(長所や強み)⇨具体的な経験⇨まとめ(入社後に貢献できること)」の順にまとめます。

アピールポイントを1つに絞る

まずは自分が今まで経験した活動や仕事の内容をしっかり思い出します。

その内容の中から、応募企業が特に評価してくれそうな強み・長所を洗い出しましょう。

「あれもこれも」と複数のアピールポイントを詰め込むと、まとまりがなくなり逆効果になるので、注意が必要です。

自己PRの材料自体は複数用意し、企業ごとに変えることが大切です。

その上で、応募企業に親和したアピールポイントを1つに絞りましょう。

「企画職」を目指しているのに、「販売経験で培った傾聴力」という強みをアピールしても意味がありません。

自己PRにおいては企画職に活かせる「斬新なアイデアを思いつく発想力」という強みへ言い換えるといった工夫が必要です。

数字や独自エピソードを使って成果をまとめる

続いて、実際に強み・長所を活かして成果を挙げた経験を、なるべく具体的にまとめましょう。

「売上目標の120%を達成」「500チーム中上位20チームに選出」など、数値を提示すると成果への信頼度を高められます。

数字で表せる成果がない場合は、エピソードをなるべく印象的に仕上げるのがポイントです。

チーム内での役割や先輩から褒められた言葉などから、オリジナリティのあるエピソードを伝えると好印象を与えることができるでしょう。

採用担当者が確認したいのは「成果そのもの」ではなく「入社後に活躍できるか」です。

「この人を採用すれば事業がうまくいきそう」と思ってもらえる内容に仕上げることを意識し、より良いエピソードを選びましょう。

入社後の目標で締めくくる

最後に「経験・強みを貴社の業務でも活かし、成果を挙げていきたい」と入社後の目標で締めくくります。

ここで「この経験・スキルを活かして成果を挙げたように、貴社でも成果を挙げたい」とまとめるため、親和性が重要なのです。

自分のスキルと企業の求めているスキルの親和性をアピールして、入社後にどう貢献できるかしっかり示しましょう。

自己PRは「強み・長所」と何が違う?

「自己PR欄には強みや長所を書く」と説明しましたが、履歴書には自己PR欄とは別に「強みや長所」を書く欄があります。

そのため「自己PR」「強み」「長所」のそれぞれの意味合いを把握すると、よりスムーズに書きやすくなります。

強みはスキルそのもの

まず強みは「提案力」「リーダーシップ」など、仕事で会社の期待に応え、実績を出すために必要なスキルそのものです。

採用担当者は応募者が、自社の業務にマッチし、かつ仕事を遂行できるスキルを持っているか見極めたいと考えています。

したがって強みは、応募者が入社後に活躍できることの根拠となる、最も重要なアピールポイントです。

長所は人柄・性格

一方、長所は「応募者の人柄・性格における優れた点」を指します。

「前向き」「主体的」「真面目」などといった本人の人柄を指すため、スキル自体を指す「強み」とは意味合いが異なるのです。

採用担当者は応募者の長所を、強みと同じく自社の業務にマッチしているか確認します。

同時に長所をうまく説明できるかどうかによって、「自分の性格を客観的に把握できているか」を見極めています。

自分の性格を客観的に把握し説明できる人は、自分の行動を省みる能力があるはずです。

結果的に自分の感情を観察し、コントロールしながら、冷静に業務を遂行できる人材として評価されることにつながります。

自己PRは強み・長所をアピールする要素

自己PRはこれらの「強み・長所を、応募企業で活かせるスキルとして伝えるための要素」を指します。

自分が強みを武器に活躍できる人材であることを後押しするのが、自己PRの役割です。

強み・長所・自己PRは内容が被っても問題ありませんが、「手抜き」と思われないよう、書き方や言い回しを変化させましょう。

強みや長所の欄は簡潔にまとめ、自己PRで同じ内容を掘り下げるのがおすすめです。

自己PRでは強みと長所のいずれを軸にしても構いませんので、書きやすい方を選んでみてください。

ただし、いずれも入社後にどう活かせるかという点を忘れないようにしましょう。

自己紹介は肩書を伝えること

「自己紹介」と「自己PR」を混同する人がいますが、自己紹介は単に自分の肩書を伝える行為です。

一般的に面接では「自己紹介」で名前や経歴などの事実を伝え、そのまま強みや長所を伝える「自己PR」に移ります。

履歴書では名前や住所などを書く基本情報欄と、学歴・職歴などを書く経歴欄が「自己紹介」のための欄にあたります。

自己PR・強み・長所・自己紹介など、それぞれの欄の目的を意識して、正しく書き分けましょう。

履歴書の自己PRと志望動機は同じ?

「志望動機と自己PRには同じ内容を書く」と考えている就活生がいるかもしれませんが、両者は役割が異なります。

志望動機は応募企業を志望する理由を書いた上で、「入社後に自分がどう貢献できるか」を伝えます。

自己PRとの最大の違いは、「入社後にどう貢献できるかの根拠まで伝えるかどうか」という点です。

志望動機欄には簡潔に今後の目標や貢献できる内容を書き、自己PRには具体的に何ができるかを理由とともに書きます。

つまり志望動機は「未来にやりたいこと」、自己PRは「過去にやってきたこと」をまとめるのが特徴です。

志望動機では「入社後にスキルを活かして貢献したい」と伝えます。

一方自己PRでは志望動機を踏まえて「過去にこのようなスキルを習得したので、入社後に貢献できる」と伝えるのです。

両者は一貫しているものですが、それぞれ未来と過去を担っており、書く内容に違いがあることを覚えておきましょう。

また採用担当者が志望動機から読み取っている内容は以下です。

採用担当者が重視しているポイント
  • 競合ではなく自社を選んだ理由

  • 志望順位・入社意欲の高さ

  • 自社への理解度の深さ

「この会社でなければならない理由」が明確にあり、志望度が高い人材であれば、離職する可能性が低いです。

また事業内容や企業理念をしっかり調べている人は、熱意が高いだけでなく、会社の方針に納得した上で選考を受けています。

風土・文化・目標などを受け入れている人材であれば、入社後は会社のために活躍してくれる可能性が高いでしょう。

したがって、共感できた事業内容や理念なども盛り込んで志望動機をまとめることが大切です。

履歴書の自己PRが思いつかないときの対処法

自己PRに盛り込むエピソードが思いつかず、どうしても書けない場合は、自分の経験を順番に振り返りましょう。

大きな成功体験がない人は、些細な出来事も含めて、自分が辿ってきた道筋を思い返してみてください。

数字で表せる実績ではなくても、苦手を克服したり、困難を乗り越えたりした経験は誰もが持っているはずです。

資格取得のため、通信教育を受けたことがある就活生を例にあげましょう。大学の講義やアルバイトの合間に勉強し、資格を取ったとします。

短期で合格できるはずの資格だとしても、忙しい中で時間を作り、粘り強く勉強に取り組んだことは自己PRでのアピール材料になります。

結果的に以下のような自己PRが作成できます。

【自己PRの例文】

私の長所は粘り強さです。大学時代に講義やアルバイト、サークルなどで忙しく、ほとんど時間を取れない中でも、資格取得のための勉強に取り組みました。スキマ時間を有効活用した結果、大学卒業前に合格することができました。この粘り強さと身に付けた知識を活かして、貴社の業務に貢献したいと思います。

またインターネット上で使える無料の自己分析ツールを使って、得意分野や好きなものを明確にしてみるのもおすすめです。

自分の関心や適性を把握するだけで、忘れていた自分の成功体験や強みを思い出す可能性があります。

自己分析ツールも活用しながら、自分を売り込める要素を見つけて、効果的な自己PRを書きましょう。

らくだ先生
自己PRを書くときのポイント
  • 履歴書の自己PR欄には、自分を採用した会社にどのようなメリットがあるか記入しよう!

  • 自己PRは強み(スキル)長所(優れた人柄)をアピールできる項目。根拠となる具体的なエピソードとともに記入しよう!
  • 志望動機欄には「将来貢献できること」、自己PR欄には「将来貢献するために活かせる過去の経験・スキル」を記入しよう!

履歴書の志望動機の書き方とは?職種別の例文やNG例も紹介

このページでは履歴書の「志望動機の書き方」を記入例とともに解説しています。

志望動機欄は書き方の基本構成やポイントを押さえると、スムーズに書くことができます。

また転職・アルバイトなど目的ごとの書き方、NG例や自己PRとの違いなどの注意点も知ることが大切です。ルールとコツを押さえて、採用される志望動機を書きましょう。

履歴書の志望動機欄を書くときの基本ルールをおさえよう!

志望動機の見本

履歴書の志望動機欄には、応募企業を選んだ理由と、入社後にやりたいことを記入します。

実際に履歴書における志望動機を書くときに、押さえるべきポイントを2つ解説します。

応募企業の魅力と自分の強みを絡める

応募企業のサービス内容や企業理念を確認し、その会社ならではの魅力を調べましょう。具体的には下記ポイントを重点的に確認します。

志望動機の書き方ポイント
  • 競合他社にはない応募企業だけの取り組み
  • 経営理念や創業の背景
  • 現在のサービス内容や今後の事業計画
  • ユーザーの口コミ・評判

上記を確認して企業研究を行えば、応募企業だけの魅力が見えてきます。

特に応募企業に惹かれたポイントを情報の土台にすれば、志望動機は自然とでき上がってくるはずです。

あとは自身のスキルや経験といった強みを活かして、どのように事業に貢献できるかまとめましょう。

特にこれまでの実績は、自分が応募企業に貢献できるという根拠になるため、積極的にアピールすることが大切です。

オリジナルエピソードを盛り込む

その会社に応募しようとしたきっかけを、あなただけが経験したエピソードを踏まえた志望動機を履歴書に書いていきます。

会社のサービスを利用して気に入ったのか、社員のインタビューを見て「楽しそう」と感じたのか。

応募企業に魅力を感じた瞬間を思い出しながら、自分にしか書けない志望動機で企業への思いを伝えましょう。

【例文】履歴書の志望動機サンプル

志望動機の書き方 例文:転職の場合

転職・既卒・第二新卒など中途採用の場合は「即戦力になり得るか」が重視されます。

志望職種が未経験であっても「これまでの経験を活かして、入社後に成果を挙げられる人材」という印象を採用担当や、人事担当に与えなければなりません。

自身のスキルと実績を盛り込みながら、応募企業でできることを具体的にアピールしましょう。

【営業職の例文①】

私は幅広い用途でお客様に使用していただける、貴社の種類豊富な化粧商品に魅力を感じており、その魅力を直接お客様に寄り添い伝えることができる営業を志望しています。大学2年生のときから2年間、セールスとして長期インターンに参加しており、お客様に商品の魅力を最大限届けられる伝え方を試行錯誤しながら働いてきました。その結果、インターン開始からわずか3ヶ月でトップセールスになることができ、当時の最高記録も樹立しました。

この提案力は、貴社の営業の業務にて、お客様と関わる際にもいかすことができると考えています。貴社に入社することができました際には、いち早く商品の知識を身に付け、トップセールスとして貢献できるよう尽力します。

【営業職の例文②】

私はこれまで携帯の営業販売職として、お客様との信頼関係を築く喜びと共に、日々のターゲット達成に向けて精力的に活動してきました。しかし、より広い領域での営業活動に挑戦し、自身のスキルと経験を更に磨くため、転職を決断しました。

今までの経験からお客様のニーズを的確に把握し、最適な提案をする重要性を深く理解しています。貴社で取り扱っている商品やサービスは幅広く、一人ひとりの課題に合うサービスを提供できると感じ、貴社を志望しました。

顧客満足度を高めながら、最適な解決策の提案によって新規顧客の獲得に貢献したいと考えています。

【プログラマーの例文】

私は現在営業職として働いていますが、学んだことを活かし、新しい分野であるエンジニア職に挑戦したいと考え貴社を志望しました。

大学時代のインターンシップでエンジニアとして学んだ経験があります。その際、システム開発のプロジェクトに参加し、プログラミング言語の学習やチームメンバーとの協力を通じて、エンジニアとしての魅力を感じました。特に、複雑な課題に対する論理的なアプローチや創造的な問題解決にやりがいを感じていました。

営業職での経験で培ったコミュニケーション能力や問題解決力をエンジニア職での成果に活かし、技術の世界で自らを成長させたいという思いに至り、今回応募しました。貴社は革新的なプロジェクトに取り組み、技術的なスキルの向上とキャリアの成長を支援していると認識しています。貴社の熱意溢れる環境で自らを成長させながら、エンジニアとしての可能性を追求したいと考えています。

【SE(システムエンジニア)の例文】

私は現在の法人営業としての経験を活かし、夢であったシステムエンジニアとしてモノづくりに携わりたいと考え転職を決意しました。大学で情報工学を専攻し、JavaやPHPでプログラムを組み、プログラムを動かすことが大好きで、現在も趣味としてスマートフォンアプリを作り、その成果を公開しています。

貴社のアプリは多くの人の生活に馴染み、なくてはならないものとして活用されているものばかりです。この背景には、年齢や社歴などに関係なく、意見を出し合いながら開発ができる環境が整っているということに感銘を受けました。私は法人営業の経験により、顧客のニーズを理解し、それに適した解決策を提供する能力を磨いてきました。システムエンジニアとして、技術的な知識とクリエイティビティを融合させ、複雑な課題に対して効果的な解決策を提供できるヒットアプリを作りたいと考え、志望しました。

【企画職の例文】

私はこれまでの営業事務の経験を通じて、計画的な業務遂行やクライアントとの関係構築の重要性を学びました。しかしながら、より広い視野で組織の成長に貢献するためには、戦略的な企画力と創造性が求められると考えており、企画職への転職を志望しています。

私はクリエイティブなアイディアを提供することに喜びを感じており、新しいプロジェクトの立ち上げやイベントの企画など、今までもアシスタントという立場で積極的に取り組んできました。多岐にわたる業務に対して創造性を発揮できる企画職に魅力を感じ、今回応募いたしました。

営業事務の経験から、クライアントとのコミュニケーションを通じて、ニーズを把握し、それに合った提案を行う能力を高めることができました。これらの経験を基に、企画職においても現実的かつ効果的な戦略を構築し、組織の目標達成に貢献したいと考えています

【マーケティング職の例文】

私がマーケティング職を志望した理由は、クリエイティビティと戦略の融合、そしてブランドストーリーテリングの力にあります。市場分析の経験により、データと洞察がブランド戦略において不可欠であることを学びました。広告業界では、これに加えて、クリエイティブなアイデアを活かしてブランドストーリーを展開することが重要となります。私はデータとクリエイティビティを組み合わせ、ブランドの成長を促進する戦略的アプローチを追求したいと考えています。

また、市場分析を通じて、商品やサービスの市場でのニーズを把握することの重要性を理解しています。しかし、ブランドを本当に成長させるためには、消費者の心に響くストーリーを伝える力が必要です。広告業界での経験を通じて、感情に訴えかけるブランドストーリーテリングを追求し、ブランドと顧客との深い絆を築くお手伝いができると考えています。

これらの理由から、広告業界での挑戦と成長の機会に強い魅力を感じ、志望しました。

【一般事務の例文】

販売の経験を通じて、顧客とのコミュニケーション力やチームワークの重要性を学びましたが、今後は幅広い業務に関わり、組織の中核的なサポートとして貢献したいと考えています。一般事務職のポジションは多岐にわたる業務に携わることが期待されるため、自身の能力を最大限に発揮し成長する絶好の機会と捉えています。

販売の経験から得た柔軟性と問題解決力を活かし、新たなスキルを習得しながら、多様な業務に対する能力を向上させ、社員のサポートや会社の成長を支えられる存在になりたいです。

【営業事務の例文】

私はこれまで営業事務の経験を積む中で、営業部門の重要性と、スムーズな営業活動を支える事務業務の不可欠性を深く理解してきました。そのため、営業事務のプロフェッショナルとして更なる成長を遂げるために、貴社の営業事務を志望します。

貴社は業界をリードする優れた製品やサービスを提供しているだけでなく、従業員一人ひとりがチームとして協力し、共に成長していくことを理念としている点に共感しました。営業事務のポジションは、営業担当者との連携が不可欠であり、営業部門との緊密な連携を通じて、営業活動をスムーズに進めることができると確信しています。

私自身も、そのような環境で自らの能力を最大限に発揮し、チームの一員として貢献したいと考えています。

【ケアマネージャーの例文】

私は生命保険会社での営業担当として働く中で、多くのお客様との触れ合いを通じて、保険商品を通じた一時的なサポートだけでなく、長期的なケアと支援の重要性を強く感じるようになりました。そして、特に家族の介護を経験する中で、真に必要とされるサービスを提供し、社会に貢献したいという思いから、ケアマネージャーへの転身を志しています。

今までの経験で培った傾聴力と課題解決力を活かして、利用者一人ひとりに寄り添ったケアプランを提供し、貴社に貢献したいと考えています。

【介護福祉士の例文】

今の会社では介護福祉士として、介護業務に加えリーダーとしてマネジメントを担当しています。マネジメント業務に携わったことで、スタッフ管理だけではなく、全体の管理や施設の運営に関わりたいと考えるようになり、転職を決意しました。

貴社ではキャリアステップ制度が充実しており、若手でも新しいことにチャレンジできる環境が整っていることに魅力を感じました。

私は介護福祉士としての経験を生かしながらも、新しい挑戦によって広い視野を持ち、多くの人々に寄り添えるケアを提供したいと考えています。キャリアアップを目指し、自分の目標を高く持ちながら働くためにも貴社を志望しています。

アルバイトの場合の志望動機例文

アルバイトに応募するのは主に学生やフリーターの人たちです。何らかの事情により、シフト制の仕事を希望している人が多い傾向があります。

したがって、出勤できるシフトや時間数を明確にしつつ、シフト内でどう貢献できるかをまとめていきます。

アルバイトであっても、正社員同様に会社の一員として業務を遂行し、事業に貢献する意識が大切です。

転職同様「なぜその会社で働きたいのか」を明確にして、「長く働いてくれそう」と思ってもらえるよう志望動機をまとめます。

商品やサービス、職場の雰囲気などに感じた魅力も伝えましょう。

また「社員登用を視野に入れている」といったアピールで、長期的に貢献できる人材という印象を与えられます。

【一般事務の例文】

私は以前、ECサイトの事務スタッフとして販売サポートや事務機器の管理、書類の作成を行ってきました。現在パソコンのスキルアップのために専門学校に通いながら事務の仕事を続けたいと考えており、週3日〜4日で働ける貴社に応募させていただきました。

専門学校での学びと実務の経験を組み合わせることで、幅広いスキルを取得することができ、貴社に貢献できると考えています。

【コールセンターの例文】

2年間コールセンターで新商品の案内をする仕事をしてきました。私はお客様のニーズを理解し、最適な解決策を提供し、契約していただくことにやりがいを感じています。お客様とのコミュニケーションや問題解決のスキルを磨くためにも、コールセンターでの業務を志望しています。

【販売員の例文①】

貴ブランドの化粧品を愛用しており、肌トラブルが改善された経験から、多くの人にその効果を伝えたいと思い、志望しました。自身が経験したことを通じて、同じような悩みを持つ方々に寄り添いたいという思いがあります。お客様の悩みをよく理解し、適切な商品を提案することで、お客様の笑顔に繋がればと思い、販売員に応募しました。

【販売員の例文②】

少し高価な貴店のチョコレートは私にとってご褒美であり、誕生日や記念日などに購入する特別な思い入れがあります。自分自身がお客様として何度も足を運び、その美味しさに魅了されてきました。

またお店の雰囲気やお客様との交流が活発で、明るく楽しい雰囲気の中で働けることにも惹かれました。

お客様に喜んでもらえるよう笑顔で接客をし、より貴店のファンになっていただけるよう努めていきたいです。

【セールスドライバーの例文】

以前アルバイトで配送ドライバーを経験しており、顧客のニーズを理解し、迅速かつ正確な配送を心掛けてきました。

私の強みであるコミュニケーション力を活かして、お客様の課題や要望を丁寧に聞き、最適な提案を行うセールスドライバーに挑戦したいと考え、志望しました。

【軽貨物運送の例文】

私は体力に自信があります。軽貨物運送のアルバイトにおいては、荷物の積み下ろしや運送業務など、体力を要する作業が多くありますが、それらの作業に前向きに取り組むことができると考えています。

また荷物の取り扱いや運送作業においても、過去にドライバーの経験があるため、効率よく作業できると思い、志望しました。持ち前の体力を最大限に活かし、優れたサービスを提供するために尽力したいです。

履歴書の志望動機の書き方と基本構成

履歴書の志望動機欄の書き方には基本構成があります。

指定文字数がある場合、最低でも8割以上は書かなければなりません。

文字数は提出方法によって異なりますが、一般的に200〜300文字でまとめる必要があります。

決して長文ではないため、志望動機が思いつかない人も、以下の構成や書き方さえ覚えればスムーズに書けるようになります。

志望動機欄の基本構成
  • 冒頭の書き出し =応募企業の志望理由
  • メインの内容 =自分の経歴・実績
  • 締めの文章 =入社後に貢献できること・やりたいこと

まずは「冒頭の書き出し」で、「~という理由で貴社を志望します」と志望理由を述べましょう。

冒頭の志望理由は、具体的かつ明確にまとめます。書き出しが抽象的な内容だと、採用担当者が興味を持って読んでくれません。読み手を引きつけるつもりで1文目を書きましょう。

次に冒頭の志望理由を裏付ける具体的なオリジナルエピソードを説明します。

この「メインの内容」がもっとも重要で、採用担当者の印象に残るエピソードを盛り込むことがポイントです。

採用担当者は数多くの履歴書や職務経歴書に目を通しているため、印象が薄いエピソードは埋もれてしまいます。

また複数のエピソードを盛り込むと、1つひとつの印象が薄れるため「強力なエピソードを1つだけ」盛り込みましょう。

最後の締めくくりでは、ここまでで述べた志望理由とエピソードを踏まえて、入社後にやりたいことを伝えます。

自分が会社で活躍できる人材であることを、相手にしっかりイメージしてもらえるようまとめましょう。

受かる履歴書の志望動機にある要素

書類選考に通る履歴書の志望動機には、具体性があるものです。

たとえば「貴社のビジョンに共感しました」と書くだけでは、どう共感したのかがわからず、具体性に欠けています。

経営理念やビジョンに共感するのは良いことであり、積極的にアピールして構いません。ただし「どこにどれくらい共感したか」を明確にする必要があります。

「どの企業に対しても使えるフレーズ」は避け、「その企業にしか使えないフレーズ」を使うことで、独自性とともに具体性も高まっていきます。

まずは企業の求人票や公式サイトから情報収集し、頻出単語をメモするのがおすすめです。

頻出単語はその会社にとってのキーワードであるため、会社が成し遂げたいことや理念を把握するヒントになります。

経営理念の中から共感できるもの・魅力的なものをピックアップし、「なぜその理念に好感を抱いたか」をまとめましょう。

それを自分の経験に絡めて伝えられれば、具体性のある志望動機が完成し、面接対策にも役立ちます。

履歴書の志望動機のNG例

志望動機には避けるべき書き方があります。

先ほど紹介した「貴社のビジョンに共感しました」は、具体性が欠如した典型的なNG例です。

口先だけの軽い気持ちで「共感」という言葉を使っている印象を与えないようにしましょう。

これ以外にも、履歴書で避けるべき志望動機のNG例を理由・注意点とともに紹介します。

【NG例1】
「スキルが少ないので(未経験なので)、研修制度が整っている貴社で勉強させていただき、スキルアップしたいです。」

会社は働く場所であり、勉強する場所ではありません。したがって、「勉強させていただきたい」という言葉はNGです。

確かにスキルアップへの意欲をアピールすれば評価されやすいですが、入社後に重視されるのは「あなたの成果」です。

会社はあなたのスキルアップのために給料を出すわけではありません。

志望動機でメインに伝えるべきなのは「スキルアップへの意欲」ではなく「入社後に貢献できること」です。

会社は仕事をする場所であり、スキルアップはあくまで業務遂行のための手段であることを常に忘れないようにしましょう。

【NG例2】
「給料が高く、福利厚生が手厚いので志望しました。」

待遇に関する話だけを志望動機にするのは避けましょう。

応募者が待遇を志望動機として伝えた場合、採用担当者は以下のように不安を抱きます。

「待遇が良ければ他社でも良かったのでは?」

「入社後にもっと待遇の良い会社を見つけてすぐ転職してしまうのでは?」

有給やボーナスなどにしか関心がなく、働く意欲が少ない印象も与えてしまうため、結果的に不採用になりやすいので注意しましょう。

【NG例3】
「貴社の商品のデザインが好きなので志望しました。」

応品・サービスに魅力を感じたことは伝えるべきですが、それだけで終わってしまうと動機として不十分です。

単純に「使いやすかった」「デザインが良かった」などと言うだけでは、利用者の口コミと同レベルの感想になってしまいます。

何がきっかけで商品を手に取り、なぜそのような感想を抱いたか具体的に説明しましょう。

さらに改善したらもっと良くなりそうな点まで具体的に提案すれば、入社後も意欲的に働ける人材であることをアピールできます。

以上のNG例以外にも、自己PR欄と一貫性がない志望動機だと、不採用になる可能性があります。

志望動機は「応募したい理由」を伝えるのに対して、自己PRは「経験・実績と強み」をアピールするのが目的です。

たとえば販売職の志望動機に「お客様に喜んでもらいたい」と書き、自己PRには「コツコツ作業を進めるのが得意」と書いたとします。

しかし「コツコツ作業を進める能力」は、販売職よりも事務職に求められるスキルであり、動機とスキルに一貫性がありません。

自己PRには「店内のレイアウトや新サービスを考案するのが得意」といった、志望動機とつながりのある強みを記載しましょう。

履歴書の志望動機が思いつかない場合は?

志望動機が思いつかなくても、履歴書に空欄を作ってはいけないため、必ず書く必要があります。

どうしても思いつかない人は、まず自己分析をし、興味関心のあるもの・得意分野を探りましょう。

自分の好きなものと応募企業との接点・共通点を探れば、志望動機は浮かんでくるはずです。

たとえば応募企業が化粧品関連の会社で、自分の好きなものが映画だったとします。

すると「好きな映画に出演しているハリウッドスターのメイク」がきっかけで化粧品に関心を持ったというエピソードができます。

完成したエピソードを土台に、以下のように志望動機をまとめましょう。

「好きな女優の○○さんが使っているブランドを扱っている貴社で、販売職としてお客様を笑顔にしたい」

よく応募企業の理念や実績を列挙して、優れている点を褒めるだけで志望動機をまとめる人がいます。

企業のことをしっかり調べているアピールにはなりますが、良い点を称賛するだけでは、具体的な理由として不十分です。

重視すべきなのは、企業のサービスと自身の関心の接点。

企業の理念・サービス内容を把握するときには、常に自分の経験や関心とのつながりがないか意識しましょう。

志望動機が思いつかないときに確認すること
  • 企業理念が自分の考え方と合っているか
  • 応募企業のサービスが自分の好みと合っているか
  • この企業の仕事なら自分のスキルを活かして、長期的に働けるか

上記を押さえれば、具体的な志望動機をまとめられるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ上でも役立ちます。

冷静に企業と自分を見つめ直し、接点・共通点を探してみましょう。

らくだ先生
志望動機の書き方ポイント
  • 履歴書の志望動機欄には「応募企業に入りたい理由」「入社後にやりたいこと」を記入しよう!
  • 履歴書の志望動機は「冒頭」「オリジナルエピソード」「締め文」の構成で具体的に記入しよう!
  • 志望動機が思いつかない時は、応募企業の理念と、自分の好きなものや強み・経験との接点から考えよう!

履歴書の住所の正しい書き方!連絡先との違いは?【記入例あり】

このページでは履歴書の住所の正しい書き方について解説しています。

連絡先と住所の違いから履歴書を送付するときの封筒の書き方まで、住所を記入する際のポイントを紹介しています。

住所は企業からの連絡に使われる重要な情報なので、正確にわかりやすく書きましょう。

履歴書の住所欄を書くときの基本ルールをおさえよう!

現住所の見本

現在住んでいる場所の住所を書く

履歴書に書くべき住所は「現在住んでいる場所」の住所です。

実家から離れて暮らしている場合などには、住民票に書かれた住所と実際に住んでいる場所の住所が異なる場合があるでしょう。

しかし、この場合においても「現在住んでいる場所」の住所を記載しましょう。

都道府県から省略せずに書く

住所欄に記載する住所は都道府県から書き出しましょう。

マンションやアパートに住んでいる場合には、建物名から部屋番号まで省略することなく正確に記載する必要があります。

このとき、建物名の末尾に数字が入っている場合と区別できるようにするために、部屋番号の末尾には必ず「号室」と記しましょう。

また住所が長すぎる場合には2行に分けて書いても問題ありません。

読みやすいように改行する場所には注意しましょう。

数字は基本的に算用数字で書く

丁目・番地や部屋番号、郵便番号、電話番号など、履歴書において数字を使用する場所は基本的に算用数字(1、2、3…)で統一して書きましょう。

履歴書は横書きであるため、算用数字で書いた方が読みやすくなります。

ただし、「八王子市」のように地名や建物名などの固有名詞で漢数字が用いられている場合には、漢数字のまま記載しましょう。

郵便番号、電話番号はハイフンでつなぐ

郵便番号や電話番号は「〒000-0000」「000-0000-0000」のようにハイフンでつないで区切りが分かるように記載しましょう。

丁目・番地は「0-0-0」と「0丁目0番地0号」のどちらの書き方で書いてもOKです。

住所とは違う?履歴書の連絡先の正しい書き方

住所欄の記入見本

履歴書においての「住所」は現在(履歴書提出時点)に住んでいる住所、すなわち現住所です。

市販の履歴書では最初から「現住所」と記載されている場合もあります。

一方、「連絡先」は緊急の場合に企業からの連絡を希望する現住所以外の場所の住所となっています。

実家から離れて暮らしている場合には、緊急の連絡先として実家の住所を記載しておくことが一般的となっています。

例えば、選考期間中に帰省する場合、あらかじめ実家を連絡先にし、履歴書の本人希望欄やメールなどを用いて連絡先の住所に連絡して欲しい期間を伝えておくと、その期間だけ連絡先に郵便物が送られてくるようになります。

一時的に現住所とは異なる場所に滞在する予定がある場合は、履歴書に記載しておくと安心です。

引っ越し予定がある場合は履歴書の住所にどっちを書く?

現住所と同じ場合は「同上」でOK

現住所と連絡先が同じく「同上」を記入したときの記入例

連絡先が現住所と同じ(現住所以外への連絡を希望しない)場合は連絡先欄に「同上」と記載しましょう。

省略せずにそのまま現住所を書いても問題はありませんが、読み手が現住所と連絡先が同じであると一目で分かるので、「同上」と記載することをおすすめします。

また現住所と同じだからといって連絡先欄を空欄にしてしまうと、書き忘れと思われてしまうので必ず欄内には情報を記載するようにしましょう。

自分と苗字が異なる連絡先には「○○方」と書く

住所の表札が自分の苗字と異なる場合の記入例

連絡先の表札の苗字が自分と異なる場合には、連絡先の右側に「○○(苗字)方」または「○○方呼出」と記載しましょう。

自分宛ての表札とは苗字の異なる郵便物でも問題なく届けられるようになります。

自分以外の電話番号を書くときは「続柄」を入れる

連絡先の電話番号に続柄を入れたときの記入見本

緊急連絡先として自分以外の電話番号を記載する場合には、電話番号の末尾に括弧書きで「母」など、自分と番号の持ち主の「続柄」を入れましょう。

また実家の固定電話の番号を記載する場合には末尾に括弧書きで「実家」と記載すると自宅以外の電話番号であることが分かりやすいでしょう。

メールアドレスはスマートフォンでも閲覧できるものが◎

メールアドレスはスマートフォンでもPCでもメールを受信・閲覧できるものを記載しましょう。

メールの見逃し防止や素早い確認に有効であり、ファイルの送付や閲覧などPCの方が向いている作業を行う場合にも対応しやすくなります。

携帯電話会社が提供するキャリアメールアドレスの使用はあまり推奨できません。

受信するメールのアドレスのドメインを限定するドメイン指定機能があり、正しく設定されていなければ企業からのメールを受信できない危険性があるためです。

「Gmail」「iCloud」「Yahoo!」などのフリーメールアドレスを使用することをおすすめします。

履歴書を送付する封筒の住所の書き方

転居先が決まっている場合

転居予定があり引越し先が確定している場合の住所記入例

選考期間中に引っ越しする予定がある場合には履歴書にその情報を記載する必要があります。

転居先が決まっており、住所が分かる場合には住所欄には現住所を書き、連絡先に転居先の住所を書きましょう。

そして、連絡先欄に転居日とともに転居予定である旨を書き添えましょう。

転居先が未定の場合

転居予定がある場合の住所記入例

転居先が未定の場合は連絡先欄に転居予定である旨を記載しましょう。

このとき、「20XX年X月上旬」などのようにおおよその転居時期も一緒に書きましょう。

転居先が決まり次第、応募先の企業へと速やかに連絡を入れましょう。

履歴書を送付するときの封筒の書き方

角型2号の封筒に油性ペンで書く

履歴書を郵送するときに使用する封筒にも住所の記載が必要です。

就活用の履歴書の送付には角型2号サイズの封筒を使用するのが一般的です。

大きめの封筒なので、文字も大きくはっきりと書く必要があります。

また封筒は郵送されるときに雨に濡れる可能性があるため、インクが滲みにくい油性ペンで書きましょう。

住所を書くときは中に書類を入れずに、平らな場所で丁寧に書きます。

中に書類を入れた状態で書くと、ペン先が溝にはまってしまったり、文字が綺麗に書けないことが多いので、注意しましょう。

【パターン別】宛先の書き方

宛先が「部署」の場合御中例:人事部 御中
宛先が「役職」の場合例:人事部 人事部長様
宛先が「担当者個人名」の場合例:人事部 山田様
宛先が「採用担当」の場合
(個人名がわからない場合)
御中例:採用担当御中

封筒に住所を書く場合、宛名の会社名は省略せずに書くのがマナーです。

「株式会社」を「(株)」と書くのはNGとなるので、間違わないよう注意しましょう。

会社名に続き、「部署名」「役職名」「担当者個人名」の順に分かる情報を書きます。

このとき、書く内容によって末尾に書くべき敬称が変わります。

担当者個人名がわからず「部署名」だけが分かっている場合は末尾に「御中」を付け、「〇〇部 御中」が宛名となります。

どれも分からない場合には会社名の後に「採用担当御中」と書きましょう。

また「役職名」「担当者個人名」のどちらかが分かっている場合には末尾に「様」を書きます。

記入する情報によって敬称が変わるため、宛先をしっかり確認してから記入しましょう。

封筒の表面の書き方

履歴書を郵送する場合の封筒表面の書き方見本

封筒の表面には送り先の情報を記載します。

まずは封筒の右上に「郵便番号」を算用数字を用いて記載しましょう。

封筒では郵便番号のみ横書きです。

あらかじめ封筒に記入欄が印刷されている場合には、そのまま欄内に書き入れます。

次に封筒の右側に「住所」を1〜2行に収まるように書きます。

履歴書同様、封筒に書く住所の数字も基本的に算用数字になります。

そして、封筒の中央に「宛名」を書きます。

このとき、中央より少し右に会社名を書き、それ以外の情報を他の文字よりも大きく中央に書くと見栄えが良くなります。

前述した宛名書き方を参考に敬称に気を付けて書きましょう。

最後に左下に赤字で「履歴書在中」と記載し、四角い枠で囲み、表面は完了です。

封筒の裏面の書き方

履歴書を郵送する場合の封筒裏面の書き方見本

封筒の裏面には送り主である自分の情報を記載します。

基本は表面と同様に縦書きですが、「郵便番号」のみ横書きになります。

まずは封筒の左上に漢数字を用いて「提出日」を書きましょう。

表記は西暦(2023年)と和暦(令和4年)のどちらでも構いませんが、中に入れる履歴書と統一するのがポイントです。

次に、左下にスペースを取って自分の情報を書いていきます。

スペース内の右上に「郵便番号」、右に「住所」、左に「自分の氏名」を書きましょう。

住所は1〜2行に収めます。また誰の書類なのか分かりやすいように、氏名は他の文字よりも大きめに書きましょう。

最後に必要な提出物を中に入れて封をし、「〆マーク」を書き、完成となります。

らくだ先生
住所欄の書き方ポイント
  • 住所は省略せずに都道府県から書こう。郵便番号などはハイフンでつなぎ算用数字で書く!

  • 「住所」は現住所、「連絡先」は現住所以外に連絡希望する住所。現住所と同じ場合は「同上」と書く!

  • 封に書く住所は、郵便番号のみ横書き。他は全て縦書きなのでバランスに注意して書こう!

履歴書の免許・資格欄の書き方は?書くべき資格とポイントを解説!

履歴書の免許・資格欄は、あなたのスキルや能力をアピールする重要な項目です。しかし、どのように書くべきかがわからず悩む方も多いのではないでしょうか。

履歴書を効果的に作成するコツは、採用担当者が注目するポイントを理解し、魅力的なアピールに繋げることです。本記事では、免許・資格欄の正しい書き方や記入時の注意点、履歴書に書ける資格一覧などを詳しく解説します。

また、書ける免許・資格がない方や、資格取得に向けて勉強中の方でもアピールできる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

履歴書の「免許・資格欄」の正しい書き方とは?

資格・免許欄の記入例

①免許・資格の名前は正式名称で書く

履歴書に記載する免許・資格は、正式名称を用いて正確に記載することが大切です。「普通免許」や「秘書検定」といった略称ではなく、「普通自動車第一種運転免許」や「秘書技能検定〇級」のように、正式名称で記入しましょう。

なお、簿記検定は日本商工会議所や全国商業高等学校協会など、複数の団体が実施しているので、どの団体の検定に合格したのかを明確にするためにも必ず正式名称を書きましょう。

その場合も、合格した級も併せて記載し、「〇〇級合格」のように記載するのが正解です。

②運転免許証は免許の一番初めに記載する

運転免許を持っている人で、運転免許証以外にも記入したい免許・資格がある場合は、運転免許を最初に記入しましょう。

運転免許証を先に書くというルールは存在しませんが、免許・資格欄を記載する場合は、先に運転免許証を記載し、その後に別の免許・資格を書くのが一般的です。

人事担当もそのような記載順を頭に入れている可能性が高いので、先に運転免許証を書いた方が履歴書を違和感なくスムーズにチェックしてもらえるでしょう。

③限定条件が付されている場合は詳細を書く

免許に限定条件がある場合は、免許名の後ろにカッコ書きで「(AT限定)」「(〇t限定)」などと記入しましょう。限定条件を記載すれば、採用担当が免許の詳細を正しく理解できるので、入社後に免許が必要となったシーンで認識違いが生じるのを防げます。

たとえば、普通自動車免許でAT限定の場合は、「普通自動車第一種免許(AT限定)」や「普通自動車第二種免許(AT限定)」と記入しましょう。また、準中型自動車免許で5t限定の場合は、「中型自動車第二種運転免許(5t限定)」と記載すればOKです。

④応募職種に関連する資格は最初に書く

応募職種に関連性の高い資格を持っている場合は、資格欄の最初に書きましょう。

たとえば、不動産会社に応募するのであれば宅地建物取引士、金融系の会社であればFP2級など、業界に関連する資格は、業務に必要な知識やスキルを証明するために非常に有効です。

また、応募職種と直接的な関連性がない資格であっても、取得難易度が高い資格は優先的に書くことをおすすめします。難易度の高い資格を持っていることで学習能力の高さや向上意欲のアピールにつながります。

企業によっては特定の資格を持っている方に資格手当などを支給してくれるケースがあるので、応募時に求人表をよくチェックしておくと良いでしょう。

⑤取得予定で勉強中の資格も記載する

履歴書には取得済みの資格だけでなく、取得に向けて勉強中の資格も記載できます。もし勉強中の資格があれば、あなたの向上心や学習意欲をアピールするチャンスなので臆せずに書くことをおすすめします。特に、応募する職種に関連する資格であれば、採用担当に即戦力になり得る人材として好印象を与えられる可能性があります。

記載するときは、資格の正式名称の後ろに、「取得に向けて勉強中」であることを明記しましょう。もし、具体的な取得予定時期がわかっていれば、合わせて記載すれば計画性もアピールできます。ただし、過度なアピールは逆効果になる可能性もあるので、あくまでも客観的な事実のみ記載し、謙虚な姿勢を心がけましょう。

⑥免許・資格名の末尾に「取得」もしくは「合格」と書く

免許・資格欄を続けて書くときは、名称の後に1文字分のスペースを空け、「取得」「合格」と記載することが一般的です。

「取得」という言葉は、国家資格や運転免許などの証明証が交付される免許・資格を書くときに用います。また、英検や簿記検定などの合格証が交付される資格を書く時は、「合格」という言葉を使います。例としては、「英検準1級 合格」のように記載しましょう。

なお、TOEICのような点数式の資格を書くときは、点数の後に「取得」と記入すればOKです。

⑦西暦は他の記入欄と統一して書く

免許や資格の取得年月日は、西暦もしくは和暦のどちらで表記しても問題ありません。ただし、履歴書全体を通して統一することが大切です。西暦と和暦が混合していると、統一感がなく、雑然とした印象を与えてしまうので注意が必要です。

例として、学歴や職歴を和暦で記載している場合は、免許・資格の取得年月日も和暦で統一しましょう。そうすれば全体的な見栄えも良くなり、一貫性のある履歴書に仕上がります。

⑧書き終えたら最後に「以上」と書く

免許・資格欄を書き終えたら、最後に「以上」という言葉で締めくくりましょう。

履歴書において、「以上」という言葉は「これ以降、記載する内容はありません」ことを明確にするために使用します。締め言葉として記載すれば、採用担当に対して記載漏れがないことをアピールできます。そのため、「以上」という言葉の後ろに新たな内容を追記するのはNGです。

資格の記載漏れが発覚した場合は、別の箇所に追記するか履歴書を作成し直しましょう。

履歴書に書ける資格一覧

国家資格

国家資格の例

  • 司法書士
  • 宅地建物取引士
  • 行政書士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 公認会計士
  • 危険物取扱者
  • メンタルヘルス・マネジメント検定
  • 衛生管理者
  • 弁理士

    国家資格は、専門性の高さを国から認められた人しか得られないものなので、幅広い職種で評価される資格です。志望する業務に直接関係がなくても、国家資格を持っているのであれば履歴書に書きましょう。そうすれば、あなたの能力や意欲をアピールできます。

    国家資格を書くときは、「〇〇試験合格」もしくは「〇〇免許取得」など簡潔に書きましょう。なお、同じ国家資格を複数保有している場合は、一番段が高い資格のみを記載しましょう。

    自動車運転免許

    自動車運転免許の例

    • 普通自動車運転免許
    • 中型自動車運転免許
    • 牽引自動車運転免許
    • 大型特殊自動車免許
    • 小型特殊自動車免許

      自動車運転免許は、国家資格と同様に応募する職種にかかわらず、免許・資格欄に記載できます。タクシードライバー職などの職種はもちろん、営業職などの車を使用する機会がある職種では、運転免許の有無が採用に影響する可能性があります。

      特にドライバー職を希望している場合は、自動車運転免許の取得は必須条件です。ただし、他の職種においても車運転の可能性は決してゼロではないので、たとえペーパードライバーであっても記載しておいた方が良いでしょう。

      パソコン系の認定資格

      パソコン系の資格の例

      • Microsoft Office Specialist
      • ITパスポート
      • 基本情報技術者
      • 応用情報技術者試験
      • ITストラテジスト
      • ウェブデザイン技能検定
      • IoTシステム技術検定
      • Pythonエンジニア認定試験
      • データベーススペシャリスト試験
      • 情報セキュリティマネジメント試験

      パソコン系の認定資格として代表的なのが、MOS(Microsoft Office Specialist)です。MOSとは、WordやExcelなどのOfficeソフトを使いこなせることを証明する資格です。事務職はもちろん、データ分析やプレゼン資料作成などの様々な業務で役立つスキルをアピールできます。

      他にも、IT知識の保有を示すITパスポートなどの資格もPC系の認定資格の一種です。PCスキルがあることをアピールできるので、ITパスポートの資格を持っているのであればぜひ資格欄に書くことをおすすめします。

      ビジネス系の民間資格

      ビジネス系の資格の例

      • 秘書技能検定
      • 簿記検定
      • ファイナンシャル・プランニング技能士
      • キャリアコンサルタント
      • マーケティング・ビジネス実務検定
      • 中小企業診断士
      • 販売士検定
      • 貿易実務検定
      • ビジネス実務法務検定
      • 知的財産管理技能士

      ビジネス系の民間資格も、履歴書の資格欄に記載できます。上記は、民間資格の例をまとめたものです。

      汎用性の高い資格から専門性の高い資格まで、ビジネス系資格は様々な種類が存在します。応募する企業の業界や職種に合った資格を記載すれば、あなたのスキルや適性を効果的にアピールできます。

      TOEICなど語学系の資格

      語学系の資格の例

      • TOEIC
      • TOEFL
      • 英検実用英語技能検定
      • ケンブリッジ英語検定
      • ビジネス英語検定

      英語力は、TOEICやTOEFL、英検などの資格でアピールできます。企業が求める英語力は、業界や職種によって異なりますが、ビジネスレベルはTOEIC600点以上、外資系企業では700点以上が一般的な目安です。

      英検の場合は、2級以上が評価されることが多いと言われています。ただし求められる英語力は企業によってさまざまなので、応募企業の求人情報や会社説明会などで必要とされる英語力要件をチェックしておきましょう。

      履歴書に資格を書くときの注意点

      履歴書に書く資格がない場合は「特になし」と書く

      履歴書の免許・資格欄は、あなたのスキルや経験をアピールできる重要な項目のひとつです。履歴書に書く資格がない場合でも、空白のままではなく「特になし」と記入しましょう。何も記載しない場合よりも、丁寧で誠実な印象を与えられます。

      もし、何らかの資格取得に向けて勉強しているのであれば、「現在、〇〇資格の取得に向けて勉強中です」などと追記すれば、あなたの意欲をアピールできます。

      法令や制度の変更に注意する

      資格や免許を書く時は、最新の法令や制度の情報を必ずチェックしておきましょう。

      具体例として、2017年3月12日以降に「準中型自動車免許」という区分が新設されたことに伴い、2017年3月11日以前に普通自動車第一種運転免許を取得した方は、運転できる車両の種類が変更されています。また、無線従事者の資格区分も、1989年5月1日に大幅な名称変更がありました。第一級無線通信士は、「第一級総合無線通信士」というのが現在の正式名称です。

      資格や免許を取得したのが数年前の場合は、現在の名称や内容が変更されていないかを確認することが大切です。最新の情報に基づいて履歴書に記載すれば、採用担当者の誤解を防ぎ、正確に情報を伝えられます。

      資格が失効していないかを確認する

      有効期限が定められている資格に関しては、応募時に期限が切れていないかを必ず確認しましょう。もし失効している資格を記載し、後になってから有効期限が切れていたのが判明した場合、採用担当に虚偽を疑われる恐れがあります。

      なお、TOEICや英語検定などの語学系の資格において、厳密な有効期限はありません。ただし、多くの企業は応募者の現在の語学力を知りたいと考えているので、取得年月が古いものは評価されにくい傾向にあります。TOEICであれば、公式認定証の発行期限である2年以内を目安に、再受験を検討する方が望ましいでしょう。

      似たような名称の資格と混合しない

      世の中には名称が似ている資格があるため、履歴書に書く際に混同しないように注意しましょう。

      例えば、TOEICとTOEFL、防火管理者と防火管理技能者などの資格は名称が似ており、書き間違えやすいです。

      資格によって従事できる業務の範囲や証明できるスキルのレベルも変わるので、注意が必要です。自分が取得している資格の正式名称を確認して正しく記載しましょう。

      取得時期を意識すべき資格も存在する

      TOEICや一部のMicrosoft認定資格など、資格や免許によっては、有効期限が定められているものや、一定期間内の合格・取得実績が求められるケースがあります。

      たとえば、求人情報に「TOEICスコア800以上(3ヶ月以内に限る)」と記載されていた場合、まずはあなたがTOEICスコアをいつ取得したのかを確認する必要があります。もし3ヶ月以上前に取得したスコアであれば、再度TOEICを受験し、指定されたスコア以上の成績を収めなければなりません。

      ここで注意すべきなのは、選考が近づいてから受験しようと思っても、間に合わない可能性があるということです。TOEICの試験日程や結果が出るまでの期間を考慮して、早めに受験した方が安心です。

      複数の等級がある資格は上位等級のみを書く

      運転免許や電気工事士のように、資格が複数の等級に分かれており、上位等級が下位等級の資格範囲を含んでいる場合、履歴書には上位等級のみを記載します。

      たとえば、第一種電気工事士は第二種電気工事士の資格範囲を全て含んでいるので、履歴書には「第一種電気工事士」の取得のみを記載すれば問題ありません。

      ただし、第一種電気工事士とネオン工事資格者など資格範囲が異なるものは、両方の資格を記入する必要があります。上位等級の資格を取得していれば、下位等級の資格も当然有しているとみなされるからです。

      複数の等級がある資格を持っている場合は、資格範囲を理解したうえで記載しましょう。

      履歴書に書かない方が良い資格もある

      資格欄はできるだけ埋めた方が良いのは勿論ですが、資格であれば何でも書いてOKというわけではありません。

      たとえば、スポーツの段位や世界遺産検定、歴史能力検定などの資格は、ビジネスとの関連性が低いので書かない方がベターです。これらの資格をアピールしたい場合は、「趣味・特技」の項目で触れる程度に留めましょう。人事担当次第では、面接で話題にしてもらえる可能性もあります。

      なお、語学系の資格も点数や等級によっては注意が必要です。TOEICであれば600点以上、英検であれば2級以上が、ビジネスシーンで活用できる英語力の目安とされています。これらの基準を満たさない場合は、記載を控えるのが賢明です。

      特に、試験結果の明記が義務付けられていない場合は、無理に記載する必要はありません。むやみに「英検3級」などと記載してしまうと、英語スキルが低いことを自らアピールすることになりかねないので、注意しましょう。

      履歴書に資格を書くときによくある質問

      Q.履歴書に書く資格がないと選考は落ちる?

      書ける資格が多いほどアピールできるのは事実ですが、履歴書に書く資格がないからといって、必ずしも選考に落ちるわけではありません。

      ただし、何らかの資格を取得しているのを必須条件としている場合は例外です。たとえば営業職などの車移動が必要な職種の場合は、自動車運転免許の取得が必須条件である可能性があります。

      そのため、履歴書を書く前に応募した職種の求人票をチェックし、必須資格の記載がないかを確認しましょう。

      Q.免許・資格欄に書ききれないときは?

      ①別紙に記載する

      保有資格は、別の用紙に資格・免許を記載し、履歴書に添付しても構いません。その際は、資格欄に「別紙参照」と明記し、添付する別紙には「免許・資格一覧」というタイトルを記載しましょう。別紙の様式は履歴書の資格欄に準じ、取得年月や資格名などを記入すればOKです。

      ②アピールにつながる資格を厳選する

      応募先の業務内容と関連性の高いものを優先的に記載するのもひとつの手です。例として、事務職であればMOSや簿記検定、ITエンジニアであれば基本情報技術者試験やCCNAなどが挙げられます。応募先に企業が求める人物像を事前に調べ、アピールポイントとなる資格を選びましょう。

      ③履歴書以外の方法でアピールする

      履歴書に書ききれない資格は、職務経歴書や自己PR欄でアピールできます。特に、実務経験と関連性の高い資格は、具体的なエピソードとともに紹介すれば、より効果的にアピールできます。面接時に資格について質問された際に、詳細を説明できるように準備しておきましょう。

      Q.免許・資格のどちらも持っていない場合は?

      記載する内容がない場合でも、「特になし」と明記することが履歴書作成における基本です。何も記載せず空欄にしておくことは避けましょう。空欄の場合、採用担当者は応募者が免許や資格を持っていないのか、それとも単に書き忘れたのかを判断することができないからです。

      空欄のまま提出すると、書類の不備とみなされたり、応募者の性格を雑であると判断されたりする可能性があります。

      免許や資格がないことに、引け目を感じる必要はありません。履歴書は、企業に対して応募の意思を伝える公的な書類なので、一定のルールに沿って作成する必要があります。

      Q.免許・資格のどちらかしか持っていない場合は?

      履歴書の「免許・資格」欄では、持っている免許・資格のみを記載することが基本です。したがって、免許または資格のどちらか一方しか持っていない場合、持っている方だけを記載すれば問題ありません。

      両方を持っていない場合には「特になし」と記入する必要がありますが、片方だけの場合に「資格なし」や「免許なし」といった表記は不要です。

      例えば、免許のみを持っていて資格を持っていない場合、その免許の名称と取得年月を記載するだけで十分です。「資格なし」などと書く必要はありません。

      • 免許を持っている場合
        普通自動車第一種運転免許 取得(2025年1月)
        以上

      • 資格を持っている場合
        英語技能検定2級 取得(2025年1月)
        以上

      免許・資格のどちらか一方しか記載しない場合でも、末尾には「以上」と書いて締めくくると、より丁寧な印象を与えます。

      Q.取得予定の資格を記入しても問題ない?

      現在取得に向けて勉強中、もしくは受験後の結果待ちの場合などは、「取得予定」「受験予定」「取得見込み」などの表記を用いて記載しても問題ありません。むしろ、資格取得に向けて勉強中や受験予定であることを書けば、向上心の高さをアピールすることができます。なお、「取得予定」の資格を記載するときは、次のような書き方を意識しましょう。

      「〇〇〇資格の取得に向けて勉強中」

      「〇年〇月に受験予定」

      「看護師免許取得見込み」

      また、資格取得見込みの資格を履歴書に記載しても、結果的に資格が取得できなかった場合に内定が取り消しになることはありません。ただし、応募条件に資格の取得が必須となっている場合は、資格が取れなかった場合に法人側と話し合う必要がある可能性があるので、注意が必要です。

      Q.資格は何級から書ける?

      一般的には2級以上の資格から書けると言われています。

      例として、ファイナンシャル・プランナーの資格であれば、一般的に3級は比較的取得しやすいので、2級以上を取得している場合に記載するのが望ましいでしょう。英語力においても、同様のことが言えます。英検であれば2級以上、TOEICであれば600点以上が、履歴書に記載する際の一般的な基準とされています。

      ただし、これらの基準はあくまで一般的な目安であり、応募する職種や企業によって異なります。資格の難易度や、アピールできるレベルを考慮して、書くかどうかを判断しましょう。

      Q.免許・資格欄に日付欄がない場合も生年月日は入れるべき?

      結論として、免許・資格欄に日付を書く項目がない場合でも、取得年月は書くべきです。具体的には、「資格名 △年△月 資格取得」と記入すればOKです。

      資格取得の日付がわからない場合は、資格者証や合格通知書、資格証明書などの書類を確認しましょう。書類が見つからない場合は、資格を交付している団体に問い合わせて再発行依頼が必要です。

      履歴書に書ける資格を正しく理解した上で書類選考に挑もう

      履歴書の免許・資格欄は、単に免許や資格を羅列するだけでなく、あなたのスキルや能力を企業にアピールする上で重要な役割を果たします。しかし、闇雲に取得した資格をすべて記載すれば良いというものではありません。企業の求める人物像や業務内容との関連性を考慮し、適切に記載する必要があります。

      なお、資格欄には正しい書き方が定められています。誤った書き方で提出してしまうと、採用担当にマイナス評価を与えかねません。そのため、資格の種類に応じた正しい記載方法を把握しておきましょう。

      どのように書けば良いかわからない、NGな書き方を知りたいと思ったときは、本記事で解説した内容を一つひとつチェックしながら履歴書の作成を進めていきましょう。

      らくだ先生
      免許・資格欄の書き方ポイント
      • 免許・資格欄は、応募職種に関連する資格を取得日順に正式名称で書こう!
      • 「国家資格」「TOEIC」「MOS」「普通自動車免許」の資格は優先的に記載しは記載しアピールしよう!
      • 免許・履歴書欄に書くことがないときには「特になし」と必ず記入しよう!

      履歴書の扶養家族欄の書き方は?扶養家族数が0の場合や配偶者の基準も解説

      履歴書の「扶養家族欄」は、選考に直接影響することはないものの、社会保険や税金の事務手続きで用いられるため、正確に書く必要のある項目です。

      本記事では履歴書の扶養家族欄の書き方をケース別に紹介。ぜひ参考にして正しい扶養家族欄の書き方をマスターしてください。

      履歴書に書く扶養家族数とは

      「扶養家族」とは、自分自身が扶養している家族のことを指します。ただし、「税法上の扶養家族」と「社会保険上の扶養家族」は定義が異なるため注意が必要です。それぞれどのような条件になっているのか、2つの定義の違いについて解説します。

      扶養家族の2つの定義

      扶養家族といっても税法上の定義か、社会保険上の定義かで条件が異なることを覚えておきましょう。それぞれの条件は下記の通りです。定義を勘違いして誤った記載をすると、後々の手続きでトラブルが起きるため、よく確認しておきましょう。

      税法上の扶養家族

      (1)配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族をいいます。)または都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
      (2)納税者と生計を一にしていること。
      (3)年間の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)であること。
      (給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
      (4)青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと。

      引用:扶養控除|国税庁

      税法上の扶養家族は、以上の4つすべてに当てはまっていることが条件です。

      配偶者以外の親族で納税者本人と生計を共にしており、給与所得が103万円以下であれば、ほとんどの場合で税法上の扶養家族として扱われます。対象税目は所得税で、条件を満たす場合は所得控除を受けられます。

      社会保険上の扶養家族

      1.被保険者の直系尊属、配偶者(事実上婚姻関係と同様の人を含む)、子、孫、兄弟姉妹で、主として被保険者に生計を維持されている人※これらの方は、必ずしも同居している必要はありません。

      2.被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人

      ※「同一の世帯」とは、同居して家計を共にしている状態をいいます。

      ① 被保険者の三親等以内の親族(1.に該当する人を除く)
      ② 被保険者の配偶者で、戸籍上婚姻の届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の人の父母および子
      ③ ②の配偶者が亡くなった後における父母および子
      ※ただし、後期高齢者医療制度の被保険者等である人は、除きます。

      引用:被扶養者とは?|全国健康保険協会

      履歴書では、基本的に社会保険の扶養家族の定義に則って扶養家族数を記入します。被扶養者の条件は上記の通りで、こうして扶養を受ける親族のことを「被扶養者」といいます。

      事実婚を含む配偶者または親族で、被保険者本人に生計を維持されており、年収が130万円以下であることが大きな要件です。

      また、75歳以上で加入する後期高齢者医療制度の被保険者である人は、被扶養者にはカウントされませんのでご注意ください。

      履歴書で扶養家族の記載が必要な理由

      扶養家族の記載が必要な理由

      • 社会保険の加入手続き
      • 各種税金の算出
      • 住宅手当や扶養手当の算出

      扶養家族欄の記載が必要な理由としては、上記の3つが挙げられます。中でも大きな理由は、企業が各種手続きをする際に、扶養家族の人数など、扶養家族についての情報が必要になるためです。

      そのため、採用結果に直接影響のある部分ではありませんが、正しい情報を記入しておくようにしましょう。

      扶養家族数に入る?履歴書の配偶者・配偶者義務とは

      履歴書の配偶者欄

      履歴書の「配偶者」「配偶者の扶養義務」は税法と社会保険どちらの定義を用いて記入するのか、それぞれ詳しく解説していきます。特に婚姻届を提出していない場合には注意が必要なので、必ず確認しておきましょう。

      履歴書の配偶者とは

      履歴書の配偶者とは、基本的に社会保険上の配偶者の定義と同じ考えで記載します。そのため婚姻している場合に加え、事実婚・内縁関係にある人も配偶者として扱われます。

      事実婚・内縁関係の場合は企業から証明書類を求められるケースもあるため、住民票など証明できる書類を準備しておくと良いでしょう。

      履歴書の配偶者の扶養義務とは

      履歴書の配偶者の扶養義務とは、配偶者を経済的に養う義務があるかどうかについて記載する欄のことです。こちらも履歴書の配偶者と同じく、社会保険の定義を基準にして考えます。

      そのため、年間収入が130万円以下(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円以下)の配偶者がいる場合は、配偶者の扶養義務があることになります。

      扶養家族数の基本の書き方

      履歴書の扶養家族欄

      扶養家族欄は、「扶養家族数」「配偶者(有・無)」「配偶者の扶養義務(有・無)」の3つから構成されています。それぞれ正しく記入する必要がありますので、しっかり確認しておきましょう。項目ごとに1つずつ解説していきます。

      扶養家族数の書き方

      扶養家族数には本人の数は含めず、被扶養者の人数のみを記載します。前述の通り被扶養者とは、社会保険の扶養を受ける親族のことを指します。

      また、「配偶者を除く」の但し書きがあるケースがほとんどですので、基本的には自分自身と配偶者を除いた人数を記入します。例えば、結婚していて扶養する家族がいない場合は、0人と記入します。

      配偶者の書き方

      結婚して配偶者がいる場合は「有」に○を付けます。事実婚・内縁関係の場合も社会保険上は配偶者として認められますので、「有」に○を付けましょう。

      ただし、事実婚はそれを証明する書類が必要となるので、別途住民票などの証明書類を準備しておきましょう。

      配偶者の扶養義務の書き方

      扶養義務については、配偶者の年間収入が130万円以下(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円以下)である場合は、「有」に○を付けます。当てはまらない場合は「無」に○を付けましょう。

      【ケース別】配偶者欄・扶養家族数の書き方

      独身の場合

      独身の扶養家族欄の記入例

      独身の方は、上記の通り、配偶者の欄を「無」と記載し、配偶者の扶養義務も「無」と記載します。

      注意点は、扶養家族数もこの場合空白にはせず、0人と記入します。独身の場合でも両親を養っているなど、扶養家族がいる場合は人数を記入しましょう。

      独身で両親を養っている場合

      独身で両親を養っている場合の扶養家族欄の記入例

      両親と同居していない場合でも、仕送りなどで経済的に支えている場合には、扶養家族としてカウントします。

      例えば、独身で両親を経済的に支えている場合は、配偶者の欄は「無」と記載、配偶者の扶養義務は「無」と記載し、扶養家族数の欄は2人と記入します。ただし、両親と同居していても両親を養っていない場合は、扶養家族数も0人となります。

      専業主婦(夫)の配偶者がいる場合

      専業主婦(夫)の配偶者がいる場合の扶養家族欄の記入例

      専業主婦の妻・もしくは夫がいる場合は、配偶者を養う必要がありますので、配偶者の欄は「有」、配偶者の扶養義務は「有」と記載します。

      子どもがいないか、いても年収130万円以上の場合は扶養家族数に0人と記載し、いる場合はその人数を扶養家族数の欄に記入します。

      共働きの配偶者と子ども(学生)がいる場合

      共働きの配偶者と学生の子どもがいる場合の扶養家族欄の記入例

      妻や夫がいるため配偶者の欄は「有」と記載しますが、配偶者の扶養義務と扶養家族数は、それぞれの家族の年収額により異なります。

      たとえば夫婦どちらも年収130万円以上で、子どもは収入無しの場合、上記のように配偶者の扶養義務は「無」、扶養家族数は子どもの分をカウントし、1人と記入します。

      また、妻(夫)も年収130万円以下だった場合は配偶者の扶養義務を「有」と記載します。子どもが年収130万円を超える場合は扶養家族数にカウントしませんので0人と記入しましょう。

      扶養家族数の書き方でよくある質問

      扶養家族の年収が130万円を超えた場合は?

      扶養家族の年収が130万円(60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円)を超えた場合、原則として扶養家族からは外れます。

      ただし、厚生労働省の年収の壁・支援強化パッケージによると、2023年10月以降からこの基準が緩和され、条件を満たした場合は年収が130万円を超えても2年以内であれば扶養内として認められます。

      これはパートやアルバイトで働く方が、繁忙期などで労働時間を延ばすことにより、年収が一時的に上がってしまっても、事業主がその旨を証明することで引き続き被扶養者(社会保険で扶養を受ける親族のこと)認定が可能となる仕組みです。詳しい制度については厚生労働省のホームページをご確認ください。

      自分が学生の場合の扶養家族欄の書き方は?

      自分が学生の場合、自身が扶養している家族は基本的にいないため、扶養家族数は0人となります。

      婚姻関係がある場合は配偶者「有」に○を付け、扶養義務があるかどうかによって配偶者の扶養義務の有無のどちらに○をつけるか判断しましょう。

      1人暮らしの場合は扶養家族数は0人?

      社会保険上は、同居ではない場合も経済的に支えていれば扶養に入れます。

      1人暮らし(独身)で、両親を養う必要も無ければ扶養家族数は0人と記載します。別居していても両親の生計を支えている場合は、扶養家族数に人数を記入します。

      このように、1人暮らしの場合も履歴書の扶養家族欄は空白にせず、きちんと配偶者の有無や扶養義務には「無」に○を付け、扶養家族数も適切な人数を記入しましょう。

      扶養家族数に自分は含める?

      自分自身が被扶養者であっても、自分の扶養家族数には含めません。自分の立場から見て、経済的に養う必要のある人数のみを記載しましょう。

      事実婚のパートナーがいる場合の書き方は?

      履歴書は社会保険の定義で記載するため、事実婚や内縁のパートナーの場合も、生計を共にしていることが証明できれば扶養人数としてカウントします。

      その際は配偶者「有」に○を付け、経済的に支える必要がある場合は扶養義務の欄も「有」に○を付けましょう。また、パートナーとの関係性を証明できるよう、住民票などの証明書類を用意しておきましょう。備考を書き込めるのであれば、企業に事実婚である旨を説明できるようにしておくと安心です。

      履歴書の扶養家族数は正しく記入しよう!

      履歴書に記入する扶養家族とは、社会保険上の扶養家族の定義に則ることが原則です。扶養家族欄は、配偶者の年収、子どもの有無など、さまざまなケースによって書き方が異なるため、自分のケースに合った書き方をマスターしましょう。

      また、事実婚・内縁関係のパートナーがいる場合は別途その旨の説明が必要になりますので、住民票など証明書類を用意しておくと安心です。

      履歴書の扶養家族欄は、選考に直接影響の出る部分ではありませんが、社会保険など各種手続きに企業が必要とする情報です。そのため書き方を正しく理解し、正確な情報を記入しましょう。

      らくだ先生
      扶養家族欄の書き方ポイント
      • 扶養家族欄は税金や保険の手続きのために記入が必要!
      • 扶養家族として数える条件は複数あるため必ず確認しよう
      • 事実婚・内縁関係の場合は証明書類も用意しよう
      • 独身など扶養家族がいない場合も空欄はNG!

      履歴書の学歴・職歴欄の書き方とは?新卒・転職別のポイントを徹底解説!

      このページでは履歴書の職歴・学歴欄の書き方について解説しています。

      転職か新卒かによって書き方が若干異なるため、注意が必要です。

      書き方のポイントを押さえ、読みやすく内容が伝わる履歴書を作成していきましょう。

      学歴・職歴欄を書くときの基本ルールをおさえよう!

      学歴・職歴欄の記入見本

      「入学・卒業」「入社・退職」の年は和暦か西暦で統一する

      学歴・職歴を書くときの年は、平成・令和などの和暦、20☓☓年と表記する西暦、どちらを使っても問題ありません。

      ただし、必ずどちらか一方に統一するようにしましょう。

      和暦と西暦が混在していると、ひと目で時系列を把握するのが難しくなり、読みにくい履歴書になってしまいます。

      年月の書き方は、生年月日や資格取得年、職務経歴書も含め、提出する応募書類全体で揃えましょう。

      学歴を書くときは中央に「学歴」と記入する

      履歴書の経歴欄は「学歴・職歴」として、1つのスペースにまとまっていることがほとんどです。

      上から学歴→職歴の順に、それぞれ分けて記載しましょう。

      学歴を書くときは、まず1行目の中央に「学歴」と記入します。

      2行目から、入学・卒業の年月と学校名を順番に記載していけばOKです。

      職歴を書くときは中央に「職歴」と記入する

      学歴が記載できたら、その下に職歴を記載していきます。

      最後に記入した学歴から1行空けて、その次の行の中央に「職歴」と記入します。

      その下の行から、入社・退職の年月と会社名などを続けて書いていきましょう。

      学校名・会社名は省略しない

      履歴書は応募者の経歴を証明する公式の文書なので、学校名や会社名は省略せず、正式名称で記載するのが鉄則です。

      例えば、高校であれば「◯◯高校」ではなく、「□□県立◯◯高等学校」と書きます。

      会社名の場合は「(株)」などの略語は避け、「株式会社◯◯」と名称を全て記載します。

      その他、大学の学部名や、会社の部署名なども正確に記入しましょう。

      経歴欄の最後は「以上」で締める

      学歴・職歴が全て記入できたら、「以上」で締めくくるのがマナーです。

      最後に書いた職歴の次の行に、右側に寄せて「以上」と記入します。

      これは、「これ以上記載する経歴はありません」と示すものです。

      記入漏れがないことや、改ざんを防ぐ目的もあるので、忘れずに記入しましょう。

      【転職】履歴書の学歴・職歴欄の正しい書き方

      学歴の履歴書への書き方

      学歴は「高校卒業」から書く

      転職活動では、学歴よりも職歴が重視される傾向があるので、学歴の一部を省略して書くことができます。

      省略できるのは学歴は、中学入学・卒業、高校入学までです。

      省略して学歴を記載する場合は、「高校卒業」から書き始めましょう。

      名称が変わった場合は新旧どちらも書く

      卒業した学校の校名や学部名が変更になっている場合は、当時の名称と現在の名称をどちらも記載します。

      卒業した当時の学校名の隣にカッコ書きで「◯◯大学(現△△大学)」と書きます。

      学校同士が合併した場合も同様の書き方でOKです。

      廃校の場合は、当時の名称のみで、あえて廃校したことを書く必要はありません。

      職歴の履歴書への書き方

      短期間の職歴も正確に記入する

      在籍期間が短くても、履歴書には全ての職歴を記入するのが基本です。

      短期間で辞めた場合、記載しなくてもよいと思うかもしれませんが、後に発覚することで、信頼関係に影響を及ぼすかもしれません。

      退職理由は、面接で聞かれたときに答えれば問題ありません。

      期間に関わらず、職歴は全て記載しましょう。

      配属された「部署名」も記入する

      職歴を書くときは、配属された部署名や課名も書き添えましょう。

      どんな仕事を経験してきたのかひと目でわかり、より丁寧な履歴書に仕上がります。

      入社後に異動が合った場合は、異動前の部署と移動後の部署どちらも記載します。

      会社名と同じく、部署名は省略せずに正式名称で記載しましょう。

      担当業務について簡潔に書く

      部署名や課名だけでは、具体的にどんな仕事をしていたのかイメージしづらいケースもあります。

      そんな時は、部署名の横に「◯◯業務を担当」などひと言添えるのがおすすめです。

      特に応募先でも活かせる内容の場合、記入すれば自己PRにも繋がります。

      履歴書のスペースだけでは書ききれない場合は、職務経歴書に詳細を記載しましょう。

      退職理由は「一身上の都合により」を添える

      退職理由が自己都合の場合、「一身上の都合により退職」と書きます。

      自己都合とは、転職、結婚、療養、介護などの個人的な事情です。

      より具体的に伝えたいときは、「一身上の都合により退職」のあとにカッコ書きで「(○○のため)」と書き足すと、ひと目で理由がわかるのでおすすめです。

      退職理由は面接で詳しく聞かれる可能性もあるので、答えられるよう準備しておきましょう。

      【新卒】履歴書の学歴・職歴欄の正しい書き方

      学歴の履歴書への書き方

      新卒の場合は「中学卒業」から書くのが一般的

      新卒採用の履歴書の学歴は、中学卒業から書くのが基本です。

      続けて、高校、大学と経歴を記載します。

      前述の通り、学校名は省略せずに正式名称で書きましょう。

      高校で普通科以外だった場合は専攻していたコース名、大学では学部学科名も合わせて記載します。

      どんなことを学んできたのか、ひと目でわかるようにしておきましょう。

      予備校や資格取得スクールは学歴に含まない

      語学学校、資格取得のためのスクール、職能訓練などの各種学校は学歴に含まれません。

      浪人中に通っていた予備校や、短期留学も履歴書の経歴欄には記載しないのが一般的です。

      取得した資格は資格欄に記入し、より詳細をアピールしたいときは自己PR欄などを活用しましょう。

      職歴の履歴書への書き方

      基本は「なし」を記入(アルバイトの経験は職歴に含まれない)

      学生で社会人経験がない場合、職歴と書いた次の行に「なし」と明記するのが一般的です。

      履歴書に書く職歴は、正社員として働いた経験を書くのが基本です。

      よってアルバイトは職歴には含まれないので、記載する必要はありません。

      アルバイトの経験をアピールしたいときは、自己PR欄などを利用しましょう。

      インターンの経験は記載する

      新卒採用で職歴欄に書く内容がない場合、インターンシップの経験を記載するのもおすすめです。

      インターンで身につけた知識やスキルをアピールすることができます。

      採用担当者がひと目でインターンとわかるように、社名の後に「インターン」と書きましょう。

      応募先と関係のない業界や1日限りの短い体験だと、あまり評価してもらえない可能性もあるので注意が必要です。

      履歴書の学歴・職歴欄が足りない場合の対処法

      学歴・職歴欄の広い履歴書を選ぶ

      学歴や職歴が多いと、履歴書の種類によっては書ききれないときは、経歴欄の広い履歴書を準備しましょう。

      市販の履歴書を使うのであれば、B5よりもA4の方がおすすめです。

      転職者の場合、経歴欄のスペースが広い履歴書もあるので探してみましょう。

      一方、経歴が少ない人の場合はスペースが広いと空白が目立ってしまうので、経歴欄が小さい履歴書がおすすめです。

      書ききれない職歴は職務経歴書に書く

      転職の回数や部署異動の回数が多い場合、履歴書の経歴欄だけでは収まりません。

      履歴書には直近勤務した2〜3社を記載し、その他の経歴は職務経歴書にまとめるのがおすすめです。

      職務経歴書には経歴だけでなく、職務内容や具体的な実績などを記載することもできるので、しっかりと経歴をアピールできます。

      履歴書の経歴欄の最後に「詳細は職務経歴書に記載」などと書いておきましょう。

      1行に入社と退職をまとめる

      入社と退職は別々の行に書くのが基本ですが、スペースを確保したい場合は省略することも可能です。

      具体的には、「20☓☓年4月 △△株式会社 入社(20☓☓年10月退職)」のように入社と退職を1行にまとめます。

      履歴書に書ききれなかった内容は、職務経歴書に記載して補完しましょう。

      らくだ先生
      学歴・職歴欄の書き方ポイント
      • 年月は和暦・西暦どちらかに統一!ひと目で時系列がわかるようにしよう。

      • 学歴と職歴を分けて書く。書ききれないときは職務経歴書を使おう!

      • 学校名・会社名は省略NG。必ず正式名称で書こう!

      履歴書の満年齢の書き方とは?正しい計算方法と間違えたときの対処法

      このページでは履歴書に書く正しい年齢について解説しています。

      履歴書には数え年ではなく、満年齢を記載します。

      間違って書いてしまうと年齢詐称となるため、注意が必要です。計算方法に従い、正しい情報を履歴書に記載しましょう。

      履歴書に記載する正しい年齢とは?

      履歴書には現在の年齢を記載する

      生年月日の記入例

      履歴書の生年月日欄には、履歴書を提出する時点の年齢を「満〇〇」と記載します。

      また、履歴書を郵送やメール送付する際には、送付日時点の年齢を書きます。

      履歴書を書いている日付での年齢を記載しないように気を付けましょう。

      特に、誕生日が履歴書提出日に近い場合には注意が必要です。

      履歴書を書いているときの年齢を書いてしまうと、履歴書提出日の年齢が間違いということになります。

      正しい年齢を書くように細心の注意を払いましょう。

      満年齢と数え年とでは数え方が違う

      出生元日(1/1)誕生日元日(1/1)誕生日元日(1/1)誕生日
      満年齢0歳1歳2歳3歳
      数え年1歳2歳3歳4歳

      日本には、「満年齢」という年齢の数え方と「数え年」という年齢の数え方があります。

      満年齢は、生まれた日から1年間を0歳として誕生日がくるたびに1歳ずつ加えていく数え方のことです。

      一方、数え年は生まれた年を1歳とします。元旦が来る度に1歳ずつ加えていく数え方のことです。

      そのため、誕生日によっては満年齢と数え年とのズレが生じることもあります。

      数え年は、あまり馴染みがないかもしれません。

      「七五三」や「長寿のお祝い」「厄年」などには数え年を使う風習があります。

      履歴書に年齢を書くときのポイント

      西暦と和暦のどちらで書いてもOK!

      履歴書の生年月日の記載は、西暦と和暦(元号)のどちらを使用しても問題ありません。

      また、同様に学歴や職歴などの欄でも西暦と和暦(元号)はどちらを使用しても問題ありません。

      ただし、1枚の履歴書の中で西暦と和暦を混合させないようにしましょう。

      和暦と西暦が混合していると、書類の統一感が無くなるだけではなく、時系列が分かりづらくなる可能性があります。

      履歴書を作成する際には、西暦と和暦のどちらを使用するのかあらかじめ決めておき、年号の統一を徹底するようにしましょう。

      元号は省略しない

      履歴書を作成する際には、和暦を英文字で略したりする表記は避けましょう。

      履歴書は正式なビジネス書類なので望ましくありません。

      例えば「昭和」を「S」、平成を「H」、令和を「R」など年号を略さず、「昭和」「平成」「令和」と正しく記載します。

      他にも「〇年〇月〇日」を「〇/〇/〇」とスラッシュを使用して表記したり、「〇〇〇〇.〇.〇」とドットを使用して表記するのはNGです。

      これは、履歴書だけに限らず、職務経歴書やその他の応募書類すべてに該当するので注意しましょう。

      履歴書に書く満年齢の算出方法

      西暦をもとに計算する方法

      満年齢の計算方法

      満年齢は西暦をもとに算出することができます。

      西暦を使って計算するときは、履歴書を提出する歳から生まれた年を引きましょう。

      例えば、1999年生まれの方が2023年に履歴書を提出する場合、「2023-1999=24」を算出できます。

      その年の誕生日を迎えているのであれば、そのまま「満24歳」と記載しましょう。

      一方、履歴書を提出時点で誕生日が来ていない場合、「24-1=23」になるので「満23歳」となります。

      表計算ソフトで計算する方法

      表計算ソフトを使って計算する方法

      満年齢は表計算ソフトを使用し算出することもできます。

      近年は、履歴書をデータで応募先企業に送付することが増えてきています。

      履歴書をExcelなどの表計算ソフトで作成する場合は、計算式を使用しましょう。

      表計算ソフトには様々な関数がありますが、簡単なのは満年齢の計算に「DATEDIF(デイトディフ)」関数を使用します。

      「DATEDIF」関数を使用した計算の仕方
      • 表計算ソフトを開き「A1」のセルに誕生日、「B1」のセルに提出日のセルを入力する
      • 任意のセルに「=DATEDIF(開始日,終了日,単位)と入力する

      履歴書に年齢を書き間違えたときの対処法

      履歴書を書いている途中に気づいた場合

      履歴書の年齢を書き間違えてしまった場合は、新しい履歴書に書き直しましょう。

      履歴書は大切なビジネス書類なので、修正液や修正テープを使った修正はNGとされています。

      そのため、最初から書き直しきれいな履歴書で提出することが大切です。

      なお、履歴書を書くときには失敗したときのことを考え、予備の履歴書を用意しておきましょう。

      また鉛筆で下書きしてから清書すると失敗する可能性は低くなります。

      ただし、応募先企業が独自の履歴書を使用しており、新しい履歴書を用意できない場合には二重線と訂正印で修正します。

      このとき、訂正印はゴム印ではなく朱肉を使用する印鑑になります。押し間違いに気を付けましょう。

      履歴書を提出した後に気づいた場合

      履歴書を応募先企業に提出した後に気づいた場合は、直ちに採用担当者へ連絡し、訂正や謝罪をしましょう。

      ただ、年齢を書き間違えたとしても誤りが軽微な場合は、採用の可否に大きくかかわることはありません。

      しかし、履歴書の年齢を書き間違えると、履歴書自体の信憑性にかかわる大きな問題となります。

      気づいた時点で連絡を取り、指示を仰ぐのが賢明でしょう。

      らくだ先生
      履歴書の満年齢の書き方
      • 履歴書の年齢は、提出日時点での年齢を記載しよう!

      • 履歴書は西暦と和暦どちらを使用してもOK!

      • 年齢を書き間違えたときには、修正せずに履歴書を書き直そう!

      履歴書の賞罰欄とは?ない場合は何を書く?正しい書き方と賞罰の基準も紹介

      企業が指定する履歴書を使用する場合、賞罰欄が設けられていることがあります。賞罰欄には、アピールしたい内容を自由に書いても良いわけではありません。しっかりと内容を理解し記述しないと、企業に提出する書類として不適格です。

      また、虚偽があることが判明すれば、内定取り消しや懲戒処分に至る可能性もあるため、十分な注意が必要です。

      この記事では、履歴書を書く人が記載するべき内容を端的に判断できるよう、賞罰に挙げられる要件の基準を詳しく解説します。賞罰欄が設けられていない履歴書に記載する方法や、該当する賞罰が何もない場合の対処法など、正しい書き方も説明します。

      履歴書に書く賞罰とは

      賞罰とは「著名な賞・公的な賞の受賞歴」「前科」を示す言葉です。履歴書に賞罰欄がある場合、内容を正しく書く義務があります。基準に該当しない受賞歴を自己判断で載せたり、書くべき前科を省略することはできません。

      ただし、国家規格である「JIS規格」の製品には、賞罰を書くべき欄が設けられていません。主にこの規格を採用している市販の履歴書を使用する場合、賞罰の基準を気にかけることはほとんどないでしょう。自身でフォーマットを作成する場合も、あえて賞罰欄を設ける必要はありません。

      対応が必要なのは、企業が指定する履歴書フォーマットに記述する場合です。もし賞罰欄があれば、応募者には企業に正しい情報を伝える義務があります。

      履歴書に書く賞罰の基準

      賞の基準は「全国区または公益性が高い」

      履歴書に記載する「賞」は、「全国区または世界的なコンテスト・大会での受賞」または「公益性が高く、行政機関から表彰されたもの」に限られます。

      前者は「誰でも知っている賞・大会」と考えるのが適切です。例えば小説の芥川賞・直木賞、日本プロスポーツ大賞などが該当します。認知度の低い賞や、学生が対象の大会などは対象外です。

      後者は自治体や警察、消防などからの表彰です。事件や事故を未然に防いだときに贈られる警察の感謝状が身近な例でしょう。部活動や趣味の領域でも、優れた実績がきっかけで、自治体から表彰された場合は基準に該当します。

      罰の基準は「前科のうち効力が消滅していないもの」

      履歴書に挙げる「罰」は「効力がある前科」です。前科とは、刑事裁判で有罪判決を受けた履歴です。懲役刑、禁固刑、罰金刑が科されたり、交通違反で略式起訴になった場合が該当します。無罪が確定したケースや、不起訴処分、反則金のみで刑事裁判に至らなかった案件は前科と呼びません。

      前科は刑の執行終了後、一定期間が経過すると効力が消滅します。懲役刑や禁固刑は10年、罰金刑は5年です。執行猶予の場合、猶予期間の終了をもって刑の効力もなくなります。効力が消滅した前科は、賞罰欄に書く必要はありません。

      軽微な違反でも「罰」の記載を指示される職種もある

      例外的に「罰」の範囲を広げて記載する職種もあります。バス運転手やタクシードライバー、トラック運転手などの「日常的に運転に関わる職種」です。

      通常、刑事裁判(略式起訴を含む)に至らない交通違反は賞罰欄に記載する必要がありません。しかし運転のプロの場合、軽微な交通違反でも看過できません。会社の信用問題にも関わるため、つぶさに申告するよう求める企業が多いのです。

      賞罰欄に書く内容を特別に指示された場合は、命令に従う義務があります。「通常は必要ないから」と書かないで提出すると、申告義務違反に問われる可能性があります。

      賞罰は転職・新卒で内容が変わる項目ではない

      賞罰は転職の場合と新卒の場合とで基準が変わるものではありません。そのため、新卒だからといって、「学生時代の部活の受賞歴」を挙げることはできません。

      書ける範囲が狭いため、通常は記載する内容がある人の方が少ないですが、「自己アピール」や「免許・資格」に載せるべき内容を誤って書くと、常識の欠如を疑われる恐れがあります。何もない場合は、「なし」と素直に記述するだけで問題ありません。

      履歴書に賞罰を正しく記載する書き方

      賞罰欄がある履歴書に「賞」を挙げる

      賞罰欄での「賞」の記入例

      履歴書に賞罰欄がある場合は、フォーマットに則り記述します。「年」「月」「賞罰の内容」の並びで書くのが通常のスタイルです。内容を書き終えたら、一行空けて右詰めで「以上」と記述しましょう。

      賞罰欄がない履歴書に「賞」を挙げる

      賞罰欄がない場合の賞罰の記入例

      「賞」があれば大きなアピールになるため、賞罰欄のない履歴書にも積極的に記載します。書き入れるべき場所は「学歴・職歴欄」の下部です。職歴の後に一行空けて「賞罰」と記し、内容を記述します。

      賞罰欄がある履歴書に「罰」を挙げる

      賞罰欄での「罰」の記入例

      「罰」の場合、書き方が複雑です。「年」「月」に書くのは刑が終了した日です。懲役刑や禁固刑なら刑期終了日を、罰金刑は罰金を納付した日を書きます。いずれも裁判で刑が確定した日ではないため注意しましょう。

      また、それぞれの刑期や罰金の納付を終えたことを示す「終了」も忘れず記述します。

      なお、記載事項が「罰」だけであり、履歴書に賞罰欄がない場合は、わざわざ書く必要はありません。選考を受ける企業から指定された場合のみ対応しましょう。

      賞罰欄がある履歴書に「賞罰なし」を書く

      賞罰欄に書くことがない場合の記入例

      賞罰欄がある履歴書は、書く内容がなくとも空欄で提出するわけにはいきません。該当する「賞」「罰」ともになければ、「なし」と記述します。この場合も最後は一行空けて、「以上」と締めることが必要です。

      履歴書の賞罰欄に誤って記載しがちな「賞」の例

      学生時代の活動での実績

      履歴書の賞罰欄には、学生時代の実績は記載しません。インターハイや大学対抗試合で華々しい成績を収めても対象外です。老若男女に広く認知されているとは言い切れず、行政機関から表彰されたわけでもありません。こうした実績は「自己アピール」や「特技・趣味」欄に記載するのが適切です。

      ただし、学生時代の活動でも、全年齢対象の大会やコンテストで実績を残している場合は例外です。当該の賞が広く知られていれば、賞罰欄に記入できます。例えば高校時代に音楽の国際コンクールで金賞を受賞したのであれば、賞罰欄に書くべき要件となります。

      団体競技での実績

      全国区または国際的なコンテスト・大会での受賞でも、団体の受賞歴は対象外です。履歴書に書けるのは個人の実績のみです。団体での役割や貢献をアピールするには、「自己アピール」欄や、エントリーシートの「ガクチカ」を利用します。

      団体の一員として活躍したことが広く地元で認知され、自治体から功労賞や市民賞が個人に贈られた場合は、賞罰欄に記載できます。

      学校や会社での表彰

      高校や大学、会社での表彰も賞罰欄に書くのは不適切です。内輪の表彰で、広く社会に知られるものではありません。高校や大学からの表彰は「自己アピール」欄に、会社での表彰は職務経歴書に書くのが適切です。

      賞罰欄で取り上げると、せっかくのアピール材料が台無しになりかねません。常識の欠如を疑われ、評価を下げるきっかけにもなります。

      履歴書の賞罰欄に誤って記載しがちな「罰」の例

      刑事罰にならない交通違反

      履歴書に書く「罰」は刑事裁判(略式起訴を含む)が行われるものに限ります。軽度な交通違反は、反則金を納めるだけで刑事裁判が行われないため、賞罰欄に書く必要はありません。

      例えばスピード違反の場合、一般道で30km/h以上、高速道路で40km/h以上で刑事罰の対象となる赤切符が切られます。この場合、略式起訴が刑事裁判の代わりとなるため、賞罰欄に書く必要があります。反則金を納めるだけの青切符は、記載の対象外です。

      会社での懲戒処分

      会社で受けた懲戒処分は賞罰欄に書く必要はありません。企業独自の基準で下された判断で、刑事罰ではないからです。ただし犯罪を理由に懲戒処分が下った場合は、刑事罰の範疇です。刑事罰の側を記載する必要があります。

      なお懲戒処分は履歴書に記載する必要がないだけで、「隠しても良い」こととイコールではありません。面接で言及された場合は、正直に処分内容を伝える義務があります。

      5年を経過した罰金刑

      「罰」は効力がある内容に限られます。罰金刑は納付から5年が過ぎると効力が消滅するため、賞罰欄に記載する必要はありません。ただし、5年の間に裁判または略式起訴で再度罰金刑が科された場合、新たに罰金を納付した日から5年間の効力が生じます。その間は賞罰欄に記載しなければなりません。

      なお懲役刑・禁固刑の効力消滅は、刑期終了から10年です。期間を勘違いすると、意図せず履歴書を偽装することになります。前科がある人は効力の消滅時期に留意が必要です。

      履歴書には賞罰を書く義務がある?

      履歴書に賞罰欄がないなら書く必要はない

      市販されている履歴書の多くは、賞罰欄を設けていません。賞罰欄がない履歴書を使用する場合、あえて記載する必要はありません。書く必要があるのは、企業指定の履歴書フォーマットに賞罰欄がある場合と、企業から賞罰を書くよう指定された場合に限ります。

      賞罰欄がある履歴書には偽りない情報を書く

      賞罰欄のある履歴書には、事実を偽らずに記載しましょう。企業が賞罰を書かせるのは、応募者の前科を知るためです。

      企業の知りたいことに正直に答えないと、信頼関係に大きな傷をつけます。特に前科の詐称は申告義務違反に問われる可能性が高く、入社前なら内定の取り消しに、入社後なら懲戒処分を下されるでしょう。

      アピールしたい賞があるなら欄がなくても記入する

      賞罰欄は目立つ場所にあります。ひと目でアピールできるため、記載できる賞があれば積極的に活用するべきです。履歴書に賞罰欄が設けられていない場合、学歴・職歴の下に「賞罰」と書けば記載できます。

      学歴や職歴を確認する流れで能力や努力を伝えられるのは、就活で大きなアドバンテージとなります。採用担当者の目を引く履歴書となり、書類をじっくり読んでもらえる可能性が高まるでしょう。

      賞罰欄は書くべき基準を理解して漏れのない記載を心がけよう

      「賞」は採用を後押しする道具になる反面、「罰」は就職の障壁になり得ます。前科がある人は、「前科のせいで就職できない」と気が重くなるかもしれません。

      しかし賞罰を書くよう求められた場合、従わない選択肢はありません。就職後に詐称が露呈すると懲戒免職になる恐れがあり、より困難な状況に追い込まれます。事実を正直に記載した上で、面接で反省や学びにフォーカスするのが賢明です。

      賞罰欄に書くべき基準を理解し、伝えるべき内容をしっかり記載するよう心がけましょう。

      らくだ先生
      賞罰欄の書き方のポイント
      • 「賞」には公的な入賞・受賞歴、「罰」には前科を書く
      • 賞罰欄に書くことがないときには「なし」と必ず記入しよう!
      • 賞罰の詐称は後に発覚すると大きな問題になるため絶対にNG!

      【例文あり】履歴書の趣味・特技欄の書き方|ない場合の探し方も解説

      履歴書の「趣味・特技」欄は、企業が応募者の人柄や価値観を知るために重視している項目です。しかし、どのように書くべきなのかわからなかったり、特にこれといった趣味・特技がないと悩む人も多いです。

      そこで本記事では、趣味・特技を効果的にアピールするための具体的な書き方について、例文を交えながら解説します。また、趣味・特技がないと感じている場合の対処法についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

      履歴書の趣味・特技欄は何のためにある?

      履歴書の趣味・特技欄は、必ずしも何か書かなければならないというわけではありません。しかし、空欄にすると「自分をアピールする意欲が低い」と思われる可能性もあります。

      趣味・特技の記入内容次第では、面接での話題作り採用担当者との共通点の発見に繋がるため、この項目を有効に使うことで、あなたの人柄や価値観がより魅力的に伝わるでしょう。

      履歴書に趣味・特技欄が必要な理由

      履歴書の「趣味・特技」欄は、あなたの人柄や価値観を企業に伝える大切な要素です。この欄を通じて、採用担当者はあなたがどのような人間かを知るヒントを得られます。

      例えば、趣味や特技が仕事のスキルに直結する場合、評価はよりプラスとなるでしょう。また、「特技を活かしてチームを支えた経験がある」など、職場での活躍をイメージさせる内容は、企業側にとって魅力的です。単なる趣味や特技の紹介ではなく、自己PRの一環として考えると、より好印象を与えやすくなります。

      趣味・特技欄で採用担当者が見ているポイント

      • 応募者の人柄や価値観
      • 業務に関連するスキルや特性
      • 面接での話題作り

      採用担当者は「趣味・特技」欄から、主に以上の3つを見ています。まずは、応募者の趣味や特技を通じて、どのような性格か、どんな興味を持っているのかを知ろうとしています。また、業務に役立つスキルや経験に関連しているかどうかも注目ポイントです。

      さらに、採用担当者との会話を弾ませるきっかけにもなるため、具体的なエピソードを添えると効果的です。趣味・特技欄は、単に空欄を埋めればいいだけのものではありません。記入内容に工夫を凝らし、自分の魅力を伝える場として活用しましょう。

      履歴書に書ける趣味・特技の例【一覧表付き】

      性格や人柄が伝わる趣味・特技

      スポーツ読書
      ボランティア筋トレ
      手芸料理
      楽器演奏映画鑑賞
      アウトドアDIY

      上記の趣味・特技は、人それぞれの好みやこだわりが発揮されるため、採用担当者に性格や人柄が伝わりやすいものとなっています。

      例えば、スポーツやアウトドア系のものでは活発な印象を与えられ、手芸やDIYといった一人でじっくり取り組むものでは継続力のアピールへ繋げられます。

      また、自分の好きなものであるため、面接で深掘りされた際に受け答えがしやすいというメリットもあります。

      業務に関連するスキルを示せる趣味・特技

      プログラミング動画編集
      語学力写真加工
      SNS運用データ分析
      ブログ運営デザイン
      イラスト制作3Dスキル

      資格・免許欄に書けないものの、業務に関連するスキルを示せるような趣味・特技がある場合は、積極的にアピールすることがおすすめです。上記のようなスキルを入社後に身に着けるためには時間がかかるため、初めから身に着いている人材は選考で有利となるでしょう。

      また、これらのスキルは何らかの形で裏付けることができると、さらに信頼性が増します。例えば、動画編集が特技の場合は、実際に自分が編集した動画を提出することで、具体的なスキルの程度が伝わります。

      個性的で印象を残しやすい趣味・特技

      カフェ巡りボードゲーム
      模型製作執筆活動
      鉄道旅行コレクション
      天体観測ライブ鑑賞
      パズルバンド

      珍しい趣味や特技は、それだけで印象に残りやすい点がメリットです。ただし、採用担当者にも馴染みがない場合も十分に考えられるため、詳しい説明を求められるケースも想定しておきましょう。

      また、珍しさを前面に押し出そうとして、本来履歴書に書くべきでないような趣味・特技まで書くことは避けましょう。

      履歴書で好印象を与える趣味・特技の例文

      スポーツ

      例文

      • 特技は短距離走で、学生時代には地区大会で優勝経験があります。この経験を通じて、目標に向けて努力する大切さを学びました。
      • ヨガが趣味で、3年間続けています。心身のリフレッシュに加え、集中力や柔軟性の向上にも役立っています。

      スポーツ系の趣味・特技は、健康的・活動的な印象を与えるため、採用担当者から好印象を得やすいジャンルです。特に、体力や継続力をアピールできる内容を選びましょう。具体的な数字を交えることで、読み手により伝わりやすい内容になります。

      文化・芸術

      例文

      • 趣味は読書で、特にビジネス書を中心に年間50冊以上読んでいます。新しい知識を吸収することを楽しみ、仕事にも積極的に活かしています。
      • 特技はピアノ演奏で、10年以上の経験があります。発表会では練習を重ね、集中力を養うと同時に達成感を味わいました。

      読書や音楽など文化・芸術系の趣味・特技は、知識の幅広さや感受性の高さをアピールできます。単に得意とするだけでなく、それを通じて得られたスキルや成長の過程を織り交ぜることで、より魅力的な文章になるでしょう。

      ものづくり・制作

      例文

      • 趣味は料理で、毎週末に新しいレシピに挑戦しています。和食やイタリアンを中心に研究し、家族や友人からも好評を得ています。
      • 趣味・特技は、ハンドメイドアクセサリーの制作です。自分でデザインから制作まで行い、ハンドメイドイベントで販売した経験もあります。

      料理やものづくりに関連する趣味・特技は、その打ち込み方から仕事への取り組み方をイメージさせることができます。

      また、家族や友人から好評を得た・販売を経験したなどの実践的な経験が加わることで、具体的な熱意を示すことができ、採用担当者の理解を得やすくなります。

      スキル

      例文

      • IoTデバイスのプログラミングに興味があり、趣味でセンサーやマイコンを用いた自動化システムを制作しています。ハードウェアとソフトウェアの連携に魅力を感じています。
      • 趣味として建築や家具のデザインを学び、3Dモデリングソフトを用いて実際にバーチャル空間で再現することを楽しんでいます。

      資格や免許で表せないタイプのスキルは、趣味・特技としてアピールするようにしましょう。具体的に取り組んでいる内容も説明することで、採用担当者の興味を惹くことに繋がります。

      ただし、応募職種と関連性がないスキルは、アピールしてもあまり効果がない可能性があります。その場合は「継続的に取り組んでおり」といった表現を加え、自身の性格のアピールもできるように工夫をしましょう。

      珍しい趣味

      例文

      • 趣味はヴィンテージレコードのコレクションです。年代ごとの音質やジャケットデザインの違いを楽しみながら、再生するたびに新たな発見があることに魅力を感じています。
      • ライブ鑑賞が趣味で、特にインディーズバンドの発掘を楽しんでいます。小規模なライブハウスで才能あるアーティストを見つけるため、休日には頻繁に足を運んでいます。

      一般的でない趣味を書く際には、前提知識がなくとも理解できるように表記する必要があります。長々と詳細を書く必要はありませんが、少なくとも専門用語や固有名詞の使用は避けるべきでしょう。

      伝わりやすさを重視した上で、自分が魅力に感じている点も端的に示すことが重要です。書き終わった後には、自分がその趣味について全く知らないという前提で読み直し、内容が伝わるかどうか確認することをおすすめします。

      履歴書の趣味・特技欄の書き方のポイント

      趣味・特技を一つに絞る

      複数の趣味や特技を持っている場合でも、履歴書に書く際は一つに絞りましょう。たくさんの情報を詰め込むと焦点がぼやけてしまい、採用担当者に一番伝えたいことが伝わりにくくなります。

      一つに絞ることで、その趣味や特技に対する情熱や経験を深掘りし、より具体的で説得力のある内容を書けるようになります。採用担当者に、「これは自分の個性だ」と強くアピールするために、どの内容を書くか絞ってみましょう。

      具体的な数字でアピールする

      趣味や特技をアピールする際には、具体的な数字や成果を盛り込むことで、記載内容に説得力を持たせましょう。「私の趣味・特技は読書です」だけでは、どの程度熱心に取り組んでいることなのかが伝わりにくいです。しかし、「年間で50冊以上のビジネス書を読み、仕事に応用しています」というように数字を交えると、一気に印象的になります。

      また、ランニングが趣味・特技である場合も、「毎月100km走っています」「大会で5kmを30分以内で完走しました」など、具体的な成果を記載することで、あなたの努力や継続力が伝わります。数字を使うことで、採用担当者は具体的にイメージしやすくなり、あなたの人柄をより強くアピールできるでしょう。

      面接で説明することを意識する

      履歴書の趣味・特技欄に書いた内容は、面接で質問される可能性が非常に高いです。そのため、「どうしてその趣味を始めたのか」「その特技をどう仕事に活かせるのか」といった質問を想定し、しっかり説明できる準備をしておきましょう。

      例えば、読書に関して記載した場合は、好きなジャンルや特に影響を受けた本、そこから得た学びを具体的に語れると効果的です。趣味や特技を通じて自分が何を大切にしているのかを伝えられるようになると、面接官の心に響きやすくなります。履歴書の内容が面接の話題作りに繋がると、自然と良い印象を与えるでしょう。

      志望する仕事との関連性を示す

      趣味や特技を記入する際には、できる限り志望する仕事や業界に関連付けることを意識しましょう。例えば、営業職を志望している場合、「特技はサッカーです。長年キャプテンを務め、チームメンバーと信頼関係を築きながら成果を上げてきました」と記載すると、チームワーク力やリーダーシップを間接的にアピールできます。

      趣味や特技を単なる自己紹介で終わらせず、仕事に活かせるスキルや姿勢を採用担当者に伝えることで、即戦力として期待してもらいやすくなります。

      嘘や誇張は避ける

      履歴書の趣味・特技欄には、必ず本当の情報を記載するようにしましょう。「特にこれといった趣味や特技がない」と感じていても、嘘や誇張をするのはNGです。

      もし、面接で突っ込まれたときに答えられなかったり、内容が不自然だったりすると、採用担当者に不信感を与えてしまいます。趣味や特技は、一般的なものであったとしても、正直に書くことで誠実さを伝えましょう。

      例えば、音楽鑑賞が趣味・特技であるという場合でも、好きなアーティストやジャンル、そこから感じていることをしっかり言語化しましょう。そうすることで、あなたの人柄や価値観が伝わる内容になります。

      履歴書に書く趣味・特技が見つからない場合は?

      趣味や特技が思い浮かばない場合でも、焦る必要はありません。特別なスキルや目立つ趣味がなくてもアピールはできます。誰にでも日々の生活や過去の経験の中にアピールできるポイントが隠れていますので、自分らしい趣味・特技を見つけてみましょう。

      日常生活を振り返る

      まずは、日常生活を振り返り、普段の習慣や行動の中に趣味や特技のヒントがないか考えてみましょう。例えば、週末に料理をしているなら趣味・特技を料理として記載できます。

      また、通学・通勤時間に読書をしているなら読書が趣味・特技となり、読んでいるジャンルや学んだことをアピールすれば十分に効果的です。特別なスキルや趣味でなくても、日常的に取り組んでいることに価値がある場合も多いです。

      過去の経験を振り返る

      過去の経験を掘り下げて考えるのも効果的です。学生時代に取り組んだ部活動や文化祭での活動、アルバイトで身につけたスキルなど、過去の取り組みから特技につながるエピソードを見つけられることがあります。

      過去の経験には、今のあなたを表す鍵が隠れているかもしれません。履歴書作成をきっかけに、あなた自身の趣味・特技となるアピールポイントを見つめ直してみましょう。

      友人や家族に聞いてみる

      自分では特技や趣味が見つからないと感じる場合、友人や家族に相談してみるのも良い方法です。他人から見ると、自分では気付かない意外な長所や特技が見つかることがあります。

      例えば、「いつも計画的に旅行を楽しんでいるね」と言われれば、「旅行の計画を立てるのが得意」といった特技を見つけることができます。身近な人からの意見は、自分を客観的に見直すヒントとなるでしょう。

      志望企業・業界が求める人物像から考える

      志望する企業や業界が求めるスキルや人物像を参考にして、趣味や特技を考えるのも有効です。例えば、クリエイティブな発想が求められる業界であれば、写真撮影やイラスト作成など、創造性を感じさせる内容を記載することでプラスの評価に繋がります。

      また、IT業界であればプログラミングが特技である、といった業務に繋がるような内容を書くと採用担当者に響きやすいです。仕事に活かせそうな要素を見つけてアピールすることを意識しましょう。

      履歴書で書かないほうがいい趣味・特技とは?

      履歴書に趣味や特技を記入する際には、採用担当者に好印象を与える内容を選ぶことが重要です。しかし、一部の趣味や特技は、誤解を招いたりネガティブな印象を与えたりする可能性があります。採用担当者の目にどう映るかを考えながら、慎重に選びましょう。

      ギャンブル

      パチンコ、競馬、カジノなどのギャンブルを趣味として記載するのは避けましょう。趣味として楽しんでいるだけでも、「お金にだらしないのでは」「浪費癖があるのでは」といったネガティブな印象を与える可能性があります。

      また、ギャンブルには賛否が分かれる要素があるため、採用担当者の価値観によっては好ましく思われません。趣味として楽しむこと自体は問題ありませんが、履歴書では別の趣味を書く方が無難です。

      政治・宗教

      政治や宗教に関連する趣味や活動は、避けるのが賢明です。これらのテーマは非常に個人的かつデリケートなものであり、採用担当者の価値観や信条と相反する可能性があります。

      履歴書に書くことで、不必要な偏見や誤解を招く恐れがあります。例え強い関心や活動歴があったとしても、履歴書に書くことは控えましょう。より中立的で職場環境に適した趣味・特技を記載する方が好印象を与えられます。

      飲酒

      趣味・特技欄に「飲酒」と記載されていると、「アルコール依存症ではないか」「仕事に悪影響が出るのではないか」など、ネガティブな印象を与える可能性があります。飲酒が楽しいリラックスタイムであったとしても、履歴書に記載するのは適切ではありません。

      もし関連する内容をアピールしたい場合は、「料理に合わせたワイン選びが得意」や「お茶やコーヒーの研究」など、別の趣味・特技の一環として表現する工夫をすると良いでしょう。飲酒とだけ書くよりも、ポジティブな側面を伝えられます。

      履歴書の趣味・特技は企業へのアピールポイントになる!

      履歴書の趣味・特技欄は、単なる個人的な興味を示すものではなく、企業へのアピールポイントとして大きな役割を果たす項目です。自分の趣味や特技を通じて、仕事に活かせるスキルや姿勢を伝えることができます。

      もし、趣味や特技が思いつかないと悩んでいる場合は、日常生活や過去の経験を振り返ってみましょう。また、周囲の人に相談してみて自分の趣味・特技を客観的に見つめ直すことも大切です。自分が本当に好きで、得意とすることを正直にアピールしましょう。

      らくだ先生
      履歴書の趣味・特技欄の書き方のポイント
      • 趣味・特技がどうアピールに繋がるかを考えて書こう!
      • 業務で役立つスキルは積極的にアピールしよう!
      • 趣味・特技が見つからない場合は日常生活を振り返ってみよう!

      履歴書送付メールの送り方は?送る際のマナーと添付方法も解説【例文あり】

      インターネットの発達やペーパーレスの観点から、昨今は履歴書をデータで作り、メールでの送付を求める企業がスタンダードになってきました。これにより、求職者も企業も大幅に省力化できるようになりました。

      また、現代の業務には不可欠なパソコンスキルの確認にもつながるほか、個人情報保護など、履歴書をメール送付することは種々のメリットがあります。

      しかし、同時にメールを使うことによる懸念点や注意事項があることも事実です。履歴書を送るメールは、企業に自分の存在を知ってもらう最初の一手です。良い印象になるように最大限の工夫をしましょう。

      履歴書メールの送り方を見る前に確認しておきたい3つのこと

      電子メールにはデータを添付して送る機能が標準搭載されています。この機能を使って、履歴書のデータをメールに添付することは非常に単純です。しかし、何も考えずに送ってしまうと企業の迷惑メールに振り分けられて、見てもらえないということも考えられます。

      まずは、メールを送る前に下記の3つのことについて確認しておきましょう。メールは手軽にやり取りできる分、エチケットやマナーが軽視されがちです。自分の第一印象を決めるメールである以上、これらを弁えて作成しましょう。

      送付方法は企業からの指示に従う

      企業への履歴書提出において、データでのやり取りが主流になっているのは事実です。しかし、その全てが電子メールにおけるやり取りとは限りません。相手との連絡手段が豊富になった分、送付方法も多種多様に存在します。

      例えば、専用フォームに必要事項を記入する場合もあれば、履歴書をクラウドでやり取りするということもあります。また、従来までの紙媒体でのやり取りが全くなくなったわけでもありません。

      企業は、自分たちが最も管理しやすいやり方で応募者に履歴書の提出を求めます。まずは必ず応募要項を読み、企業が受け付けている提出方法を確認しましょう。

      送るメールは就活用のメールアドレスで

      履歴書を送付するアドレスは、就活用に新しく1つ取得しましょう。求職者からすると、就活に関するメールを一元で管理できるだけでなく、私的なやり取りを他人に見せずに済むというプライバシー保護の目的もあります。

      また、就活用のメールアドレスは企業に与える印象も違ってきます。私的なメールアドレスを数字や自分の名前だけという四角四面なものに設定している人は少数派でしょう。多くの人は、自分が好きな言葉を入れて楽しんでいるはずです。

      そのようなメールアドレスから送られてくると、やはり企業は「マナーがない」と判断してしまいます。このようなアドレス1つとってもマナーを弁えているか否かを判断されるため、注意が必要です。

      履歴書はPDFで用意する

      履歴書のファイル形式について、企業側から特に指示がない場合はPDFファイルで準備しましょう。パソコンに標準搭載されているソフトで誰でも閲覧が可能、作成者にとっても出力に複雑な設定を必要としないことから、履歴書のファイルはPDFが主流です。

      また、昨今は個人情報保護の観点からセキュリティの重要性が高まっています。その意味でも、PDFは適切といえるでしょう。PDFは専用ソフトがないと編集ができません。万が一、悪意ある第三者に渡った場合でも「内容が改変されない」ということは大きな利点でしょう。

      ただし、情報管理の問題から提出のファイル形式を指定する企業も少なくありません。PDFとは限らないため、気になるようであれば事前に送付するファイル形式について質問してもよいでしょう。

      書き方から確認!履歴書メールの送り方

      履歴書の送付メールは、企業が最初に見る求職者の「顔」です。誤字脱字があったり、内容が分かりにくい文章では、大きく印象を下げてしまうため注意が必要です。それ以外にも敬語や文章の組み立てなどにも注意しましょう。

      履歴書の送付メールもビジネスメールの一種です。初対面の相手と関係性を築くためには、不快にさせる要素があってはいけません。ビジネスに相応しいメールにしましょう。

      件名は分かりやすく簡潔にする

      件名の例
      • 【履歴書の送付】 〇〇大学 〇〇 〇〇
      • 【履歴書送付についての連絡】〇〇 〇〇

      ビジネスメールの基本は、件名だけで用件が分かるようにすることです。必ず「誰から」「何の用件」でメールを送ったのかを件名に記載して、本文を開かなくても分かるようにしましょう。

      ただし、件名については、企業側から「このような形で送ってほしい」と指示がされることもあります。企業が受け取るメールは履歴書だけではありません。このような指示は、別のメールに紛れ込まないようにするためにも重要なため、必ず従いましょう。

      宛名は敬称に注意する

      敬称の付け方の例

      個人の場合:株式会社〇〇 人事部 採用担当 〇〇 〇〇様

      団体や組織の場合:株式会社〇〇 人事部 御中

      宛名につける敬称は適切なものを選びましょう。メールの場合、本文の冒頭に1度だけ宛名を入れますが、メールを読んでほしい相手によって使用すべき敬称が変化します。

      前提として、個人宛ての場合は「様」を、団体や組織に宛てた場合は「御中」を使用することが一般的です。ただし、団体の場合であっても「採用担当係」というように組織内の特定の役職を指す場合は「様」を使います。

      また、よくある間違いとして、会社名の後に「御中」、個人名の後に「様」と2回敬称を入れていることがあります。敬称は1つの宛先に対して1度だけ使用します。敬称は最後の要素で決まるため、このような間違いをしないように注意しましょう。

      NGな敬称の例

      株式会社〇〇 人事部 御中 〇〇 〇〇様 

      →「御中」は不要

      本文は履歴書送付のことだけに絞る

      ビジネスメールにおいて、複数の内容を1つのメールにまとめるのはマナー違反とされています。何の用件なのか分かりにくくなるばかりではなく、メール本文の量も増えるため、受け取る相手からすると煙たがられます。

      履歴書の送付メールも同様に、意気込みや志望理由などを書き連ねても、採用担当者には送付メールの内容をすべて読むような時間はありません。たくさん書いても読まれないばかりか、かえって悪い印象を残すこともありえます。

      ビジネスメールは何をおいても分かりやすさが重要です。用件を明確にして分かりやすい文章にしましょう。

      最後の署名を忘れずに貼り付ける

       就活メールの署名の作成例(学生)
      就活メールの署名の書き方例(社会人)

      メールの最後には、誰から送ったのかが分かるように署名を入れておきましょう。就活を続ける間は、履歴書の送付をはじめとして企業とのやり取りが増えます。定型的なものなので、設定しておくと便利です。

      署名には、名前と連絡先を必ず記載しておきます。連絡先は電話番号とメールアドレスが基本ですが、必要に応じてチャットツールのIDなどを記載するというのも1つの手です。複数の連絡先を用意しておけば、企業からの連絡を取り逃す可能性も減ります。

      住所は自宅住所を記載しておくのが一般的です。ただ、高校や大学生の場合は、求職者だけではなく学校と企業で連絡をやり取りをすることも多いため、学校名と所属学部も記載しておくと良いでしょう。

      履歴書を送るメールの例文

      企業に直接応募するときの例文

      企業に直接応募するときの就活メールの例文

      企業への最初のメールで履歴書を送付するときは、文言は慎重に選びましょう。第一印象を決めてしまう重要なメールとなるため、誤字脱字も含め細やかなところまで注意する必要があります。

      また、小さい会社だと、窓口となるメールアドレスが1つしかないということもありえます。例文のように「採用担当者様」や「人事部御中」などを宛先に入れ、確実に採用を行っている部署や人物に届くようにしましょう。

      企業から提出の指示のあったときの例文

      企業から履歴書の提出の指示のあったときのメール例文

      メールを送る前に電話やメール等で、一度企業に応募の意思を伝えているのであれば、履歴書送付のメールの文面は異なってきます。大きな変更点は最初の挨拶です。当然「初めまして」ではないため、「お世話になっております」としておきましょう。

      また、宛先も担当者の名前が分かっているならば、その人宛てにする方が確実に読んでもらえます。その担当者が後々面接担当になることも珍しくないため、早いうちから良い印象を与える文章にしましょう。

      履歴書の送付方法に関する質問をするときの例文

      履歴書の送付方法に関する質問をするときのメール例文

      企業に質問を送る前に、それらの回答が企業の採用ページや募集要項などに掲載されていないかを確かめましょう。「書いてある」ことや「常識的に考えたら分かる」ような質問をすると、非常に印象を悪化させます。特に転職者は要注意です。

      また、質問を送るときは、関連する内容をまとめて送りましょう。一度に送れば、企業も返信を1回で済ませられるため、余計な手間がかかりません。

      パスワード連絡のメール

      履歴書のパスワード連絡のメール例文

      履歴書には、連絡先や住所など個人情報が含まれています。そのため、万が一でも情報が流出することのないように、最大限の対策が求められます。履歴書に対するパスワードの設定はその1つです。

      履歴書にパスワードをかけた場合は、忘れずにパスワードを伝えるメールを別途送付しましょう。具体的なパスワードの設定方法については、後述します。

      このパスワード送付のメールも、先に送った履歴書送付のメール同様にビジネスマナーが重要です。履歴書のような重要な情報は相手もすぐに確認したいため、2通を送信する時間が空きすぎないように注意しましょう。

      メールに添付する履歴書を用意する手順

      送付する履歴書はPDFファイルで用意する

      文章ファイルは様々な形式が存在しますが、前述の通り、特に企業からの指定がない限り、履歴書のファイル形式はPDFで用意しましょう。ここでは作成した履歴書をPDFにする方法を解説します。

      パソコンで作成したデータをPDFにする方法

      ExcelのPDF出力の設定

      多くのパソコンに標準搭載されているMicrosoft社のwordとexcelであれば、作成データをPDFにすることは非常に簡単です。この2つのソフトには、PDFで出力する機能が備わっており、データを保存する際にPDFを指定するだけで済みます。

      履歴書を出力するプリンターを「Microsoft Print to PDF」にして、あとは「印刷」をクリックすれば、自動で作成したファイルをPDFにして保管してくれます。

      出力したファイルは、必ず中を確認しましょう。履歴書の紙面が大きすぎたり、改ページが入ったりして見づらい状況になっていることは珍しくありません。印刷の設定を変えて、A3用紙1枚、もしくはA4用紙2枚に収まるように調整します。

      手書きの履歴書をPDFにする方法

      履歴書に限らず応募書類はデータでやり取りすることが主流になっている昨今、作成から応募までパソコンで完結できます。そのため、履歴書を手書きするということ自体が減っているのは事実です。

      もし、手書きした履歴書をPDFにするならば、プリンターのスキャン機能を使用します。一般的なプリンターであれば、取り込むデータを画像データかPDFで取り込めます。スキャンから保存形式を「PDF」に変更すれば、すぐにPDF形式で保存されます。

      自宅にプリンターがない場合でも、コンビニのプリンターを使えばPDFデータが準備できます。詳細は店舗ごとに異なるため、使用する前には一度調べておくと利用もスムーズです。

      パスワードを設定してセキュリティを強固にする

      求職者の氏名や住所、学歴や職歴、連絡先まで掲載されている履歴書は個人情報の塊です。企業は当然ですが、送付する求職者自身も取り扱いは慎重にならなければなりません。万が一にでも、他人が中身を見れるような状態にしては絶対にいけません。

      そのためにも送付するファイルには、パスワードを設定するなど関係のない第三者が見られないような工夫を施しましょう。セキュリティに対する認識が求められているのは、求職者も同様です。

      PDFのパスワードの設定方法

      PDFのパスワード設定の手順①
      PDFのパスワード設定の手順②

      出典:PDFを編集できないように制限はできますか | 大塚商会

      ①PDFを編集できるソフトを起動(画像はAdobe社のAcrobat)

      ②画面上部のツールバーを選択

      ③そのなかの「保護」をクリック

      ④「暗号化」のタブから「パスワードによる暗号化」を選択

      ⑤「新しいセキュリティ設定の適用」ダイアログが開くので「はい」をクリック

      ⑥「パスワードによるセキュリティ‐設定」ダイアログでそれぞれの項目を入力

      ⑦「OK」をクリックして保存

      PDFの保存が完了するまで、ここで設定したセキュリティは有効になりません。また、一度セキュリティを設定すると、設定した本人も閲覧時に入力を求められます。忘れてしまうと二度と開けなくなるため、原本を別で保存しておくことをおすすめします。

      設定したパスワードは送付するメールと別に送る

      セキュリティに万全を期すならば、設定したパスワードは履歴書の送付メールとは別で送りましょう。こうしておけば、万が一、履歴書が別の人に届いたとしても閲覧することはできません。単純ですが、確実性の高いセキュリティです。

      このようなセキュリティの設定は、自分自身の情報管理能力を示すことにもつながります。昨今の仕事は、情報とは切り離せません。個人情報は勿論ですが、家の設計図やゲームのプログラムも立派な「情報」です。

      自分の個人情報を雑に扱っていると、企業からは「情報セキュリティに関する観点が甘い」と判断されます。応募する業種や職種によっては、履歴書を見ることもなく落されることも珍しくありません。

      自分の情報であっても取り扱いには万全を期し、万が一のことがないように慎重に取り扱いましょう。

      履歴書メールの送り方に関する注意点

      スマホから履歴書を送るときは改行位置を確認する

      メールの作成は、パソコンでもスマホでもどちらでも問題ありません。しかし、受け取る企業はパソコンで閲覧することが普通です。そのため、スマホで文面を作成するときは、パソコンで見ることを意識して作成しましょう。

      特に、改行の位置には要注意です。スマホの細い縦スクロール画面で改行すると、パソコンで表示したときに文章の途中で切れていたり、右側に余白が余り過ぎてバランスが悪く不格好ということが珍しくありません。

      文章を短文にする、横向きにしてパソコンで見ることをイメージして作成するなど、相手が見やすい文章になるようにしましょう。

      データ容量は1MBまでに抑える

      企業に対して送付する応募書類は、できる限りまとめて送りましょう。企業によっては履歴書のほか、職務経歴書やWebテストなどの結果を求めてくることもあります。これらを別々に送ると、単純に企業の手間を増やすことにつながり、印象がよくありません。

      ただ、まとめて送る場合、添付するデータ容量は1MBまでに納めましょう。これ以上の容量の添付ファイルをつけると、そもそも届かなかったり、届いたとしてもダウンロードに時間がかかり過ぎるなど、様々なトラブルの原因になります。

      メールは企業の営業時間内に送る

      メールを送る時間帯は、必ず企業が営業している時間内にします。メールの利点は時間を選ばないことですが、送る相手は企業です。深夜や早朝にメールを送ると、生活環境に対して疑問を持たれます。

      もし、どうしても深夜や早朝にしか送れない場合は、文頭に「夜分に失礼いたします」や「朝早くから失礼いたします」と、必ず一言添えておきましょう。この一言があるだけでもだいぶ印象が異なります。

      また、送る時間は営業時間内ならいつでもよいということはありません。前提として「相手は忙しく、メールを確認する時間はなかなか取れない」という認識を持ってメールは送りましょう。

      具体的には、始業直後と終業間際、そして、多くの企業が昼休憩に入っている12時から13時の間は避けた方が無難です。

      企業からの返信にはすぐに対応する

      企業に求職の応募をすると、様々な反応が返ってきます。その中には、履歴書の送付指示であったり、追加資料の用意であったり、もしくは面接の日時設定であったりと、早急に対応しなければならない内容もあります。

      上記のような内容については、求職者も早期に対応する必要があります。具体的には、メールが届いてから1日が期限です。それ以上に時間が必要な場合は、その旨を連絡するとともに、いつまでに送信するという期日を伝えましょう。

      最も避けるべきなのは、何の返答もしないことです。反応のない求職者は、企業から意欲がないとみなされる可能性が高いです。早期にアクションを起こし、「貴方からの連絡を確認しています」「貴社で働きたい」というアピールをすることが重要です。

      履歴書メールの送り方チェックリスト

      履歴書メールのチェックリスト

      ①履歴書は、企業指定の形式で用意したか、指定のない場合はPDFにしたか

      ②送る相手のメールアドレスは正しいか

      ③宛先の会社名、部署名、担当者などに間違いはないか

      ④本文に誤字脱字はないか、また、日本語として正しい文章になっているか

      ⑤文字のフォントやサイズは統一されているか

      ⑥必要書類の添付漏れはないか

      ⑦送信するメールアドレスは、就活用のものにしたか

      履歴書メールの送り方でよくある質問

      履歴書データはスマホから送ってもいい?

      履歴書を送付するツールは、パソコンでもスマホでもどちらでも問題ありません。それによって採用の是非が決まることはありえないため、どちらでも自分の使いやすい方法で送るとよいでしょう。

      ただし、受け取る企業は「パソコンでメールを見ている」ということを念頭に置いておきましょう。スマホで送った場合、セキュリティの問題で、迷惑メールに振り分けられたり、受信拒否されることもあります。

      また、受け取ってもらえたとしても、改行の位置や内容の問題で、「文面が読みにくい」ということも十分に考えられます。スマホでの送信はパソコン以上に注意しなければなりません。

      PDF形式の履歴書をスマホからメールに添付する方法はある?

      スマホにPDFを添付する手順

      ①履歴書を作成して、PDFにする

      ②USBケーブルやクラウドを使って、履歴書のデータをパソコンからスマホへ移動

      ③メール作成画面で添付ファイルを選ぶ

      スマホで送るメールにもPDFファイルを添付することは可能です。ただし、非常に手間のかかる作業になる上に、過程で間違いなくパソコンを経由するため、わざわざスマホからの送信に固執する必要はないでしょう。

      履歴書をメールで送る前に電話連絡はした方が良い?

      履歴書を送付前に電話連絡をする必要はありません。昨今の企業の多くは、採用ページを公開し、掲載された宛先に履歴書を送ってくることを待つ形を取っています。いきなり送っても失礼にはならないため、事前の連絡は不要です。

      ただ、企業によっては、「事前に電話連絡」と募集要項に記載があることも珍しくありません。当然、このような企業に対して、いきなり履歴書を送ると、「説明を聞いていない」という印象を持たれてしまうため注意が必要です。

      反対に、送付後の連絡は入れてみても良いでしょう。基本的に企業はメールを送った相手に対して、「受け取りました」ということを示す返信をします。それがない場合は「相手に届いていない」という可能性があるため、企業に確認を取ってもらうことが有効です。

      履歴書を写真で撮ってメールで送っても問題ない?

      手書きした履歴書をデータにするためには、どうしてもプリンターが必要になります。手間がかかるため、履歴書を写真に撮り、それをメールに添付する求職者は決して少なくありません。

      しかし、履歴書を写真撮影してメール送付することは、2つの理由から絶対に避けるべき方法です。1つ目の理由として、単純な見づらさが挙げられます。写真撮影すると、特に細かい文字は不鮮明になってしまい判読できません。

      2つ目の理由は、企業の手間です。企業がPDFで履歴書の提出を求めるのは、どのパソコンでも開けるという互換性や汎用性が高いことが理由です。反面、写真撮影したデータは、パソコンやソフトによっては閲覧できないことも珍しくありません。

      手間はかかりますが、折角書いた履歴書を採用担当に読んでもらうためにも、PDFに変換して送付しましょう。

      パスワードなしで履歴書を送るのはマナー違反?

      これまでパスワードを設定して別のメールで送る方法は、個人情報保護のために有効とされていました。元々は日本政府が始め、それに各企業が追随して広まった方法ですが、政府は2020年にこの送付形式の廃止に踏み切りました。

      その理由としては、送信者・受信者両方にとって利便性を欠いたやり方であることや、セキュリティ対策の観点から有効性が疑問視されていたことが挙げられています。そのため、パスワードを設定しないことがマナー違反とは言い切れません。

      勿論、セキュリティを考えるならばパスワードの設定は重要でしょう。ただ、昨今は同じデータのやり取りでも、クラウドやチャットツールの活用しての提出や、企業がネット上に応募フォーマットを用意していることも珍しくありません。

      現状は、セキュリティ設定を求めている企業ばかりではないため、気になるようであれば質問項目に追加しても良いでしょう。

      参考:平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨|内閣府

      履歴書メールの送り方はマナーを理解しておこう

      履歴書をデータで作成することが増えた現在、履歴書もメールでのやり取りが普通です。折り方や写真の貼り付けなどを気にせず、気軽に応募できるようになったことは、求職者にとって良い変化でしょう。

      しかし、手軽になったからこそ、守らなければならないマナーやルールがあります。履歴書送付メールは、企業が最初に求職者を知ることになるやり取りです。マナーを弁えたメールであれば、その後も良い印象のまま選考が進んでいくでしょう。

      企業が判断しているのは、履歴書の内容だけではありません。履歴書を送るメールもまた、企業が採用を検討するための重要な要素です。失礼な印象を与えないよう心がけながら、履歴書送付のメールを作成しましょう。

      らくだ先生
      履歴書をメールで送るときのポイント
      • 履歴書をメールで送るときは、履歴書をPDF形式に変換して送ろう!

      • 履歴書を送るメールの件名や本文は、簡潔にわかりやすい内容を心がけよう!

      • 履歴書にはパスワードを設定し、別途パスワードを共有するメールを忘れず送ろう!